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櫻井充君 とにかく、新しいところが出てくればすべてが解決するということとは僕はもう違っていると思うんですよ。
先ほど
大臣は、
規制緩和というのはもうみんなのコンセンサスだとおっしゃいましたが、僕は、それは何年か前のその当時は皆さんそう思われていたかもしれないけど、もう今や
規制緩和って本当にいいものかどうかって、僕はもうコンセンサス取れていないような感じがしますし、それから、僕は日本のやり方が本当の意味で
規制緩和かどうかすごく難しいと思っているところあるんですよ。
それは、ある一部の
人たちが
規制を変えるのはなぜかというと、自分たちの企業の利益を上げるためにだけ
制度を変えていると、僕はそのことだと思っているんですよ。だから、何で、あの会長やら議長をやられたところの
会社が、あのプロ野球球団を買われた当時あのぐらいの規模だったところがあれだけ大きくなったかということですよ。
だって、例えば、レンタカーならレンタカーの車検を二年に一回にしたわけでしょう。だけど、一台二十万ぐらい掛かっていたとすると、一年間百億掛かっていたわけですよね。それが半分になるわけですよ、これ初年度だけかもしれないけど。だけど、経費節約がこんな一遍にできるなんて、企業努力したってあり得ませんよ。
制度を変えたからこういうふうにできるわけでしょう。
だから、僕は
規制の、その
制度をやっている
人たちはちゃんと利害の抵触に当たらない
人たちをまずやることを、そのことをやらないとめちゃめちゃになると思うんですよ。
それから、もう一点申し上げると、相撲なら相撲というのはちゃんと
ルールがあって、土俵というのがあって、ここの上でまず戦いなさいと。そして、しかも行司がいて、行司だけじゃ駄目だから審判がいて、それでも五人じゃなかなか難しいようなのは、今ちゃんとテレビで全部撮っているから、それも参考にして、そして審判下すわけでしょう。だけど、今の日本の
規制緩和って本当にそうされていますか。つまり、事前
規制から事後チェックに変わったことによって、人がいない。人がいないから、僕から言わせれば、野っ原でけんかしているようなもんですよ、こんなもんは。
だから、本当の意味で
規制緩和するんであれば、出口のところのまずチェック機関をきちんとつくると。今お役所の
人たち、適当なところに天下っていないで、もう少しちゃんとした機関をつくってやるべきですよ、ここのところは。再チャレンジして勉強しろというんであれば、優秀な
人たちなんだから、二年間ぐらいちゃんと勉強させてそういうところのチェック機関のところをやらせるといえば、これはみんな納得することですが、そうでないわけですよ。
いずれにしても、申し上げておきたいのは、過度な
規制緩和ということが社会のひずみを生んでいて、しかもこういうような税制まで悪用しないとやっていけなくなっているという社会なんだということを、取りあえず
認識しておいていただきたいと思います。
それからもう
一つ、
タクシー業界としてすごく企業努力したのは介護
タクシーに対しての参入だったわけなんですよ。これは、悪用している
人たちもいたということは、それはそれで知っておりますが、一部悪用していた
人たちがいたことによって、逆に言うと、真っ当な
人たちまで全部苦労してしまっていると。
仙台で、
地元の話ばかりして恐縮ですが、もう
台数が増えて自分たちはやっていけないんじゃないかというときに、介護保険
制度の中で介護
タクシーというのを位置付けていただいて、それで、みんな結構一生懸命企業でお金を出してヘルパーまで取った。ところが、今回の介護保険
制度の改正で、僕は
業界の方々と話をすると、七割ぐらいもう適用じゃなくなってしまったんだと。そうすると、今までそういう形でその設備投資、設備投資というか、人に対しての投資をしたのに、全くそれが無意味になっているじゃないかということも言われているわけです。
今は要介護一から要介護五の方しか適用になりませんが、基本的に申し上げると、要介護四とか要介護五の方は
タクシーでそんな移動しないですね、ほとんど寝たきりですから。だから、家で寝ていられるか施設で寝ていられるかと。そうすると、一番使われる
人たちのところが全く適用外になっていると。ですから、そこら辺のところも併せて
考えていただかなきゃいけないんじゃないかなと思っているんですけど、その点についていかがでしょう。