○篠原
委員 韓国とアメリカなんかは、WTOの停滞もあるんだろうと思います、しかし、あちらはあちらの事情で、
高村外務大臣の答弁の言葉をかりれば、事情があってと。圧倒的に、韓国とアメリカの場合は、盧武鉉大統領が、国内のいろいろな声があるのを承知の上で、自分の政権浮揚のためというのもあったんだろうと思います、非常に強引に進められたというのがあるんじゃないかと私は思います。
日本の場合は、でっかい国との間のものは、例えば、後でこじつけでいいですけれ
ども、どうしてこういうことを言わないのかなと思うんですが、大国との
関係はWTOの共通のルールのもとでやっていく、小さな国はなかなかいろいろ事情がある、近くて大事だ、だからそこは
EPAで補完していく、多分そうなんだろうと思います。そういう後づけでいいですから、ちゃんと
考えて、答弁できるようにしてください。
多分そうなんだろうと思います。大国同士のものはWTOの共通のルールでやっていく、しかし近くの小国とは、いろいろな問題がある、それを
EPA、
FTAで
解決していく、こういう
方針で私はいいんじゃないかと思います。
それで、韓国ですけれ
ども、私は日韓というのをすぐやれというわけじゃないんですけれ
ども、次の
資料をちょっと見ていただきたいんです。これは、アメリカのいろいろな
資料を引っ張り出してまとめたものですけれ
ども、私の説ではありません。日米
FTAにもいずれつなげていかなけりゃならないんじゃないかと私は思う、ほかの国もやっているわけですしね。
ちょっと、ここのところでおもしろいのがあります。「日米
FTA構想の歴史」というのがあって、日米でもこういうのがあったんです。これは見ておいてください。それで、何で韓国とか言っていましたけれ
ども、おもしろいんです。これは、USTRの高官の話として載っていたのは、二の「米韓
FTA交渉成功の三つの鍵」というもの、これはなかなか傑作なんですよ。
三つあります。先ほど申し上げましたように、大統領の熱意、それから、盧武鉉大統領と、両方とも金ですけれ
ども、貿易相も首席代表も非常に直結していた、シュワブUSTR代表も同じだと。
それから、済みません、これは本当に、冗談じゃなくて、字句の修正で、二番「
協定草案の軸」、この「軸」は字の句ですから、直しておいてください。
草案というのをやって、十カ月でやり遂げてしまった。ここからだんだん佳境に入ってくるんですよ。十九分野の
交渉チームでやって、通訳必要なのは五チームのみだったと。
日本の場合、これは不可能ですね。
外務省や経産省だったら大丈夫だろうと思いますけれ
ども、私がおりました農林水産省は、通訳なしでは
交渉できないです。これがだめなんです。この辺から韓国の方がインターナショナライズしているんです。
この次が傑作なんです。韓国官僚は発言の
意味がわかりやすい、日韓文化の差があると。次、
日本政府の官僚はわかりにくい、何を言いたいのか推測するのに時間がかかり、
交渉の腰を折られる、韓国人はストレートできついが、
理解しやすいと。これは、今ここのところにある人は、国会答弁でいくと、
外務省の官僚はわかりにくい、何を答えているのか推測するのに時間がかかり、質問の腰を折られる、こういうふうになるんじゃないかと思うんです。
これは非常にストレートに言っているんですね。この三つ、
日本は仕組みが違いますから一番はしようがないとして、二番、三番は大事でして、
日本が
EPAをやっていくときにも、アメリカとやっていくときにも十分私は使えるんじゃないかと思っています。
韓国のことについては、もう皆さん聞かれたので申し上げません。私は、韓国は二番手ランナーですから、
日本の姿を見ながらやっていけばいいので、有利な立場にあるとは思いますよ。それで、米韓やったら、すぐEUともやっている。
先行きどうなるかはわかりません。先ほど
田辺審議官がお答えになったように、それは韓国だって農家は厳しいですよ、
日本の農民みたいに従順じゃないですからね。ガットのウルグアイ・ラウンドが決まったときには三百頭の牛をソウルのところへ放したりとか、それから内閣総辞職したりしている激しい国ですから、そんな簡単に韓国議会を通るはずがありませんし、アメリカも、牛肉業界の
関係者が怒っています、十五年もかかる、韓国の牛肉の関税撤廃に。それから、自動車業界も、韓国からどんどん入ってきたりするので困っているので、まだ簡単にはいかないと思いますけれ
ども、
日本もちゃんと着々と準備していかなければいけないんじゃないかと私は思います。
御存じだと思いますけれ
ども、
中国がなぜかしら韓国に呼びかけたりしていますね。
日本だけがのけものになっているわけです。どうも薄気味悪い国だ、さっきのこの、何言っているんだかわからない連中と
交渉するのは嫌だとかいうのがあるのかもしれませんけれ
ども、後回しになっているんですよ。
そんな中で、私は不思議なんですよ。さっきの基準で、発展途上国とかこの近所の国にやっていく、わかりますよ。私がつくった
資料がございますけれ
ども、その後、またこれをつくったんですけれ
ども、皆さんのおさらい用に。これは、私がきのうの夜、私の秘書ですけれ
ども、つくらせました。メキシコの場合なんかは、NA
FTAとかの
発効に伴って
日本が不利益になっているというのがある。それから、次のページの四ページは、韓国との場合は、世界で隣り合った先進国間で
EPAがないのは日韓のみだ、これは野田さんが言っておられたことですよね。
それで、
外務省にも
資料をつくっていただきました。そうしたら、ちょっと迷惑をかけたのでおわびしておきますと、いろいろな
資料を、追加の
資料ですけれ
ども、月曜日の午前中に要求して、十六日の午前六時に到着いたしました、みんな
努力をしていただいているというので。
もう一枚の方は、これは、済みませんでしたけれ
ども、質問取りに来ていただいたときに、こういうような
資料をつくってくれと言いましたら、けさ八時四十六分にこれが届きました。この小さい字のと私のつくったのと比べて見ていただきたい。本当はちゃんとつくっていただいて、この
外務省からいただいたものは、一生懸命つくっていただきましたけれ
ども、老境に近くなった人の老眼鏡で、何かわざと見えないような字みたいになっているような気がするんですが、内容は大体同じで、わかりやすいのは前の方になると思います。でも、これはちょっと御迷惑をおかけしました。
しかし、私が何で
資料の説明をしているかというと、こういう
資料をつくって我々に出していただきたいということです。スケジュールとかいうのをこうやって出して、何年何月にやったとかいうのをカラー刷りでつくってあるんですけれ
ども、内容がどうか、どこが問題かとか、そういうのがさっぱり見えてこないんですよ。そういうのをきちんとつくっていただけたらと私は思います。
ですから、毎度、夜中の一時二時までかかって私と秘書でそこそこつくる
資料シリーズはもうやめにします。これは
外務省の皆さんにちゃんとつくっていただきたい。皆さんもちゃんと早々要求してつくっていただくようにしていただけたらと思います。
それで、この基準、「
交渉のきっかけ」というのをずっと見ていってください。豪州とは何でするんでしょうか。私の
資料では、「
資源の安定調達」というのがあります。先進国
相手では初めてです。いろいろ御高説を述べておられましたけれ
ども、その中で豪州と急ぐ理由は何でしょうか。