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山井委員 政府はいつも、
民主党の
法案に対しては、何か
議員立法を出すと、公平性が担保されないと。がん
対策法のときも、なぜがんだけなのかということをおっしゃった。この場で一昨年、私が、肝炎患者への医療費助成をしたときも、なぜ肝炎だけなのか、ほかの難病の方に比べて不公平だということをおっしゃった。でも、結果的には、党派を超えてがん
対策法も成立し、そしてまさにこの四月一日から肝炎の医療費助成もスタートしたじゃないですか。不公平だ、不公平だと、最初、ほかの病気との整合性をどうとるんだと、私、何回も当時の柳澤
大臣から反論を受けましたよ。
でも、そこは、最終的にはまさに政治家の判断で、困っておられるところから一歩一歩、ほかをほったらかしにするんじゃなくて、できるところからやっていこうという、まさにそれは政治決断。官僚の
考えだったら、確かに、こことこことここと公平性を
考えたら永遠に何もできないという議論になってしまうかもしれませんが、そこをまさに民意を聞きながら優先順位をつけてやっていく、それが私は政治家の存在意義だと思います。
そして、まさに今回、十五万人分の署名が来ている。私の聞くところでは、まだこの署名は続いていて、もう山のような署名が全国から今上がってきているわけです。これは本当に、このままいけば、日本の
老後というのは成り立っていかない、
介護保険が崩壊してしまうと思います。
かつ、今、産科のこととかもおっしゃいました。だからこそ、私は言っているんですよ。ほかの予算を回す前に、
介護保険の給付費が、本来
介護に使うべき国費が、二年前は四百九十七億円、そして昨年は八百九十一億円も残っている。そして、その裏には、
介護予防などの名のもとによって、あるいは包括払いという名のもとによって、使いたくても使えなくなった、抑制がかかった、そして
介護職員の
賃金も低く引き下げられているという
現場の悲鳴が隠されているわけですよ。その
現場の悲鳴があるにもかかわらず、これだけのお金が残っている。それを
介護職員の賃上げに使うというのは私は当然だと思っております。
このことに関しては、一月二十二日、公明党の太田代表も、
介護職員の待遇
改善が必要だということで福田総理にも質問、要望をされておられましたから、まさに党派を超えた悲願であると思っております。
少しそのことに関連して、
介護予防に話を移します。
私は、
舛添大臣にぜひお聞きしたいことがございます。きょうの資料、多いんですが、先ほど福島
議員の質問にもございましたが、
介護予防に効果があるのかどうか、筋トレというのはどれだけ効果があるのかどうかというのが、三年前、この
厚生労働委員会で大議論になりました。そして、そのとき、最大のみんなの関心は、
介護予防、新予防給付になって、
介護予防という名前はいいけれども、まさか
サービスがカットされるんじゃないんでしょうねと。それがこの
厚生労働委員会の最大の関心だったんです。
この四ページ、五ページの議事録を見てください。そういう中で、私が尾辻
大臣に、では、新予防給付、
介護予防に移る典型的なお年寄りの家をぜひホームヘルパーさんと一緒に訪問してきてください、そして、その方が、
介護保険改正になって新予防給付になったらどういう
サービスが受けられるのかというのを教えてくださいということを申し上げましたら、当時の尾辻
大臣が、品川区のお二人のおひとり暮らしの御
高齢の方の家に行ってくださったわけですね。
そこで、私は尾辻
大臣に聞きました。五ページ、ここに線が引いてございますが、この二人の方は、「
介護保険改正になると新予防給付の対象になるわけですが、どういう
サービスを受けられるようになりますか。」それに対する答弁、尾辻
大臣は、「私も帰りに、
現場にいろいろな人が行っておりましたから聞いたのですが、きょう受けておられる
サービス、これが今度変化するのかと聞きましたら、一言で言うと、いや、変化はしません、だからこの
サービスはこのまま受けていただけるはずであります、」と答弁をしております。そして、「私が見せていただいたというのは、極めて適切な
サービスが行われている、それであれば今度の
見直しで変える必要があるものではない、」と明確に答弁をされております。
私は信じられなかったので改めて聞きました、「今おっしゃったようにケアプランが適切に今までから立てられているというようなケースにおいては、新予防給付になっても
サービスは基本的には変わらないということですか。」と。尾辻
大臣はこう答えておられます。