○石毛
政府参考人 お答え申し上げます。
最初にSBIRが小規模
企業にも大いに活用できるようにしているということをちょっと触れさせていただきたいと思います。そうした上で、そういうものの販売に結びつくような成果の活用というところで、いわゆる官公需といいますか、そういうところについて触れさせていただきたいというふうに思います。
中小企業全体の中で、小規模
企業のウエートは九〇%ぐらいあるわけでございますけれども、そういう
企業が研究開発を実際に実行するのはかなり難しいという
実態にあると思っております。そういうことですから、私ども、SBIRの制度は、そういう小さな
企業にも活用できるようにしていきたいというふうに思っております。
先生も御案内かもしれませんけれども、小さな
企業でも、例えば、従業員六名の会社で、痛くない注射針を開発した
企業だとか、あるいは、従業員十九名の
企業だったと思いますけれども、こういう円板の金属からへら絞りといってへらでロケットの部分品をつくるような、そういう
技術を持っているような
企業だとか、そういうものが小規模
企業ではございます。
そういったような
技術力のある、やる気のある
企業、そういうところにSBIRの制度を広めていきたいというふうに私ども思っているものですから、まず第一に、情報提供をきちっとしなくてはいけないということで、さきの特定補助金ということで、どんな補助金が対象になるかということを決める必要があるわけですけれども、どういうものであるか、その補助金はどういう仕組みで、どういうような目的でつくられている補助金なのか、そういう情報提供をいたします。そういうものの中で、過去、それに
関係するような補助金としてどういうようなものがあったのかということもあわせて提供いたします。それから、そういうもので過去採択された
企業、そういう
企業はどんな
企業であるのかというものを情報提供いたします。それから、電子メールによります公募情報の配信といったようなこともしております。
それから、実際に公募を受け付けるわけですけれども、準備の期間が十分確保できるように、公募情報の事前通知をするとか、あるいは公募期間は一カ月以上とるとか、あるいは申請手続についても小
企業が十分できるように簡素化をするとか、そういうようなこと。それから、仮に不採択になった場合には、どうして不採択になったのか、その評価の結果をお伝えする、そういうようなことをしております。
あわせて、先ほど七省庁が参加をしているというふうに申し上げましたけれども、七省庁の間でこのSBIR制度がどこまでどう浸透してきているのか、そういう情報交換をする連絡
会議なども設けて、私どもこれが浸透するようなことに努めているところであります。
それで、
先生もおっしゃいましたこのSBIRの成果をどう実際の販売につなげていくのかということで、私ども二点、二つの種類に分けて、助成といいますか支援をしております。
一つは、そういう成果を得た
企業に対する直接の助成として特許料を減免するとか、あるいは
中小企業信用保険法の特例で別枠の信用保証が得られるようにするとか、あるいは融資を
中小企業金融公庫の特別貸付制度の融資対象にするとか、そういう助成の塊が
一つございます。
それに加えまして、
先生御
指摘になりました、まさに、官公需を上手に使ってこういうものを支援したらいいのではないかということでございますけれども、私ども、そういう面での取り組みを最近強めてきております。
現に、今年度は、これは官公需の
方針の中で、
技術力のある
中小企業者に対する入札機会を拡大する、そういうことから、従来はそういう
分野を限定的に、電気通信用機器類あるいは精密機器類ということで、五つの
分野に限定しておりました。これを、本年度は、入札参加資格の特例を、すべての物品、それからすべての役務、そういうものに拡大をして、そういう
技術力のある
企業が入札を受けられる、そういう機会を広めてきております。
そういうことで努力をしてきておりますけれども、
先生の御
指摘の官公需をもっと使うやり方はあるんじゃないかということについては、今後ともその充実を
考えてみたいというふうに思っております。