○松村龍二君 私も実は、
自民党が昨年来この道州制について内部で
検討会を持ちましてやっておりましたので、度々、選挙の直前でありましたけれ
ども、参加して、これに加わってきたわけですが。
といいますのは、国
会議員の多く、あるいは
国民の多くが、道州制というのはいずれ先のことだろうと、自分が別に
意見を言わなくても別に不都合なことにはならぬだろうと、こういうふうに長期的に安心して聞いておると、こんな感じを受けるわけですけれ
ども、片やこれを急ごうとする方は、選挙の前にも中間報告を取りまとめ、また
一つの
方向をつくろう、そして今も推進本部に格上げしてということで、非常に急いでいるというギャップがあるわけです。
それで、そのような会合に
出席いたしまして、何のメリットがあるのかということについて何か明確な
説明がないわけですね。ただいまの
大臣のお考えは
大臣のお考えとして尊重しなければならないと思いますが、例えば基礎的自治体と、こう申しましても、一遍三百の基礎的自治体をつくって、それで国と基礎的自治体というような考えが、示した方がおりましたけれ
ども、それは三十万というふうなおのずと数字になろうかと思いますけれ
ども、しかし、現実に進んでいる市
町村合併というのは大小取り混ぜてまちまちであって、決してそのような基礎的自治体に収れんしているわけではないと。
また、国をスリムにして地方に権限を下ろすといいましても、この間、この十年間を見ておりましても、国がどこがスリムになったのかという点で、決して国は権限を小さくしないで、そのような国がスリムになって地方が
充実するといった姿が出ていない。
一方、住民にとっては、非常に合併すればおのずと州都等が遠くなる、あるいはいろいろな住民サービスという点で不都合が生じる、あるいは小さな
意見が吸収されないで不都合が生じるといったことも起きるのではないかなと、こういうふうに思うわけでございます。
それから、その会合に
出席して感じましたことは、県の名前を言ってどうかと思いますが、愛知県とか、あるいは九州においては熊本県とか、あるいは和歌山県、滋賀県といったような方の議員の
出席が多いわけです。
そのねらいは何かといいますと、愛知県が三重県、岐阜県の三県を合併した州になって、その州都に収まりたいと。あるいは、最近は長野県、静岡県も更に仲間に入れて、愛知県が中心になった州をつくりたい。それから、熊本県も、九州を
一つにして自分が州都の主に収まりたい。もしも福岡に州都があるんなら反対だけれ
ども、熊本に州都をつくりたい。それから、和歌山、滋賀とさっき申しましたけれ
ども、和歌山、滋賀県は、やはり関西州というような大きな州としてその一部として開発が一歩進めたい。自分の県だけではなかなか開発が進められないけれ
ども、州になることによって、自分の県が発展するんじゃないかと、こういうような思惑を私は感じたところでございます。
そして、この道州制の
検討が、
日本経団連とか中部経済連合会とか経済界の一部が積極姿勢を示しております。要するに、
政府、地方公共団体という官と、経済団体に主導されているかの感がありまして、
国民が道州制の導入についてどのように考えているのかということが判然としないわけであります。
現在、
政府は道州制協議会をつくっておりますが、各ブロックの経済界の方々が構成員とされております。
国民の関心をどのように見ておられるのか、また道州制協議会の
活動が
国民各層の
議論の喚起を行うことに成功しているのか、お伺いしたいと思います。