○下条
委員 ありがとうございます。
これからの
部分なので、それでもって
基本方針もお聞きしたわけなんです。
私も官僚であった
時代も、おやじが
大臣のときにちょっと数カ月やりましたけれ
ども、省庁がかたく肩を抱き合うというのはなかなか難しい。そうしないと本当に、今言いました偏りができてしまう。それだったら
連携しないで、それぞれの省庁で
予算づけをしてそこで終わらせた方がいいというふうになってしまうと、せっかく皆さんが御努力なさって、画期的な
連携による
一つのプロジェクトをつくって、去年の秋に発表なさったこれですけれ
ども、
趣旨がちょっと薄くなってきてしまうということで、私は心配を兼ねて、今
長官と次長の方からおっしゃったように、それぞれが相当研修をなさるということの中に、バーというところの
部分を詰めていっていただきたいというふうに、これからの話なので期待を申して、ぜひお願いしたいというふうに思っています。
次に、具体的に
認定事業者への
支援の措置についてちょっとお聞きしたいと思います。
法案をぐっと読んでいくと、それぞれ
事業者は、
認定を受けると無利子貸し付けがあったり債務保証があったり、設備投資減税があったり低利融資、ある
意味でてんこ盛りというか、相当がんがんに行っちゃうんだなという感じがしています。
具体的に言うと、例えば八条に載っているのは、債務保証の保険額が例えば別枠で四億円付保になったり、新
事業開拓保険なんというのは限度額が四億円、そして保険料率も少し下げてあげる。これは借りやすくなりますね。
あと、九条には、
中小企業センターから小規模
企業者、
創業者を対象に資金を貸し付ける
部分の無利子貸し付けの限度額を二分の一から三分の二に上げる。所要資金の三分の二に上げてしまう、無利子でですね。ただ私は、これはぱっと見て、申しわけないけれ
ども、償還期限は同じじゃないですか。たしか七年ですね。七年で限度額をがっと上げるということは、簡単に言えば、私も頭が悪いけれ
ども、期限が同じで限度額を上げれば返す金額が毎月ふえていく。二分の一から三分の二に上げるわけですから、がっと借りた場合は、返す金額が同じよりもふえていってしまうという懸念があります。
それから、十条から十三条、これはいろいろ、食品流通改善
促進機構の債務保証があったり。でも、私は一番次のを気にしているんですが、
農業改良資金、林業・木材産業改善資金、沿岸漁業改善資金というのは助成法の適用が受けられる。これもいいことなんですが、今言った
農業、林業、漁業の
部分というのは、今までは、簡単に言えば当該の
方々に貸していたわけですよね。漁業なら漁業、林業なら林業で貸していた。
中小企業も入ってきて、これは
事業で
認定が出たらいいぞといったときの審査が果たして、当該の
方々と違った方に貸し付けるスキルのレベルがちょっと違ってくるんじゃないかと。
何で私がこれを言うかというと、この間、三月の終わりの方に例の新銀行東京の話がありました。私も財務
委員会に入っていまして、これをやれということで、都議の
方々が何十人も陳情に来たのでやったんですが、あれは、はっきり言って石原さんの失敗ですよ。パリバという銀行から都庁が買って、それをやらせているわけじゃないですか。要するに、素人がやったために失敗してしまったのです。三年間で一千億、さらに四百億をまた突っ込んで、絶対そんなもの臭いですよ、僕に言わせてもらうと。三年間で一千億。それはなぜかというと、ある
意味で石原さんは、ああいうノンリコース、何の担保もないところへばんばん貸しちゃって、ワンストップ、さっきワンストップという言葉が出て、そこでちょっと懸念しているんだけれ
ども。どんどん貸すのはいいんだけれ
ども、審査体制等、全く当該
事業と違うところに、つまり
中小企業というのは、簡単に言えば
農林の
方々より銀行から金を引っ張るのがうまいですよ。その
部分の注意事項が、各審査体制のスキルアップにどういうふうに反映しているのかなという具体的な
部分の僕の話であります。
さっき言ったように、てんこ盛りですよ。無利子でいいぞ、料率を下げるぞ、かつ、期間は同じだけれ
ども上限もどんどん上げちゃうぞといえば、毎月の返済が上がっていくんですけれ
ども、そうすると、もっと厳しく審査しなきゃいけない。だから、一番最初に言った
基本方針とちょっと相反するところがあるんですよ。
基本方針は
連携してどんどんやってくれや、ただバーをそろえてもらいたい。
今の僕の
質問は、今度審査とかチェック機能が追いついていかないと、結局これはどんどん突っ込んでも、申しわけないが、余りいい結果にならないかなと、ちょっとぼやっとした感じが私はしておりますので、その審査体制について、やはり今言った当該
事業と違う方に貸すわけです。
例えば、
中小企業はほとんど自分で率先してやって八割で、二割ぐらいは
農業関係がやって、トータルで
認定を両
大臣から受けたと。いざやってみたらほとんど中小なので、
農業の人はわからないけれ
ども、いいや、しようがない、貸しちゃえ、
認定を受けているんだからといったときの焦げつきとかがふえる懸念が僕はちょっとあるのであります。
その辺の整備体制はこれからという言葉が返ってくるかもしれないけれ
ども、議事録は、私の意見として後に残るわけですね。ぜひ、そちらの審査体制の整備、対応方針をお聞かせいただきたいと思います。