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野村哲郎君 今、高橋
局長お答えいただきましたけれども、私もやっぱり懸念しますのは、二五%、残りの七五%は不採択でありますから、むしろこちらの方が経営体としては数は多いわけですよ。ですから、ここはなぜ不採択になったかということはきっちり
説明してあげないと、やはり先ほど申し上げましたように、せっかく希望を持って申請したにもかかわらず不採択になったと、やはり不信感を増幅させるようなことがあっては、これは農政不信にもなってまいりますので、是非ともきちっとした
説明を、理由を付して
説明をしていただきたい、これは御要望申し上げます。
そこで、私の鹿児島でも不採択になったところがあるわけでありまして、中身を精査してみますと、やっぱりこれはこの
整備計画書の評価基準にいろいろ問題があるなというのが分かりました。今回の、実験
事業でありますから、初年度でありますしいろいろ試行錯誤されているのも十分分かります。ただ、この実験
事業が成果目標値に応じたポイント制になっておりまして、そのポイントの高い計画から採択されるというふうに伺っておるわけでありますが、例えば、今ここに申請書を持ってきているんですが、認定
農業者数という形でのとらまえ方でいきますと、これから目標年度三年後にどれだけ認定
農業者数が増えていくのか、その増加率によって言わばポイントが上下、八ポイントから一ポイントまであるんですよね。
そうしますと、例えば、私どもの、よく
委員長も御存じの地区なんですけれども、ここは認定
農業者が現状でも二百四名おります。更にこの三年間で十六名増やそうと、こういう大変な意気込みを持っているわけでありますが、ただ、それにいたしましても増減でいきますとわずか一六%、ポイント数でいくとたった一ポイントしかないんですよね。
だから、例えば今まで十人しかいなかったところを二十人に認定
農業者数を目標として掲げていけば、これは二〇〇%ですから最高の八ポイントをもらえる。今まで努力して、
地域あるいは
団体、行政一緒になって認定
農業者をつくってきた過去の実績、功績というのは評価されないで、これからやろうというところだけを評価する。私は大変矛盾を抱えているんじゃないかなと、今までの、じゃそこの
地域のその実績は何だという思いがしてならないわけですよ。ですから、いや、今までは遅れておりましたけれどもこれから一生懸命走りますというところだけを評価して、今まで一生懸命走ってきた人たちは評価しない、これはやっぱり矛盾しているのじゃないか、不公平じゃないかというのが一点あります。
それからもう一点は、私はこれは再三申し上げてきたんですけれども、要は水田地帯と畑作地帯との大きな違いがあるわけです。それは、水田地帯は確かに集落営農組織というのを形作っていこうと、これはよく分かります。でも、畑作地帯は集落営農という概念はありません。米をずっと植えているわけじゃありません。野菜もあれば、あるいはカンショもあればカボチャもあればという、まとまったところじゃないわけであります。
そこで、ここの出した計画書を見ますと、集落営農数、現状ゼロ、目標年度ゼロ、これでは点数稼げないじゃないですか。これはやっぱり
地域の実情があって、水田地帯と畑作地帯の大きな違いというのがあるわけでありまして、私はこれはもうけしからぬと、評価基準を、これでは駄目だというふうな思いもありますけれども、先ほど言いましたように、初年度だしいろいろ試行錯誤をされながらやってこられているというのも十分分かるんでありますが、そういった
地域に合ったような評価基準の見直しというのを是非していただかなければ、畑作地帯はいつまでたってもこの
事業の対象に乗れないと、こういうことになるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。