○
中島啓雄君
是非、よろしくお願いをしたいと思います。
ところで、
地方の
公共交通機関ということで申し上げますと、電車というか、
鉄道と
バスが一番身近な存在なんだろうと。そのほかに、もちろん離島については航路がありますし、近距離の航空便というようなものがあって、それぞれ大事なわけでありますが、中小
都市ないしは村に近いようなところで
交通機関というと、
バスが一番身近な存在だと思うんですね。
ところが、先ほど
大臣から
お話もありましたように、
輸送量が激減していると、輸送のシェアもどんどん減っていると。
鉄道を
廃止して
バスに転換というようなことも国鉄の末期からいろいろ行われてきたんですが、どうも実績を見ると、
バスに転換するとお客さんの数というのは半分とか三分の一とか、がた減りしてしまうんですね。一体これはどういうわけなんだろうというと、もちろんマイカーが発達したということもあるんですけれ
ども、基本的にはマイカーより遅いと。そもそも
バスは各停留所に停車しまして、乗降に
運賃の収受とか非常に時間が掛かると。それから、
道路が渋滞すると遅れる。それから、ドア・ツー・ドアでないとか、どうも
バスは余り乗り心地が良くないねとか、いろんな話がございます。
やっぱり
バスをもっともっと使ってもらうためには、マイカーより速くて、定時に走って、快適なんだと、車体もいいし、停留所も、ちゃんと屋根があって次に何時に
バスが来るか分かるというような設備にしないといかぬのだろうと。それの近年になって発達してきたものが
BRTといいますか、
バス・ラピッド・トランジット、こう称しておりますが、高速
バス、いわゆる国道、高速
自動車道を走る高速
バスでなくて
都市内を走る高速
バスと、こういうことだと思うんですね。私はそういう意味で、もっともっと
バスの革命をやったらどうだと、こう思っております。
建設コストで見ましても、地下鉄は数百億円のオーダーだと。それから、
LRTでもやっぱり数十億、キロ当たりですね、キロ当たり数十億円のオーダー。
BRTですとキロ当たり十億前後、まあやり方によりけりですけれ
ども、できるんじゃないかと。コストが安くて効率的な
交通機関と言えるんじゃないかと思います。
国交省の御
説明の中にも、
BRTの例として神奈川県の藤沢市でやっている連節
バスの話が出ていますが、これはもちろん大型ノンステップの連節
バスを使って、公共
車両優先システムを使ってハブ・アンド・スポーク・システムみたいなのをやってということですね。なかなか革新的なんですけれ
ども、まだまだ外国の
BRTに比べると初歩的なものではないかと。
例えば、先ほどロサンゼルスの
お話を申し上げましたけれ
ども、ロサンゼルスにオレンジラインという
BRT専用の
路線ができまして、これは昔の
鉄道の
線路敷をそのまま
バス専用の
道路として
整備をして、そこを非常に高速で快適に走ると、こういうようなシステムでございます。速度も時速三十五キロぐらい出ておるんですね、平均速度がですね。これは山手線より速いんですよ。山手線は平均時速三十二キロぐらいしかないんですね。そんなことで、もう速くて快適でというようなので私感心をしてまいりましたが、そういった、言ってみれば
バスの専用の通路で、タイヤの付いた
鉄道と似たような仕掛けになっていると。
それから、
ドイツにエッセンという
都市がございます。ちょっと北の方のいわゆるルーアゲビート、ルール
地方と、こう称するところですが、ここでは
BRTが郊外は国道のちょうど真ん中を専用通路になって走っていると。これ、専用通路は全部舗装してあるわけではなくて、
自動車の、
バスのタイヤが走るところだけ、言わばわだちのところだけ舗装してあるというような構造になっておりまして、それから都心部は路面電車の軌道と併用して、路面電車の鉄の軌道の横に舗装をしてそこを走ると、こういうようななかなか面白いアイデアなんですね。
そういった意味で、今回の
法律の中でも新
地域旅客運送事業というのが取り上げられておりますけど、これは二つの
モードを、先ほどの
DMVにあったように、
道路も
鉄道も走れますよと、こういうような話ですが、それと同じような感覚で新しい
バスの建設方式といいますか、そういったシステムを大いに
推進すべきではないかと、こう思っておりますけれ
ども、その辺の御見解をお聞かせいただきたいと思います。