○
松木委員 大分、一日いっぱいのこの予算
委員会ですので皆さんもお疲れだと思うんですけれ
ども、ここで一回深呼吸をしていただきたいなというふうに思います。どうも御苦労さまでございます、皆さん。
それでは、早速
質問の方に移らせていただきます。
ちょっと自分の話なんですけれ
ども、自分は、子供のころから切手収集なんというのが実は好きだったんですね。それで、私、今四十八歳なんですけれ
ども、年齢の近い方だったら、お金がなかったけれ
ども「見返り美人」だとかそんなのが欲しいなんて、子供のころのことをちょっと思い出す方も多分いると思うんですけれ
ども……(発言する者あり)「月に雁」というのもありましたね。
それで、政治家でいえば、森山眞弓先生のだんなさんの森山欽司先生が、この切手収集というのでは、その世界では有名な方なんですね、もう今はちょっと天国に行かれていますけれ
ども。そして、海部先生、あるいは小渕元総理なんかも結構お好きだったというそんな話も聞いておりますけれ
ども、この切手というのは、その国の歴史とか自然とか、あるいは芸術、そして偉人ですね、いろいろな。
日本でいえば、郵便の世界であれば前島密ということになると思うんですね。ここのところドラえもんも出ていますけれ
ども、それは偉人とは言わないというふうに思いますね。
そして、切手というのは、本当に凝縮された最小面積の最大の芸術品、こういうふうに形容されて、一方では、小さな外交官、こういうふうにも言われているんですね。この小さな紙片が、郵便料金の前払い証紙の役目だけではなくて、送り手から受け手への心のメッセージとして世界を駆けめぐるということなんですね。
そして、先日、第二次大戦中のドイツを舞台にした「白バラの祈り」という映画、久しぶりに私、見てみたんですけれ
ども、ナチス・ヒトラーの台頭に対して、ミュンヘン大学の医学生たちが白バラという組織を結成して、非暴力、反ナチ運動を展開するというストーリーですね。東部戦線でのドイツ軍の敗退を市民に知らせたり、あるいはヒトラー政権を批判した反戦ビラを学内でまいたりとか、いろいろなことをやっていました。結局どうなったかというと、ゲシュタポに逮捕されて、たった五日後に首を切られて死刑にされるということになったわけですね。
このことは、ゲシュタポに兄さんとともに捕らえられたゾフィー・ショルという人物の、これは実在の方なんですけれ
ども、その事実の記録がこの映画なんですけれ
ども、反戦ビラが各地に郵送されるんですね。そして、ヒトラーやゲッベルス、こういう方々にもこれが届けられた。大胆不敵なことをやるものだなと思いますけれ
ども、届けられた。そのときに封書に張られていた切手が実はヒトラー切手というもので、皆さんに資料としてお渡ししたのがその切手なんですね。この横に書いてある、私全然読めないんですけれ
ども、これは別。この切手だけですね。これがヒトラー切手というんですね。ぜひ覚えておいていただきたいと思います。
そして、この映画を私も見て、改めて、我々、切手を集めるなんというのは、やはり平和であればこその趣味だという思いを非常に強くしました。そして、ともに、独裁と戦争の狂気についてやはり非常に深く考えさせられたというふうに思っております。
このところ、イラクでの自爆テロ、これはもうすごいですね、皆さん。とどまるところを知らない感じですね。二十四日から二十五日にかけて、テロだけでも三件で百人以上の市民の方が亡くなった。そのうちの一カ所は大学だったんですね。そして、四十人以上の学生がそこでは亡くなっています。そこには悲しむ何百という家族がいるわけで、もし
日本のどこかの大学でこんなことがあったら、本当に、それだけの事件が起きたら、震撼するどころじゃない、これはもう大変なことになるというふうに思いますけれ
ども、イラクでは今テロのあらし、五万人も六万人も市民が死亡している。そして、アメリカの兵隊さんも三千百四十九人亡くなられたというふうに
外務省から私はお聞きしました。
そこで、久間
大臣の御発言、今国会ではいろいろな問題になりましたが、実は私なんかはちょっといいなという気持ちを少し持っておりまして、その見識というのは結構、陰で見えないようにして拍手したりなんかしたわけですけれ
ども、どうもこれはもう今のイラクというのはベトナム戦争のときとほとんど同じ、そんな感じになってきたんじゃないかなというふうに言っても過言ではないというふうに私は思っているんですけれ
ども、結局のところ、アメリカのイラクへの取り組み、これはちょっと失敗だったかなというふうに思われませんでしょうか。