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柳澤光美君 おはようございます。民主党・新緑風会・
日本の
柳澤光美でございます。
今日は、
自殺対策について質問させていただきますが、質問に入る前に、実は
自殺対策に関しては強い思い入れがございまして、少しその思いを述べさせていただきたいと思います。
御
承知のように、一九九八年から自殺者が三万人を超えました。これは
他人事ではなくて、私は民間の労働組合団体の出身なんですが、本当に身近で過労死や過労自殺、あるいは精神障害による自殺者が急増をしました。
三年前に初当選させていただいたんですが、自殺の問題というのは、私は国の最大の責任は国民の命を守ることだというふうに思っておりまして、私にとっても大きな課題で、ちょうど民主党の山本孝史議員を中心に自殺問題に関する勉強会が開かれておりまして、そこに参加をさせていただきました。おかげさまで、運良く厚生労働
委員会に所属ができまして、そのときは尾辻
大臣、岸
委員長、そして自民党の筆頭が武見
先生、民主党が筆頭が山本孝史
先生というメンバーで構成されておりまして、本当に党派を超えた議論が行われました。
二〇〇五年の二月には、法案審議の忙しい合間を縫って自殺問題に関する参考人
質疑を
委員会で開くという経緯を経まして、七月に参議院の厚生労働
委員会として、自殺に関する総合
対策の緊急かつ効果的な推進を求める決議を採択をしました。私は、良識の府参議院というのを大変実感させていただきまして、感動をいたしまして、昨日のことのように覚えておりますが、その後、九月に
内閣府に
自殺対策関係省庁
連絡会議が設置されました。ただ、正直言いまして、ほとんど進展が見られなくて、私がたまたま今度、
内閣委員会に所属をしましたので、当時の安倍
官房長官に何回も強い要請の質問をさせていただきましたが、具体的にはなかなか進展をしていかない
状況にありました。
そこで、二〇〇六年に、法制化を目指そうということで、自民党から尾辻
先生、武見
先生、西島
先生、それから民主党からは山本
先生、朝日
先生と私、
柳澤、そして公明党から木庭
先生、共産党から小池
先生、社民党から福島
先生に御参加をいただいて、超党派の自殺
防止対策を考える議員有志の会を結成をしました。そこが中心となって、ライフリンク等の民間団体のシンポジウムあるいは署名活動と連携をして、たまたま厚生労働
委員会が法案審議で詰まっておりまして、私は
内閣委員会の理事をしておりましたから、
内閣委員会でこの
自殺対策基本法を六月八日に可決をさせていただいて、衆議院を経て、十月の二十八日に施行をされました。
そして、今年四月に
自殺対策推進室が設置をされて、六月には
自殺対策大綱が閣議決定をされまして、十一月に初めてこの
自殺対策白書が発刊をされまして、大変私はうれしく思っております。これは二千五百円もしますから、
皆さんのお
手元には国会から
提出された
資料がありますので、是非、中身はほぼ同じですからお目通しをいただきたいというふうに思うんですが。
この
自殺対策白書は、私、これ本当によくできているというふうに感動しております。一つはこれまでの
対策の経緯がまずきちんとまとめられているということ、それから各地で行われている先進的な事例が全部できるだけ多く入れようということで入っていること、それから民間団体の取組事例もかなり多く入れていただいていること、そして最も大事な自殺を予防するための当面の重点施策が九項目、四十六施策にわたって詳しく述べられています。皆様にも是非お目通しをいただきたいというふうに思うんですが。
岸田
大臣が来られていますが、特に今回、
自殺対策の担当の特命
大臣ということで岸田
大臣が就任をされて、この冒頭に発刊に当たってという言葉を書かれているんですが、私はこの冒頭に書かれている、
自殺対策という生きる支援をすることは人間としてごく当たり前のことだという言葉に大変共感を覚えておりまして、担当
大臣ができて、今後ここから自殺元年としてかなりのスピードで実績を上げれるだろうということで大変期待をしておりますので、是非よろしくお願いしたいというふうに思っています。
ただ、白書を作ることが目的ではなくて、これをベースにいかに実績を上げるかということが大切だというふうに思いますので、何点か今日質問させていただきたいと。
お
手元に重点施策の九項目と四十六施策が載っています。これ、本当を言いますと全部ちょっと具体的にどういう形で進めるのかお聞きしたいぐらいなんですが、とても時間がございません。これを見ていただければいかに自殺が多岐にわたった要因から起きているかということが分かっていただけるというふうに思うんですが、そうはいいましても、やはり長期の政策と短期の政策のまとめの問題点は、いわゆる優先順位、ややプライオリティーがまとまっていないことなんです。
私は岸田
大臣にお伺いしたいんですが、この中で、今特に優先順位を付けて重点的に取り組もうと、どこが一番大事だというふうにお考えになっているか、簡単に御所見をお伺いできればと思います。