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福島分科員 大臣、大変御苦労さまでございます。
本日は、自閉症に関しましていろいろとお尋ねをしたいと
思います。
四月二日、これは世界自閉症啓発デーとして国連が定めまして、第一回目の開催が行われました。この世界自閉症啓発デー、英語でいいますと、ワールド・オーティズム・アウェアネス・デー、こういうことになりますけれども、カタールのシェイカ・モーザ・ビント・ナサ・アル・ミスネッド首長妃殿下がリーダーシップを発揮して、国連で
決定をされた。特定の疾患に対して国連がこうした日を決めるというのは
三つ目だそうであります。
これに関連して、世界各地でもイベントが行われております。
また、国連事務総長は次のようなメッセージを送っております。一部紹介をいたしますと、
国連はこの日、障害を持つ人々の権利と福祉を守るという決意を再確認します。この決意は、万人の普遍的人権という国連の基本理念に根ざすものです。国連ファミリーはその創設以来、発育障害を持つ子どもを含む障害者の権利と福祉を
推進してきました。世界人権宣言が採択六十周年を迎え、しかも二〇〇六年に国連総会で採択された「障害者の権利に関する条約」
これは
我が国でもいろいろと検討がなされておりますけれども、
発効が期待される二〇〇八年に、「世界自閉症啓発デー」が発足したことは、特に意義深いといえます。
そしてまた、
決意や創造性、そして希望を持って毎日、自閉症に立ち向かい続けている子どもたちとその家族の勇気に、敬意を払おうではありませんか。そして、そのエンパワーメントとニーズへの対応に今すぐ取り組むことで、将来の子どもたち全員がより広く参加し、能力を発揮し、権利を行使できるような社会を作っていこうではありませんか。
こういったメッセージが寄せられております。
注目すべきは、アラブ
地域のカタールの首長の妃殿下が提唱されて、そして全世界に自閉症ということについて認識を深めよう、こういう動きがなされたということだと
思います。
私も、
日本におりまして、CNNがこの世界自閉症啓発デーについてはしばらく前から随時報道いたしておりました。当日は、もちろんさまざまな形の特集の報道がなされておりました。そういう
意味では、
日本においてもCNNを視聴する人はふえていると
思いますので、かなり多くの方がこういう日が決まったんだなということを認識されたのではないかと
思います。
また、ニューヨークの証券取引所では鐘を鳴らす、こういったイベントが行われたりとか、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンではサーカスのパフォーマンスが行われたりとか、そしてまた、カナダにおいては、連邦政府と地方議会でパズルのピースの形をしたピン、これはオーティズムスピークスのシンボルマークのようでありますけれども、つけて登院をすることを奨励したりとか、こういった
全国的な、全世界的な動きがあったわけであります。
また、
我が国におきましても、舛添厚生労働
大臣からメッセージが寄せられております。簡単に御紹介いたしますと、
国連で制定された「世界自閉症啓発デー」が、本日その第一回を迎えたことは、まことに喜ばしいことと考えています。
我が国においては、
平成十七年四月から発達障害者
支援法が施行され、本年三月二十八日には発達障害者情報センターが発足するなど、自閉症を始めとする発達障害者施策は年々進みつつあります。
本日の「世界自閉症啓発デー」を契機として、
国民の
皆さん一人一人の自閉症などへの理解が進み、
我が国において発達障害者の
方々がそれぞれの能力を発揮していくことができるよう、厚生労働省としても一層
努力していきたいと考えています。
こういうメッセージが送られています。
ただ、残念なことは、この自閉症の問題というのは、障害者福祉の領域でどのように障害者福祉サービスを提供するかということにとどまらず、より大きな課題として存在しているのは
教育の領域であります。
教育の分野において、自閉症によってさまざまな困難に直面している児童をどのように
教育していくのか。
我が国において改めて自閉症
教育ということをしっかりと進めていかなきゃいかぬ、私はそのように思っております。
残念なことに、政府内のさまざまな情報伝達のこともあるんでありましょうけれども、
渡海大臣からメッセージが今回はちょうだいできなかった、こういう話であります。ぜひとも、来年の四月二日、二回目の世界自閉症啓発デーには文科省としてしっかりとメッセージを発信していただきたい、このように思っておりますけれども、御見解をお聞きしたいと
思います。