○岸信夫君 自民党の岸信夫でございます。
午前中に引き続きまして、
放送法の
改正案についてお尋ね申し上げます。
まず、今回の
放送法改正については幾つかの大きな柱があるわけでございますけれ
ども、まず最初に、
NHKの
ガバナンス強化について幾つか御
質問をしたいと思っております。
最近、テレビ
放送をめぐって様々な
不祥事というものが起こっておるわけでございます。事実の歪曲あるいは捏造、偏向的な番組の
編集内容と、こういったことが
NHKあるいは民放問わず、これは大きな社会問題となっておるわけであります。テレビというのは大変強い情報発信力を持っているわけでございますから、それだけに社会全体に対する影響というのもこれも大変大きくなっているわけです。テレビの番組を作っていくあるいは流していく
放送局、そして番組の制作会社、こうしたところの
責任というものも当然ながらこれは大変大きなものがあると、こういうふうに思っております。
特にその中でも
NHKでありますけれ
ども、この
NHKというのは
視聴者から
受信料、お金をいただいているわけでございます。それで成り立っているわけでございますけれ
ども、もう随分前にテレビ
放送が始まったころにおいては、いわゆる速報性のニュースメディアとしてはある
意味唯一の存在であったこの
NHKの
放送、これに対して
国民が、皆さんが目を向けあるいは耳を傾けてきたわけであります。そういうことで、
国民全般に
NHKに対する
信頼度というのは大変高かったんだと思っております。
NHKの言うことをすべて信用していた、特にニュース番組についてはそういうことだったと
思います。今であればインターネットもあります。いろいろな情報ソースというのがあるわけですけれ
ども、それがそういうものがなかった当時のお話であります。であるだけに、このところの数々の問題というものは、
国民にとってはある
意味裏切り行為ではないかと、こういうふうにも言えるわけであります。
こうした
状況に対して、このたび、これまでもそうですけれ
ども、
NHKも
コンプライアンスの
強化を始めとしまして、いろいろな
取組をしてこられたわけでございますけれ
ども、残念ながらまだ十分に失った
信頼を回復できているとはとても言えない
状況だというふうに思っております。これまでの会社の
経営の
在り方というものに対しても抜本的な
見直しというものも考えていかなければいけないんだというふうに思っております。
今回、
経営委員会の位置付け、これが
役割についてもはっきりしてきたわけでございますけれ
ども、会社の
信頼回復に対するこの
経営委員会の
役割というのも、これも大変大きなものがあると
思います。
NHKの
経営の監督の中核に位置付けられたこの意義は大変大きいわけです。
午前中の
審議の中でも
加藤先生からもいろいろ御指摘がされておりましたけれ
ども、特に、まず最初に、この
監査委員会についてお聞きしたいと思っております。
経営委員会の
委員から
構成されるこの
監査委員会の位置付けについて、そしてそこに期待される具体的なメリット、これまでとどういうふうに変わってきたのかということについてお尋ね申し上げたいところであります。
先ほど、
経営委員会と
監査委員会、相互に独立した存在と、こういうことでございましたけれ
ども、一方で、
委員はあくまでも
経営委員の中から選任をされる、こういうことであります。どういう形でこの独立性を担保していくか、この辺りも含めて御
説明いただきたいというふうに思っています。