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赤池分科員 自由民主党の
赤池誠章です。
伊吹大臣に御出席いただきまして、初めて質問をさせていただきたいと思います。
一昨年、私は初当選をさせていただきましたが、昨年、小泉
内閣から
安倍内閣の中で、最
重要課題であります
教育基本法の改正ということが実現をいたしました。昭和二十二年から五十九年ぶりの大改正ということで、私にとっても、国
会議員として初めてかかわる仕事の一つが
教育基本法の改正作業だったということは、政治家として本当に歴史的な使命を感じたときでもございます。
その
教育基本法の中で、第二条、
教育の目標、第五号におきまして、いろいろな議論がございましたが、国を愛するという文言が明記をされたわけでございます。そして、中教審におきましても、
学校教育法改正の中で
義務教育の目標にもきちっと入れていただけるということが答申がなされたということも聞いております。
国を愛するということに関しましては、さまざまな議論が
委員会の中でも行われたということを聞いておりますが、私自身、改めて、国を愛するというのは何かということを考えたときに、これは、強制するから悪いとか、いわゆる戦前、戦中の軍国主義の一環云々ではなくて、近代国家
日本の民主政治の根幹にかかわる最重要なポイントではないかというふうに考えております。いわゆる一部の人が国家を運営するのではなくて、国民みずからが主体となって国を運営していく、御皇室を
中心とした国民国家
日本の根幹が、国を愛するというところにかかわってくるのではないかなというふうに考えております。
そんな中で、現在、
教育基本法の改正、そして
学校教育法の改正が伴って、それでは一体、この国を愛するという文言の明記が具体的にどのような形で
義務教育の中で
教育内容として変わっていくのか、内容が結実していくのかということが次の大きなポイントになってきているのではないかなということを感じております。まさに、仏をつくって魂を入れずではありませんが、今後具体的にどう変わっていくかということが次のポイントではないかなというふうに思っております。
そんな中で、私自身は、国を愛する
教育の第一歩として何が一番ポイントになるのかなということを、いろいろな視点、いろいろな内容があるとは思うんですが、その中で、国旗・国歌をしっかり教えていくということがやはり国を愛する第一歩ではないかというふうに考えております。国旗日の丸、国歌君が代の意味するところです。
韓国の教科書の
小学校一年生の第一番目には、国旗の取り扱い方、それから国旗掲揚に対する振る舞い方、そういったものが韓国の教科書の
小学校一年生の第一歩で教えられているということを聞いておりますけれども、今回、この質問に当たりまして、学習指導要領には、
社会の中で、
小学校三年生から国旗を取り扱うようにということが書かれているというのは確認しておりますが、それに伴って、一体教科書がどのように国旗・国歌を扱っているかということで
小学校の
社会科のところでいろいろ
資料を調べてみました。
国旗・国歌は大切だよということは書いてあります。しかし、日の丸は江戸幕府が旗印に使ったとか、君が代は明治時代にという歴史的な事実としての事象のことは、経過は書かれていても、そのもともと持っている、国名のいわれにもつながると思うんですが、
日本の国名のいわれとか、なぜ日の丸で、なぜ君が代なのかというその意味するところ、そういったものが、残念ながら
中学校の教科書に至っても教えられていないわけですね。
一体、我々
日本人は、どこでどういう形で国旗・国歌の意味する歴史的ないわれ、まさに、先日、二月十一日の建国記念の日で、祝日法には「建国をしのび、国を愛する心を養う。」と明記をされておりますが、それに対照した国の
教育内容、教科書に一切どこにも書かれていないんではないかということを感じております。
そういう面では、国を愛すると明記をされた具体的な
教育内容を、まさに、学習指導要領には書かれていても、肝心かなめの教科書には本当に表面的なことしかない。逆に、ある教科書などは、ペルーの国旗のいわれの方を細かく書いて、
日本の国旗のいわれが書かれていないなんという教科書まであったということであります。
戦前、戦中の反省はわかるにしても、改めてこの法改正を契機に、ぜひ、国旗・国歌の、建国のいわれ、いわゆる卑弥呼、聖徳太子は書かれていても、アマテラスオオミカミ、天孫降臨のニニギノミコト、神武天皇のことが全く建国神話として書かれていないということはどう考えてもおかしいのではないかというふうに感じております。
私は、政治家になる前に、山梨にあります
日本航空学園の
専門学校長として
教育現場にも携わるときがございました。航空学園は、毎朝毎夕、国旗掲揚を行っております。昭和七年からの、戦前の
教育のよさを現代に残しているということであります。その一方で、甲子園出場とか、
スポーツとか文化活動にも力を入れているんですが、そういった、知識だけではなくて、日々の振る舞いの中でまさに行動を習慣化するということによって初めて生徒学生が、
日本人に生まれてよかった、人間
教育につながっていって、職業
教育と相まって就職率一〇〇%、
社会から高く評価をされていたのではないかということも現場の体験として感じております。
そういう面で、学習指導要領、三年生から
社会科というだけではなくて、例えば道徳とか特別活動の中にもきちっと書き込んでいただくなり、また、それを総合した修身みたいな部分も含めて、知識とともに行動もしっかり教えていただくような体制整備、ぜひ実現していただきたいと思っておりますが、
大臣の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。