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辻元委員 今私が御質問しましたのは、捕虜の扱いに関することではないわけです。文民の保護。例えば一般の市民は、
大臣、かなり亡くなったりしているわけですね。御承知のとおりですよ。
アメリカの……(
発言する者あり)何ですか。静かにさせてください。ぶつぶつぶつぶつと、失礼ですよ。
例えば、
日本から行っている、援助
活動をしているスタッフの御家族がいきなり誤射されたという話を実際私も聞きましたし、それから、例えばこういう事例もありました。
パキスタンとの国境地帯で、特攻兵というか米軍の車両に突っ込んでいく人がいた、残念ながら。しかし、ほとんど、爆薬は殺傷力が小さいものだった。ところが、仰天した米兵が突然群衆に向かって撃ち出して、十七人がその場で即死した。それに対してみんなが怒り、外国人は出ていけ出ていけと悪循環になっている。米軍は、イスラム過激派の
テロで十八人死亡と発表した。これは、本
委員会でもよく名前が出てきている中村哲さんが、自分の体験に基づいて
発言されているんですね。これは非常に憂慮されているわけです。
そうすると、こういう文民の保護というのもジュネーブ条約の対象外になるのか。そうしたら、一体どう保護されるのか。
例えば最初の事例で、スタッフのお母さんが撃たれたときに、米軍に抗議に行った。そうすると、米軍は、こういうことは日常茶飯事だから一々調査をしていられないと言われた。こういう状況がアフガニスタンの中で、これは一、二件の事例ではないと思うんですね。そうすると、先ほどから捕虜の扱いについても、ほかの方がどういう扱いになっているのかというふうに、ジュネーブ条約の
関係で今御答弁もあったり、質問もされていますけれども、文民の扱いがどうなるのかということなんです。一体、アフガニスタンで何が起こっているのか。
そして、
大臣は、先ほどの御答弁ですと、外形的にはやはり戦争というか武力行使と。でも根拠は、先ほどるる御答弁されているようなことで、私は納得はなかなかできませんけれども、起こっている実態は戦争ですよ。こういう形でOEFが行われている。これを、ここでちょっと立ちどまって考える。
きのうの
参考人の御
発言の中でも、NATOの中で、これはクローズドの
会議にして、本音で
議論しようじゃないかということで、かなり辛らつな
議論がされているようです。どのように軌道修正していくのかと。これは、どのようにOEFを店じまいしていく方向で進めることができるのかという、軌道転換の時期だと思いますよ、
大臣。
ですから、私は、あと数分しか時間がありませんけれども、これをカルザイ政権の補完
活動だ、だから中身についてよく検証しなくても、外形的な
条件はそうなんだから認めるんだというようにするのか。その中身について、一つ一つ今アフガニスタンで行っていることを点検していかないと、私は歴史に恥じると思います。こんな形で
他国に武力行使を容認していく社会にしたいんでしょうか。
今までは、少なくとも
国連で決めた。それについて、PKFもありました。PKFでも、スーダンの事例なんかは大失敗だったわけですよ、武力行使し過ぎて紛争が拡大してしまった。さまざまな経験をしていますけれども、今回のOEFのような形というのは、これは初めての事例だと思います。ですから皆、法的根拠はどうなんだ、ここで
日本でも本音で
議論した方がいいと。NATOでもやっていますよ、
大臣。
これは私は戦争だと思います。ですから、そういう中身について
大臣はいかがお考えですか。このまま突き進んでいいのか。暴力の連鎖ですよ。
ですから、その点をお聞きしたいことと、もう一点、懸念しているのがパキスタンへの飛び火です。私は、六年前の質問でも、問題はパキスタンだという質問をしました。特に、トライバルエリア。そこまで行きました、私は六年前に。だれも入れない。
そして、パキスタンも結局、パキスタンはイスラム国ですから、
日本と一緒ですよ。イスラム国もこのOEFに参加しているということをやはり実態的につくらなきゃいけないということで、
アメリカが誘ったんですよ。でも、アフガニスタンの陸上には行けないから、何とか海でと。
日本とよく似ています。しかし、今ムシャラフ政権がどうなっていますか、戒厳令ですよ。
これは実際に、
アメリカがパキスタンに対しても、おまえら逃げるなよとずっと圧力をかけ続けてきて、
国内で爆発寸前になっているわけです。私は、パキスタンも一たんOEFの、これはMIOの
活動ですけれども、手を引いた方がいいと思っています。自由にした方がいいと思っています。
というように、そういう
外交的なイニシアチブを、私は、一たんここで
日本は、この
テロ新法じゃなくて、方向転換をして、政治的な、パキスタンとどうしていくのか。タリバンとの和解という話が出ていますけれども、タリバンとの和解をするためには、パキスタンはキーですよ。しかし、軍隊を出している国はできません。だから
日本は、ここで立ちどまって、
給油、
給油と出すんじゃなくて、方向転換をして、パキスタンやそれからアフガニスタンの和平の交渉に力を尽くすというふうに転換した方がいいと思います。
ですから、実態的にアフガニスタンで行われていることについてどうお考えか、そして
外交的なイニシアチブをどうおとりになるおつもりか、お聞きしたいと思います。