○遠藤(宣)
委員 今回の
公務員改革というのは、冒頭申し上げたように、本当にすそ野が広いと思うんですね。
渡辺大臣がらつ腕を振るってここまでたどり着いたのは非常に意義あることだと思いますけれども、ぜひとも、
大臣が
政治家である限り、まだまだすそ野が広い話ですから、取り組んでいただきたいと思います。
私自身が
役人の出身だった、そしてまた郵政省というところにおりましたので、また、横浜市という自治体にも出向していました。いろいろな角度で物が見られて大変勉強になった。こういった
経験を踏まえて申し上げるんですけれども、実は、
公務員改革で絶対に避けては通れないものがあります。これは官公労の問題がある。
つまり、きょうの
質問の骨格をもう一度言わせていただきますと、キャリアと本体の話はかなり煮詰まってきています。それに対して、実質的な
公務員、周辺の
人たち、公務を補完する
人たちについての手当てをしなきゃいけない。もう
一つは、官公庁内部で労組、官公労というのをどういうふうに扱ってどういうふうに処遇していくかということは、これは絶対に避けて通れない。
昨今、大阪の橋下知事なんかがいろいろがつんがつんとぶつかっておりますけれども、郵政省という役所は非常におもしろい役所でありまして、私自身がいろいろ迷ったあげく郵政省を選んだ理由は幾つかあります。メディアという大衆民主主義の中で非常に影響の大きいものを持っていることが
一つ。それから、特定郵便局長会という保守の極めて大きな団体を持っている。もう
一つは、国鉄が民営化された後の最大の官公労を持っている。労組について非常に関心があったものですから、組合の方々といっぱい突っ込んだ話をさせていただきました。
公務員改革と労組の
改革というのはセットでやらなきゃいけないと私は思うんですが、では、何が労働組合、官公労の問題点なのか。
官公労が
決定的に民間労組と違うのは、そこでの交渉に出てくるものは、税金であったり国民から上がってきた料金であったり、つまり、公のものについて交渉するわけですから、これを絶対に透明化させないと国民の理解は得られないんですね。先ほど土井先生がおっしゃられたように、何か不祥事があったら、会社でもそうなんですけれども、
大臣とか偉い人が頭を下げる、ぺこぺこぺこぺこ、済みませんと言うけれども、ほかの下の方が変わらない限りは絶対変わらないんですね。
私自身は官公労の
人たちと仲がいいというか、親しくつき合ってきたから、本音でいろいろな話が出てきました。何か。例えば
一つ、かつて岐阜県庁であったように、労組会計が本当に透明化されているのか。もとはといえば給料というのは税金ですから、そこから、後で言いますけれども、チェックオフで上がってきたお金がどうやって使われているのか。岐阜県庁でありましたね、たしか。そういったものについて、やはり組合の内部でも不満を持っている人がいるし、まして一般の有権者、国民の方々は、何だ、変じゃないかというふうに思ってしまう。
それから、私の家内も市役所の
職員で、もうやめましたけれども、チェックオフ
制度、これはやはり、今、後期高齢の話でもいろいろ言われていますけれども、チェックオフ
制度というのが本当に今、少なくとも税金を給料にしている
人たちからのチェックオフというのが適切なのかどうかというのは、これは前、たしか国民新党の亀井静香さんが取り上げたことがあると思いますけれども、この
あたりもそろそろ目を向けていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに私は思います。
そして三番目、地方に行きますと縁故
採用があるんじゃないかという疑惑。こういったものについてしっかりと、
公務員が現在信頼をかち得るかどうかの曲がり角、特に私のいた郵政省の特定局長がそうなんじゃないかとかといういろいろな批判がありました。いささかもそういった疑念がないような担保をどうとっていくか。夫婦で近いところに職場があるとか、もろもろの問題が指摘をされています。
そして、この前我が党の葉梨議員が指摘したように、専従
制度が不透明なんですね。こういったキャリアだけじゃなくて
自分たちの
組織の中の、いわば組合と
幹部、この両方についてしっかりとメスを入れていかなければ、
公務員改革というのは完成しないと思うんですね。
私、たしか戸井田先生とかいろいろな方に言ったと思うんですけれども、社保庁のときも、社保庁長官と当時の覚書を交わした労組の
委員長を両方、ぜひここに参考人で呼んでくださいという話を言ったんですけれども、去年、ばたばたで終わってしまった。
つまり、事
公務員の
関係においては、扱っているものが国民からの預かり物である税金とかもろもろでありますから、そこの交渉だとかさまざまなものについてはぜひとも透明化していかないと、国民の
公務員全体に対しての疑念というのは絶対に払拭されないと私は思います。
そういった点を踏まえて、まだまだ永遠に未完成だと思いますけれども、この
公務員制度改革の中での官公労の扱い、それも、彼らにとっても、一生懸命やっている
人たちがいるのに、一部の
人たちがおかしなことをやったために全体が悪いと見られるのは不本意でしょうから、ぜひともそこを透明化するという考えを私は持っているんですが、それについての
大臣の御所見を承りたいと思います。