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高木(陽)
委員 日常業務に支障を来さないようにやっていく、まさにそうしていただかなきゃいけないんですけれ
ども、今
長官おっしゃったように、現場はかなり手いっぱいになっているわけですね。本当に、いざいろいろな事件が起きたとき、事故が起きたとき、もう不眠不休でやっている、そういうのは日常茶飯事なわけですね。その一方で、海難救助という
一つの大きな分野があるとともに、いろいろな刑事事犯も含めて司法警察としての役割も担っている。ある
意味では警察と消防が海では一緒になっている。
こういう厳しい
状況の中にあって、こういう
法律をつくって制度をつくる、これはこれですごく大切なことだと思うんですね。でも、制度ができても現場が対応できないとなれば、何のために
法律をつくったんだ。現場の保安官が苦しんでいるだけで、困っているだけでというふうになったら、まさに仏つくって魂入れずみたいな
状況になりはしないかな、こういう心配をしているわけですね。
まさに
海洋国家日本においての安全をどう
確保していくか。国の安全保障という観点だと自衛隊という観点もあるんですけれ
ども、海の場合にはまず第一義的には
海上保安庁がしっかり担ってくれているわけですから、その点、絵にかいたもちにしないように、
長官も現場をよく回られていると思うんですけれ
ども、ここのところはしっかり
状況把握をしながらやっていただきたいと思うんですね。
私も何度も、北海道の第一管区から沖縄の第十一管区までいろいろと見させていただいたことがあります。本当に、現場に行けば行くほどこれは大変だな、こういうふうに思うわけですね。
長官御存じのように、また
委員の方でも御存じない方もいると思うんですけれ
ども、例えば、尖閣列島、これは沖縄返還とともに返ってきて、今は二十四時間体制でずっと巡視船がその周辺を回り続けているわけですね。そういったことを知らないで、ただ
領海、領土だからということで、ある
意味では永田町なり、こういう国会なり、ここの部屋では守らなきゃいけないと口では言えるけれ
ども、やっているその当事者というのは大変なことをやっているということを私たち国
会議員ももっと知りながら、こういう
法律制定にかかわっていかなきゃいけないなというふうに痛感をしております。
その上で、また次の質問なんですけれ
ども、
立入検査ですね。これは今まで
任意だった、今度は強制的にできる。そうなると、今度は退去
命令等々いろいろな手法があるんですけれ
ども、悪いことをしているやつというのはそんな素直に聞かないわけですね。そのときに拒否された場合、これは一体どうなるんだろうか。この点はどうでしょうか。