○笠
委員 大臣、たびたび、今具体的に決めると十年間拘束してしまうんだと。ただ、私は、この五十九兆円自体が
道路特定財源ということで拘束しちゃっているわけですから、むしろ本当に、なぜやはり五十九兆必要なのかという説明がなければ、およそ
国民の皆さんも納得しないと思います。
そこで、まず、今
大臣が
お話しになった踏切の問題か
らいこうと思っていますけれ
ども、ようやく一応、
国土交通省がなぜこういう単価をはじいたのか、そういったところの数字がぽつぽつと出てきました。これだけの五十九兆円にも、しかも十年間拘束する
計画ですから、本来早くさっさと出していただければよかったものでございますけれ
ども、逆に、求められてつくったのかなと思いたくなるぐ
らい時間がかかっているわけです。
まず、資料の2をごらんください。
これが「
中期計画 単価の算出について」ということで、それぞれ幾つかの小項目について、
国土交通省が考えている単価、そしてこの重みというのが、これはよくわからない言葉ですけれ
ども、シェアというんですか、何%ずつやっていくんですよと。その合成単価を算出しているということでございます。
そして、あかずの踏切等の除去については、今
大臣おっしゃったように、千四百カ所やっていくと。私も、一応この千四百カ所、これ何だろうというので、リストを全部いただきました。そして、その中で特に効果が高い三割程度を除却する、四百カ所ということでございます。これが単価八十億円で、合計三兆二千億円になりますよと。そして、この三兆二千億円ともう
一つ、除却以外がこの千四百のうちの千カ所。そして、遮断機の恐らく改良等々、そういった
事業を行って、これが単価九億円。それで、合計九千億円で、合わせて四兆一千億円ということになるという説明をいただいております。そうすると、平均二十九億円になるわけですね、今のを足して千四百で割ると。
大臣、うなずいておりますので、それでよろしいということでいいですよね。
この根拠の数字がどうもおかしいんです。
済みません、ちょっと飛びますけれ
ども、資料の5を開いていただきたいと思います。
これは5—1、5—2と続いておりますけれ
ども、これが、あかずの踏切の除却対策四百カ所に相当する、この八十億円の算出根拠ということで御説明を受けました。これは全部で四十四カ所ございます。
平成十五年から十八年までに取り除かれた踏切の数ですね。そして、
事業総額が書いてあるわけでございますけれ
ども、それを、約三千五百億円ですか、三千五百億円のこの
事業総額を四十四で割ると七十九億七千万、約八十億という数字が出てくるということなんですね。
でも、
一つ一つ、例えばこの踏切の単価を、これは
事業箇所ではなくて、この総
事業費というのは
事業ごとのトータルの金額になっておりますので、例えばこの一番上の連続立体交差の
事業は、総
事業費は五百三十五億円ですか、五カ所踏切を除却しておりますので、ですからこれを例えば仮に五で割っていくと、平均で約百七億円ぐ
らいになるんでしょうか。次の
事業になると、平均すると一踏切の除却当たり四十七億円、あるいは次は二百三十五億円、これはずっと出していけるわけですけれ
ども、これだけばらつきがあるんですよ。
これは当然ですよね。それぞれの
事業をどこでやるのかという場所にもよりますし、都会とあるいは
地方とではまた単価も違ってくるでしょうし、あるいは、どれだけ年数がかかるのか等々によってもこれは変わってくるので。それを、これだけばらつきがある
事業費を単純に割って、そして八十億円というものを計算する。そしてまた、どこで四百カ所やるかということも、
先ほど三割ぐ
らいとおっしゃいましたか、少しは決まっている。まだすべては決まっていないわけですね、この四百カ所は。今進行中の
事業は、恐らくそれは継続してやられるものはあるんでしょうけれ
ども。
そういう中で、本当にこの四百カ所を平均八十億円でやれるんですか。その点をまずお
伺いしたいと思います。
〔
委員長退席、遠藤(利)
委員長代理着席〕