○篠原
委員 では、
各国の
状況を見てください。これは、
外務省に資料要求してちゃんと出してもらえばいいんですけれども、なかなかちゃんとしたのはないので、新聞
報道だけでちょっとまとめてみました。
各国の見てください、開会式にどうするかというのを。いろいろな国がいろいろなことを言っています。
サルコジ大統領、フランスは、あらゆる選択肢があるということで、ちょっと注文をつけている。
イギリスを見てください。ブラウン首相は、ダライ・ラマと五月に会う、しかし、ボイコットとかいう世論は抑えると。非常にバランスある対応をしておられるんじゃないかと思います。
外務大臣は、ボイコットには同調しないと明確に言っておられます。一方、チャールズ皇太子は、もともとダライ・ラマ十四世と親交があるようでして、開会式には
出席しないということまで言っています。
次に、ドイツ。メルケル首相は、ボイコットの世論を抑える、しかし選手の参加は当然だと言っている。
外務大臣もそれに合わせて、公式には開会式もボイコットしないと言っています。しかし一方で、
外交委員長が、ボイコットを排除すべきじゃないということで、いろいろな意見があるということを言っています。
アメリカのことはもう申し上げました。ブッシュ大統領は、
出席すると明言しています。一方で、ダライ・ラマとは四回も会っている。ペロシ下院
議長は、
中国を批判して、ボイコットまでとは言っていませんけれども、そういうことをほのめかしています。それから、共和党の対中強硬論者で知られるローラバッカーさんは、ボイコットを求める書簡を出したりしています。いろいろです。
日本は非常に優しいんですね。高村
外務大臣は、ないだろう、オリンピックは成功裏にやってほしいと。これはこのとおりだ、
日本国民もそう思っていると思います。福田総理も、開会式のボイコットに対しても
日本として一線を画すと。ずっと見ていくと、
日本は
中国に何か一言言うような雰囲気は全然ないわけですね。これは、小泉さんが言ったらけんかになると思います。しかし、大人の対応をしてきておられる高村
外務大臣、あるいは
中国との関係を大事にしてきておられる福田総理が
中国にちょっと注文をつけるのは、
中国も素直に従って受けるんじゃないかと私は思います。
日本は一辺倒なんですよね。見てください。
ちょっと違う声もあるということをやはり言うべきなんです。そういう点、大事なのは
平沢委員長だと私は思いますよ。ドイツを見てください。ポレンツ
外交委員長が、ボイコットを排除すべきではないと。これは大体、
平沢委員長の基本的なスタンスと似ているんじゃないですか。バラエティー番組に出て皆さんを楽しませているだけじゃなくて、重要な立場にあるわけですから、いつかこういう
発言をぜひ言っていただきたいと思います。
日本にもそういう声があるんだと。やはり
外務大臣が言って、総理が言うと大げさになりますけれども、そこそこの人が言う。私が言ったって何の記事にもなりません。
委員長は違うわけですから、こういうことをやってバランスある対応をしてください。
これは日米関係を
考えても大事なんですよ。エズラ・ボーゲルさんが「ジャパン・アズ・ナンバーワン」なんという本を書きましたけれども、今は違って、
中国にいろいろなのがシフトしています。しかし、日米関係を
考えても、
中国を責任ある大国として、
民主化、自由貿易経済体制の中に入れ込んでいく、きちんと態度を改めさせていくというのは日米協調関係にとっても大事なんです。ですから、思いやり予算で協調するということ以上に、
中国に対して日米が共同歩調をとってそれなりのことを言っていくというのは、私は非常に大事になるんじゃないかと思います。日米協調に
中国ファクターというのは絶対大事です。こういう人権
外交についても絶対協調していただきたいと思います。
この点について、
大臣にお答えいただくというように言っておりませんでしたけれども、一言お答えいただきたいと思います。