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阿部(知)
委員 もう出産ができる場は一つでも減ってはならないと同時に、やはり自然なお産を求める、人生の大事なスタート、どうこの世に生まれ出るかということは、赤ちゃんにとっても、お母さん、お父さんにとっても大事なことですので、必ずこうした
調査のときには助産所を入れていただく、そして連携を組んでいただくようお願い申し上げます。
あともう一点は、私はこの記事からとらせていただきますが、実は、比較的人口集中地にある長野県と静岡県と群馬県の三病院が、この七十七の施設のうちで、次の手だてが立っていない。この三病院を合わせると約一千八百件のお産ができなくなるという状況で、手当てのついた病院もあるけれども、お医者さんが二十年の六月でおやめになるとか八月でおやめになるとかがわかっていて、その施設は分娩数が六百とか八百ある、もうこれは非常に深刻なことであります。
厚生労働省としても、特に
大臣を筆頭に鋭意御尽力いただいていることと思いますが、実は、
大臣お気づきになりましたでしょうか、この中に、藤枝の市民病院というのが挙げられております。きょう私が取り上げさせていただくのは、これも
大臣の御記憶にあればですが、実は、この藤枝の市民病院は、昨年、平成十九年の十月に、インプラントという歯の治療に関係しまして、
保険医療機関の取り消しを一カ月間ですが処分されるという立場に立ちました。その後、現在に至るまでも歯科は再開されておりませんし、また、今般の産婦人科の手当てがつかないということと直接は関連しないとは思いますが、やはり病院にとって
保険指定機関の停止を受けるということは、私は現場におりましたから、はっきり言って死刑宣告のようにも思います。
この藤枝市民病院が、歯科の先生がインプラントという技術を用いて患者さんにやってさしあげたときに、それを
保険適用するしないの判断はもちろんできないものですけれども、それ以外に幾つか関連して、不正請求であるというふうな言い方で、病院自身が処分されました。しかし、市民レベルから見れば、確かにインプラントに
保険を適用したのは誤っていただろう、でも、それとても患者さんの負担を考えたという側面もないわけではない、これはぜひ
大臣に知っていただきたいのですけれども。
そしてその結果、一番被害を受けたのは市民で、安心して身近にかかれる病院がなくなって、たとえ一カ月にしろ、いろいろな応急、緊急避難的な処置はやっていただいたと思いますが、やはり市民は、なぜこれが取り消し処分になったんだろうということは、今もって疑問があるということを私は聞きました。
そこで、
大臣に、きょうの資料の見開きを見ていただきたいと思いますが、見開きの一枚目には、いわゆる
医療の監査。
医療機関は、それが適正に
医療が行われているかどうか、
保険診療請求の適正さはあるか等々において監査というものをみんな受けております。定例的な監査もございますけれども、中段以下の「事前通告」「監査」と書いてございます部分は、何らかの問題が指摘されて監査に入るということでございます。
この監査を受けますと、その後、調書のような
調査書がつくられまして、それを地方の社会
保険医療協議会というのにかけて、処分が相当であるということが受け入れられて、それがさらに弁明のようなものですね、病院に聴聞という形でされて、最終的に処分が下されるというプロセスなのですが、実は、この監査内容あるいは社会
保険医療協議会での協議内容が、市民からはなかなか見えません。いわば、今、法廷は可視化と言われています。全部を見せるように、情報公開の時代です。しかし、監査内容や協議会でなぜ取り消しまで至らなきゃいけないのか、そんなに作為的なのか、犯罪的なのか、問題なのかと。これが市民サイドからは見えません。
私は
大臣に、以前に明細書の発行ということをお願いしました。私は、これから
医療はすべて可視化すること、納得すること、見える化すること、これによって、やはり本当の意味での
医療費の削減も、それから必要な
医療の定着も行われると思います。
さて、これは原局でも結構です。私はけさも伺いました。ここの監査内容を、もう既に終わったものですし、藤枝市民病院のケースです、
医療協議会、
地域医療協議会の内容もお示しくださいと言いました。これは住民が情報公開法を用いれば手に入るものです。すなわち、公開できるものです。しかし、当局はお示しくださいませんでした。住民が情報公開法を用いて出せるものを、なぜ私ども議員には、そして、私は次にも伺いますが、非常に
医療機関にとっては深刻な
保険の取り消し問題がかかわっているときにお示しいただけないのか、明確にお答えください。
そして、
大臣にはお願いがありますが、既に処分が下った案件で、私は知る権利があると思いますから、これは出していただきたい。出されなければ、もちろん私も市民の一人として情報公開法を用いますが、私は、行政が今行っていることを立法府がチェックしたいからこそお聞きしたので、これは余りにこの間の省庁対応は不適切と思いますから、二点おのおのにお願いします。