○大串
委員 民主党の大串博志でございます。
きょうは、農政に関しまして、まずは、
農林水産省予算三兆円弱でございますけれども、この予算の使われ方が効率的、適正になっているかという
観点、これまでもたびたび取り上げさせていただきましたけれども、これを取り上げさせていただきたいと思います。
なぜこれを繰り返し取り上げるかと申しますと、先般、残念ながらこの
委員会において私たちの戸別所得補償法案は否決されました。そのとき議論の中にあったのが、私ども、戸別所得補償法案の中で一兆円
規模の戸別所得補償というものを予算的に主張していたわけですけれども、その財源はどこから持ってくるんだという声がこの
委員会でも多く
質問として出され、
政府・与党の
皆さんからは、財源はないじゃないかというような声が多数ありました。しかし、そういう声は、本当に現行の
農林水産省予算のあり方をしっかり見直した上でやはりないなということなのかどうかというと、私は怪しいのじゃないかと。まだまだ見直す余地があるにもかかわらず、今の予算を全く前提としたままでないじゃないかというふうに言っているにすぎないのではないかというふうに思う次第でございます。
そのような
観点で、先般、去年の秋でしたか、公益法人の予算の使われ方の一例として魚価安定基金の問題なんかも
指摘させていただきましたし、緑資源機構の法案の際にも公益法人との関係、天下りの関係等も
指摘させていただきました。きょうも、今この税金の使われ方との関係で
国民の
皆さんが大きく問題視されている天下り等々の関係について
指摘させていただきたいというふうに思います。
この天下り問題は、
先ほど高井
議員の方からも
指摘がありましたけれども、この天下りと談合、水増し発注あるいは過度な予算の消化、こういうものと結びついて一連の税金の無駄遣いを構成している、これはかなりみんなの耳に、目に明らかになってきたところでございます。
そういう
意味で、
農林水産省の
皆さんからもいろいろな
資料をいただきました。私も、これはあれっと思うものがたくさんあります。天下りに関するものですけれども、きょうは、
委員長のお許しをいただいて、
資料を配らせていただいております。
天下り先が、これはあっせんで行われている例がたくさんあるんですけれども、このあっせんの問題も、私たちは、役所が天下りをあっせんするということ自体おかしいということで主張し続けてきております。人材バンクというのが三年後にできるということになっていますけれども、やはり天下りを役所があっせんするというのはおかしい。そのあっせんをする中で、複数のところにあっせんされている例もあるじゃないかということが目に飛び込んできまして、事実確認等々させていただきたいと思います。
資料の一ページ。幾つか
資料を
農林水産省の方々からこの秋から冬にかけていただきました。
資料の一は、十四年度から十八年度の間に勧奨退職した
局長級以上の職員の再就職
状況ということで、丸をつけています四番の竹中さん。これを見ると、畜産技術協会国際総括監ということで十五年七月から十六年の三月三十一日まで勤めていらっしゃいますが、同じく認可法人農水産業協同組合貯金保険機構
理事長ということで
平成十五年の十月から十六年の六月三十日まで勤めていらっしゃいます。
すなわち、十五年の十月から十六年の三月三十一日までの六カ月間、
二つのところに天下っていらっしゃる。畜産技術協会の方は、これはあっせんの有無は、あっせんありでございます。認可法人の方はシャープマークですけれども、認可法人ですから当然役所の関与があるわけですね。役所も知った上で、この人についてもらっているわけです。すなわち、役所の関与の中で
二つの天下り先に天下っていらっしゃる。
次のページを開いていただいて、二ページですけれども、これは次官経験者です、
平成二年以降。
丸をつけているのは甕さんと浜口さん。甕さんの方は、地方競馬全国協会と
農林水産技術
会議。
農林水産技術
会議というのは農水省の
会議です。ですから、これは実質的な役職ではないので、ダブルで天下りしているのではないんだということでした。浜口さんの方は、農林中金総合研究所と日本穀物検定協会会長、これが二カ月ぐらいの期間が重なっている。ここに関しては、穀物検定協会の方では給料はいただいていませんでした、こういう説明でした。
さらに三ページを開いていただくと、丸をつけています石原さん、この方は前の次官の方ですけれども、食生活情報サービスセンター
理事長を十八年の十一月から十九年まで勤めていらっしゃったらしいのですけれども、ここと、全国米麦改良協会会長、これも同じく十八年の十一月一日から。同じ日に、しかも両方ともあっせんを受けて、二カ所に天下っていらっしゃる。
こういうふうな問題でございます。一カ所への天下りのあっせんでもこれだけ問題になっている中で、二カ所に対して天下っていらっしゃる。事実関係としてはこれでよろしいのでしょうか。
〔近藤(基)
委員長代理退席、
委員長着席〕