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大串分科員 きょうは、この第八
分科会での質問の機会をいただきました。ありがとうございます。
きょうは、私の方からは、
国土交通省における重要案件ということで、新幹線の問題、そしてダム建設の問題、この二つについては私が住んでおります
地域の重要案件をとりながらお話を進めさせていただきたいと思います。そして、
道路特定財源の話、災害
予算の問題等々について議論をさせていただければというふうに思う次第でございます。
さて、まず
整備新幹線の問題ですが、皆さんよく御案内と思いますけれども、
整備新幹線、現在の計画に関しましては、十六年の十二月に行われました
政府・与党申し合わせというこの取り決めにおいて
考え方が定められております。
「基本的な
考え方」それから「既に着工した
区間の工期短縮等」「新たな
区間の着工」そして「各線区の取扱い」等々、これに関することが決められております。
私の住む
地域のことに関してお話をさせていただくと、九州新幹線長崎ルートというものがここに定められておりまして、このときに出てきた路線でございますけれども、武雄温泉—諫早間ということで、「並行在来線
区間の運営のあり方については、長崎県の
協力を得ながら佐賀県において
検討を行うこととし、速やかに結論を出すこととする。調整が整った場合には、着工する。その際、軌間可変電車方式による
整備を目指す。」これはフリーゲージトレーンですね。こういうことが決められております。
この取り決めを
前提に
予算措置が、これが十六年の十二月十六日でしたから、十七年度
予算以降、
予算の策定がなされておりまして、十七年度
予算においては
事業費という
予算で十億円、そして十八年度
予算においても
事業費ということで十億円が
予算措置されております。
これら十億円の
予算措置は、いずれもいわゆる新幹線軌道の譲渡収入、書類上見ますと譲渡収入等というのを
予算財源としておりまして、既設新幹線譲渡収入等というところでございますけれども、この等というところで読み込まれているようでございます。この等というのは、いわばその既設新幹線の譲渡収入、この将来収入分を一つの将来の返済財源として借り入れを行って、借り入れを行うことによって
事業を行うという、その借り入れの枠として十億円の
予算措置が、十七年度
予算そして十八年度
予算がつけられたということでございます。
この「
整備新幹線の取扱いについて」という十六年の十二月の与党申し合わせにおいては、「新たな
区間の着工」というところで、こういうことも書かれております。
新たな
区間の着工については、現在工事実施計画の認可申請がなされている
区間のうち、特に
整備効果の高い
区間や既に着工した
区間と同時開業の望ましい
区間について新たに着工することを優先する。
また、その際には、収支採算性、投資
効果等を十分に吟味するとともに、JRの同意、並行在来線の経営分離についての沿線
地方公共団体の同意の取付等基本条件が整えられていることを確認した上で行う。
ということでございます。
これを
前提に、先ほど私申し上げました武雄—諫早間に関しては、「調整が整った場合には、着工する。」こういうことが書かれているわけでございます。
これを
前提に、十七年、十八年度
予算において十億円の
予算がついていたわけでございますけれども、これは、
地方公共団体の調整がついていないという
現状でございまして、着工がされておりません。十七年度
予算に十億円の
事業費借入枠の
予算がついた、しかし、それが着工できず、十八年においても着工されておりません。
そういう中で、今度、十九年度
予算においても同じく、全く同じ形で借入枠ということで十億円の
予算が措置されているわけでございますけれども、すなわち、これは
事業費という財政当局も関与した形で決められている枠でございます。真水の
予算ではないから、借入枠でありますから、これが
事業が執行されなかったとしても、国の懐といいますか直接的に
予算が影響を受けるわけじゃないということだろうと思います。そういう
説明を聞いておりますけれども、十七年そして十八年と執行されなかったこの
事業費
予算を、ことし三年目でございますけれども、
予算枠としてまたつけているわけでございます。
これは、財政規律という
観点からして、基本的には真に必要な
予算をつけるというのが、この
財政状況の厳しい折、適切な
考え方だろうというふうに思うんですが、二年間執行されなかった
予算を三年目もまたつける、こういうことがあってよいのだろうかという思いが率直にしておりますし、これは極めて厳しく見ていかなきゃならないんじゃないかというふうに思います。そして、こういうことが将来も起こるということはあってはいけないんじゃないかというふうに、私、国の
財政状況を
考えると思うわけでございます。
この点に関しまして、
冬柴大臣の御所見あるいは将来に関する
考え方等々ございましたら、いただきたいと思います。