○澤
雄二君 千四百三十万という数字が新しく問題になりましたけれ
ども、昭和二十九年以前の旧台帳でコンピューターに入力されていない番号というのがございます。
それは、昭和二十九年以降厚生年金に加入しなかった人、それから、これは新聞報道されていますけれ
ども、若しくは少し間を置いて加入をされた方、それから、引き続きずっと加入をされた方が千四百三十万でございますから、実は五千万の中に入っている方もかなりいます、いますが、二十九年の旧台帳で、以降厚生年金に入っていない人はコンピューターに入っていない可能性が高いんであります。
その方たちはどういうことかというと、二十九年までですから、受給資格がないと
判断をされている、それから、当時は脱退一時金をもらってしまったというような人がいる。だけど、二十九年で厚生年金はやめたけれ
ども、実はその後国民年金に入った人がいるかもしれないんですね。そういう検証は今のところできないということになっています。ですから、さかのぼるとしたら、その旧台帳まで本当はさかのぼっていただきたいというふうに
思います。
それから、例えば、これは新聞で読んだ記事でございますけれ
ども、昭和十七年に厚生年金
制度ができたときのある年金の担当者の方がこういうふうにおっしゃったという記事が載っているわけでございますけれ
ども、今集めた年金というのは支払うのは四十年先だと、四十年先までこの金を置いておくのは無駄じゃないかと。それが何を意味されているかというのはよく分かりません、それしか書いていませんから。だから、それは運用した方がいいと言われたのか、もっと別のことを
考えろとおっしゃったのか、使ったって四十年後は分からないと、まさかそんなことはないと
思いますが。つまり、そういう問題もさかのぼっていかなければ多分検証はできないのかなということがありますので、できるだけ、できれば昭和十七年までさかのぼって検証をしていただくということが、多分この問題がどうして起きたかということが分かるんだと
思います。
それに関連して質問いたしますけれ
ども、検証される中身は実は私は二つあると
思います。
さっき
大臣が言われたように、
制度とか仕組みみたいなものもやはり検証しなきゃいけないというふうに
思います。紙の台帳というのも新旧二つありますし、国民年金にもそれぞれ新旧の台帳がありますし、それから、いわゆる電算機化といいますか、そういうものも、磁気テープで打った時代もあればマイクロフィルムに収めた時代もあれば、コンピューターに入れたものもありますから。ですから、ほとんど最初までさかのぼらないとこの問題は実は検証ができない、そういうシステム的なことを
一つ検証することがあるんだと
思います。
それからもう
一つは、社会保険庁、最初に申し上げたとき、昭和十七年にできたときの年金の担当者の独白から発するのかどうか分かりませんけれ
ども、言われている社会保険庁の体質そのものですね、こういうものもやっぱり検証の対象になるんだろうというふうに
思います。
これは野党の
皆さんの攻撃が厳しいときに与党側が苦し紛れに言い返すことでよく言っていることがありますけど、それは労使協定といいますか、労使ではありませんけれ
ども、社会保険庁の総務課長と
自治労の、あれは何というんですか、
自治労国費評
議会、
自治労国費評
議会と社会保険庁の総務課との協定でございますけれ
ども。
私、百ぐらい読ませていただきましたけど、驚くべき約束が一杯あって、その中で一番びっくりしたのは、窓口装置、ですからコンピューターでありますけれ
ども、四十五分たたいたら十五分間休むというのがあります。その三項目下に、それ以上に、五千タッチたたいたらもう窓口装置には触らないと。五千タッチというと、普通にたたくと三十分で終わるんだそうです。私は一文字ずつ入れていくから、それでも一時間で終わってしまう。打っても一日一万タッチ以上はしないことを目標にすると書いてあるんです。つまり、それしか仕事をしなければ、あれだけ大きな、膨大な記録は処理できないのは当たり前であります。ですから、そういう体質にもやっぱり検証のメスを入れていただきたいと思うんですけど、どうでしょうか。