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国務大臣(塩崎恭久君) 先生御
指摘の軍と民の
協力の大事さというのはよく理解をしているつもりでございますが、何よりも大事なのは、まず何のために
復興支援、その国のためにあるいはその
地域のためにやっているのかということを見失わないようにしなければいけないんではないか。そのためには、先生おっしゃるように、情報が一番基盤になって、現地のニーズは何なのか、その国のニーズは何なのかということを踏まえた上で、どういう
支援が
日本なら
日本、あるいは国際社会なら国際社会に求められることなのか、あるいはどういう
役割分担を現地としなければいけないのかということが大事なんだろうと思うんです。
例えば
イラクですと、例えばその人口構成を見ると、若い人たち、二十代、三十代のところが多く人口があって、当然、教育あるいは働く場などが必要であるにもかかわらず、そういうものが一向に提供されない
状況の中でいろいろな問題が解決されなくなって、生活の不安等々から非常にいろんな問題が起きやすくなっているとか、そういう情報をしっかり、現地の情報をしっかり踏まえた上で軍と民の組合せを
考えていくべきなんだろうと思うんです。ただ、それは軍がまだ必要だという段階の場合の話であるわけですね。
例えば、今アフガニスタンで
日本のNGOが、もちろん
日本はPRTやっていませんが、ほかの国のPRTの一部に
日本のNGOが入っているというケースがあります。当然、NGOの方が先に現地にいるんですね。そうすると、場合によっては同じ服装をするということがあるんだそうであります。何が起きるかというと、ねらわれる
可能性が高くなるわけですね。したがって、NGOにしてみれば、どっちが本当にその現地のためになるのかというのを悩むときもあるという話も聞いています。
ですから、冒頭申し上げましたように、どういう組合せのどういう
支援がその現地の人たちのために、本当のニーズのために求められているのかということを
考えた上で、先生がおっしゃっているような、まだ軍がいなければならないような段階の
支援に当たっての組合せというものもまたニーズに合わせて
考えていくということが大事なんではないかなというふうに思います。