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鉢呂委員 民主党の
鉢呂吉雄です。
高村外務大臣については、連休中、パキスタン、アフガニスタン訪問、また今、日中
首脳会談ということで、きょうはそういう形でありますが、一般質疑ということで、私は、日ロ問題に限って四十五分間、お話をさせていただきたいと思います。
戦後、もう六十三年たちました。また、日ロの国交回復も、一九五六年でありますから五十年になんなんとしておる中でございます。しかし、北方四島に住んでいらっしゃったいわゆる旧島民の皆さんも平均年齢が七十五歳とお聞きをいたしまして、この
領土問題、北方四島問題の解決が遅々として進まないというような
状況でございます。
その一方、ロシア
経済が大変急激に復興しておる。日ロの
経済関係も、
貿易額がことし二兆五千億ということで、六年前に比べても五倍、
貿易額二兆五千億円という形で急展開をしておるわけでありまして、この
領土問題と日ロのさまざまな
関係について、きょうは
外務大臣の御
意見をお聞かせいただきたい。
四月には、ラブロフ
外務大臣と
高村外務大臣の外相
会談、そしてまた
福田総理がモスクワに行きまして、プーチン大統領、メドベージェフ新大統領、きょうはメドベージェフ新大統領の就任式という日でもございますので、そういう中で最近の日ロ
関係、外相
会談、
首脳会談を踏まえて御答弁をいただきたい、こういうふうに思います。
四十五分ですから、最初、私が
質問通告した前段の、一九九〇年—二〇〇〇年代の日ロ
関係のさまざまな評価については少しはしょりをさせていただいて、本当は聞きたいところです、
高村大臣が一九九八年から一年間余、
外務大臣をやっておりましたから。私の見方では、一九九〇年代は非常に日ロ
関係の
領土問題解決の機運は高まった。川奈
会談、クラスノヤルスク声明、あるいはまたモスクワ宣言等もありまして、もちろん、東京宣言がその基礎になっておるわけでございます。しかし、二〇〇〇年代に入って、非常に停滞といいますか、特に小泉政権になってから停滞になっておるのではないか、私はこういうふうにとらえておるわけであります。
そういう中で、
一つは、二〇〇一年の三月に、森・プーチン
会談のイルクーツク声明、これにおきまして、ロシア側が持ち出したか定かではありませんが、いわゆる一九五六年の日ソ共同宣言に基づいて、これが出発点を設定した法的文書であることを認めという中で、東京宣言に基づいて四島の帰属に関する問題解決という文言でございました。日ソ共同宣言は、もちろん、平和
条約を
締結していわゆる歯舞、色丹の二島を返還するということが、国会、議会でも批准をされておる日ソ共同宣言であります。
そこで、
高村大臣に、問題を少しはしょりますが、このイルクーツク声明を今の段階で、福田政権、福田
内閣としてどのように評価をするのか。とりわけ、二島返還を持ち出した日ソ共同宣言についての
高村大臣のお
考え、率直なところをお聞かせいただきたい。
同時に、時間がありませんので言いますが、昨年の十二月二十一日、森元首相がプーチン大統領と
会談した際に、このイルクーツク声明というものに基づいて
領土交渉を進めるよう呼びかけた、こういうふうに森元
総理も記者等に言っておるようであります。当然、これは福田
内閣とある面では一体で、こういったプーチンさんに対する呼びかけをしたのではないか、こういうふうにも思われるわけですが、このイルクーツク
関係についての
高村大臣のお
考えを聞かせていただきたいと思います。