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萩原委員 先取りしたような
お答えをいただきましたけれ
ども、経営者は能力に全く問題ない、社員も問題ない、業態の違いであるということなんですが、恐らくそうばかりは言っていられないという気もしないではないわけであります。
具体的に言うと、業態の違いとは言いますが、もちろんこれは今各
会社で働いておられる
方々に責任があるわけではないんですけれ
ども、制度が設計をされている、そして制度が運用されている。設計のときについて言うと、今の課題ではない、かつての問題とは言うけれ
ども、その設計自身に問題があった可能性はあります。つまり、さっき申し上げたように、
郵便局会社と
事業会社が仕事をとり合っている
状況というのは、これは余り設計上よくなかったんじゃないかという議論、それを運用で直すことができるのかどうかということはあるかもしれないけれ
ども、それを業態というふうに位置づけてしまうのには若干の問題があるのではないかと私は思います。
また、そのシステムができる、業態ができた上での運用面でも幾つかの問題を
指摘せざるを得ないというふうに思います。例えば、承継計画では、
利益の四割を配当、今のケースでいうと持ち株
会社である
日本郵政への配当に回すはずだったんだけれ
ども、これは現実に四割行っていますか、行っていないはずなんです。二五が
基本になっていて、郵貯は一五%。なぜ一五%かというと、ほかの銀行が一五%だからだという理屈になっています。
ほかの銀行は、今異常事態なんです。つまり、公的資金の注入を受けて、返済ができていないものも残っている中で、まだ税金を納めていない。したがって、配当についても、それから役員賞与についても給与についても抑えぎみで運用せざるを得ない、そういう
状況にある今の日本の銀行と比較して一五で抑えてしまった。
もともと承継計画は四割だった。四割ちゃんと配当しておけば、いわゆる余裕資金というか運用できる資金が
日本郵政に適当にたまっていって、それをベースにしながら、苦しんでいる、例えば先ほどの
簡易局のネットワークに対する支援措置がかなり思い切ってできたはずじゃなかろうか。そこのところをなぜ一五にしたのかというところについては、単に業態の問題ではないというふうにも
考えていいんじゃないかなと私
どもとしては思うわけであります。
当然、経営責任がないということにはならない。この辺の経営責任についてはそれぞれの
会社によって違うと思うんですけれ
ども、特に見通しの甘さの問題もあったわけでありますから、私は全くないとは言えないというふうには思います。
ところで、私のところにまたさまざまに
現場からの
意見が来ておりますので、これは、時間が短いので読めるかどうかわかりませんが、ざっと読んで
お答えを最後にいただきたいと思いますけれ
ども、言います、岡山の
意見です。
JT端末、JTというのは情報端末の意味ですけれ
ども、JT端末により、その日の文書、緊急指示文書、一般指示文書、情報文書が送られてくるんだけれ
ども、文書は、毎日四、五件あって、一週間にすれば約五十件になる。例えば五月は、指示文書が七十六件、情報文書が百二十七件、
業務の改正が九件あって、本当に大変だ。
現場の社員は三人だ、文書を
理解して実施をするにも本当にへとへとになってしまう。
公社時代からこの文書についてはいろいろな
現場としての
意見を言ってきたんだけれ
ども、なかなか改善されていない。
この
関係ですけれ
ども、朝令暮改があると。朝、改正の文書が来て、夕方にはその改正の訂正が来るということが、よくあると書いてあるんですが、これは、よくあるというよりも間々あるということだと思うんです。これは、職員としては大変だそうです。指示された文書で仕事をするわけで、やっている途中から別の形になっているというのだと非常に困るし、それをある時期からやらなかったらサボっているというふうに非難をされる、そして、事務リスクや重大事故にびくびくしている、どうぞよろしくお願いしたいということであります。
それから、
業務取り扱いが大変煩雑ですと。規則や様式を確認するときに、JT端末の中にポータルサイトがあって、その中に
規定ナビとゆうちょサポートがあるんだけれ
ども、窓口カウンターとJT端末の距離が長かったり一台しかなかったりすることで非常に時間がかかって苦労しているんだ、
現場優先の改良ができないか。
次、
現場では、
局会社、それから貯金、簡保等から検査、
監査が来ると。モニタリングを含めていろいろな形で一つの局に年に四、五回来て大変、うまくこれが整理できないのかなという議論がありました。
それから、営業目標というものがありますけれ
ども、営業目標の達成その他について、本社、支社からは非常に厳しい指示文書が出ているんだけれ
ども、目標に対する根拠がよくわからない、なぜそういう目標がうちに来るのか
理解ができないところがあり、不平不満がたまっている。これは改善できると思いますけれ
ども、こういうことがあります。特に、郵便目標は実績主義で、やればやるほど目標が上がっていく。つまり、蜃気楼ですね、近づけばまた先に行くというので苦しいんだと。
それから、ゆうパックの問題。さっきちょっと言いましたけれ
ども、ある地方では、
郵便局会社がお客と折衝をして利用していただけるというふうに内諾をとった段階で、
事業会社の方がうちの方が大口割引があるからうちに来てねというのでとっていってしまった、もうがっくりきているんだ、二つの
会社の料金体系がこういうふうに違うのは本当に苦しい、こういうことであります。
いろいろありますが、時間となりましたので
お答えは結構でございます。
最後に、
委員長にお願いなんですけれ
ども、先ほど言いましたように、この郵政の問題、三年目の
見直しの時期になってございます。そして、各
会社において頑張っていただける問題もあるんですけれ
ども、先ほど言いましたように、システムというか制度というか、そういったところに起因した問題もあるというふうに見受けられますところ、当
委員会としても、小
委員会などをきちっと設けて、この三年目の
見直しにしっかり取り組むような体制をとっていただきますように
理事会等で御
検討いただきますようお願いをいたします。