○関
委員 私は、自由民主党の関芳弘でございます。
本日は、
NHKの予算に関しまして質問させていただくんですが、まず最初に、先ほど
NHKの
会長が言われた、現場で現物を現実にという言葉、本当にいい言葉だと思います。実は私も、約十七年ほど
民間の企業で働いて、今代議士として一年生でおるわけなんですけれども、常に現場で現物を現実にという
考え方を、
民間のときから引き続いて、代議士となった今も、何とか実現するように、そのような行動ができるようにと日々頑張っておるところでございます。
きょうはちょっと声がかれているんですけれども、なぜこのようになっているかといいますと、まさに現場で現物を現実にということで今走り回っております。
どういうことかというと、先般三月五日に、私の選挙区は神戸の須磨区と垂水区なんですが、ちょうど淡路島と神戸の垂水区の間では明石海峡大橋がつながっておりますが、あそこの海峡のところで三隻の
民間の船がぶつかったんですね。沈んだ。亡くなった方まで出たということなんですが、この三隻の船が沈んだときに、沈んだ船からぽこぽこ油が出てきて、そこの現場の漁業
関係者の漁ができなくなったというふうな形でございます。
ちょうどそこでは、イカナゴのくぎ煮、これが申込書になるわけなんですが、そのイカナゴの漁ができない。これは内閣総理
大臣賞までいただいているような名物の、つくだ煮のようなイカナゴのくぎ煮なんですね。また、須磨のノリ、神戸市の須磨区でノリの漁をしているんですが、それに油がついて、これはぴかぴか光っていますけれども、ノリが百トンとれても、一滴油がつくと全部百トンは品質保持のために捨ててしまうんですね。
こういうふうな状況が起こっておりまして、私は、三月五日にその事故が夕方に起こって、六日にはもう東京から現場にすぐ飛んで帰りまして、漁業
関係者に船を出してもらって、その現場の沈没した船のところまで行って、油が出てきているのを確認して、これは大変だということで、本当に
会長のおっしゃるとおり、現場で現物を現実にということを実践してやっているところでございます。
民間の事故でございますので、
民間の保険だけで
対応してくれということで、補償が出ないということで、今大変で、
大臣の間を走り回っておるようなところでございまして、先般は、衆議院議長や元総理や各
大臣のところを走り回っておるんですが、そういうふうな形をやっておりまして、政治家というのは、
国民を愛せないといけない、政治を
国民の声に立ってやらないといけない、これがやはり公に仕える者の行動の仕方だと思うわけです。
一方、
NHKさんは
公共放送でございます。この
公共放送、公ということを今私も一生懸命申し上げたわけなんですが、この公というのは本当に責任が重いですね。
私は明治維新を起こした幕末の志士が大好きなんですけれども、西郷隆盛さんがこんなことを言っています。「志の道」という本で、小野晋也さんという愛媛の人が出している本なんですが、生命も名声も要らぬ、官位も要らぬという人間は始末に困るんだ、この始末に困る人間でなければ艱難をともにして国家の大問題を処理することはできないと言っているわけですね。この言葉こそが公の、今
国民が公の人たちに対してちょっと不信を持っていると思うんですけれども、国家の大問題を処理するにはこういう気持ちがないといけないと思うんですね。
そうしたら、
NHKは
公共放送、まさに公でございます。この
公共放送が民放と違う、公という、公共という冠がついている、ここのところの意味はどうあるべきなのか。今、インサイダー問題とかいろいろなことで、問題がいろいろ出ています。この公たるもの、我々政治家や官僚も反省しないといけない点は多々あるのかもしれません、まさにあるんじゃないかと私は思っています。一方、
公共放送の
NHKにおきましても、公たるもの、どうあるべきか。この
公共放送の
使命、
役割、それにつきまして、
大臣と
NHK会長から、まずは初めに聞かせていただきたいと思います。