○富田
委員 今
局長が言われたように、金品を
要求されたという学生さん、学位を申請した方のアンケートの中で、二人が
要求されたというふうに出ている。これが事実だとすると、みなし
地方公務員ですから、贈収賄の可能性も出てくる。きちんと調査するように今後も徹底して
指導していただきたいと思いますし、この調査報告書はちょっとずさんじゃないかな。
審査する側の教授、准教授たちの方には弁護士さんのグループが直接聞き取り調査か何かされているようです。ところが、申請した学位取得を望む方たちには文書でアンケート調査。アンケートに自由意見を書いてくれというところに、「このような形式のアンケートで、実際に金品の授与をした者が正直に申告するとは思えない。」という意見を書かれているんですね。そのとおりだと思いますね。こんなものを出したら、自分が今後、医局の中あるいはそれぞれの病院との立場でどんな不利な扱いを受けるかわからない。また、「アンケート用紙に氏名が記載されているため、対策
委員会から回答
内容等が教授等に漏れないか不安である。」こういう意見もある。
もう少し調査方法をきちんと
考えて、少なくとも、弁護士さんのグループに委託されているようですから、文科省の方でも
指導して、答えた方が不利益を受けないようなことを十分に
考えていただきたいなと思いますし、今回の読売新聞の報道で一番問題だなと思ったのは、通報したお医者さんが専門外に配転された。医学部の詳しい内情はわかりませんが、自分が専門的にずっと研究していたところから外されて全く
関係ない専門の病院に置かれたら、多分このお医者さんにとっては、おまえ出ていけよというのと同じだと思うんですね。もうこのグループにはいられない、もう自分で生きていくしかない、また自分の研究も続けられない。正義を通して内部通報した方がこんな扱いを受けていいのか。
この大学のコンプライアンスの
推進規程というのがあります。その
推進規程の第九条に「通報者等の保護」という
規定があるんですね。「通報者等が通報等をしたことを理由として、いかなる不利益な取扱も被ることがないよう、必要な
措置を講ずるとともに、通報者等の職場環境又は修学環境等の保全に努めなければならない。」こういう
規定を持ちながら、なおかつ、通報した方が、自分の専門外のところに異動させられそうだ、何とかしてくれというふうに一月にお願いしているのに、それを無視して、結局四月一日付で異動させられてしまった。これではもう正義が通らなくなると思うんですね。
こういったことを、文科省としては、この大学に対しては、学位取得をきちんとしてくれ、学位取得に不正があってはならないというところがストレートな
関係性なんでしょうけれ
ども、大学に対して、科研費とかいろいろな
補助金とかいろいろな助成をしているわけですから、どんな意味でも
行政指導というのはできると思うんですね。きちんとこういうコンプライアンス
推進規程を持ちながら、その規程どおりに全然していない。全然コンプライアンスなんかないんですよね、法令遵守なんかされていない。
こういったところにきちんと文科省としても
指導して、正義を貫いた人がきちんとこの
社会の中で生きていけるようにしていくのが大事だと思うんですが、最後に大臣の感想を伺って、終わりたいと思います。