○田島(一)
委員 非
現実的な数字なんですよね。
ですけれども、恐らく本当に気の休まる暇のない
教育現場、先ほどもわざわざ
大臣が御披露いただいたように、給食時間も、
子供たちに目配り気配りをしなければならないから休憩ではなく勤務時間だと。そして、休み時間も、まあとれてトイレに行く時間があればいいような状況で、私も、
教育の
現場に何度もお邪魔をいたしましたし、実は、一月に、ゲストティーチャーで
自分の母校の教壇にも立たせてもらいましたが、本当に精神的に疲れることを身をもって経験させていただきました。休み時間でも、ほとんど、
先生が中庭や校庭に出て
子供らと
一緒に接する努力をされている様子を見ていると、準備もままならないような状況があるかというふうに
思います。
それと、実は、古いデータを私ちょっと引用させていただきたいと思うんですが、一九六六年、私が生まれてまだ間もないころの
文部科学省の勤務実態
調査の時間と比較をさせていただきたいと
思います。
大臣のお手元の方にはこの数字をお示ししておりませんのでちょっと耳を澄ませていただきたいんですが、
子供と接する時間もしくは授業時間、いろいろな対比をさせてもらっています。
実は、授業時間も、一九六六年に比べると、小
学校では約一時間四分ふえています。中
学校でも三十分増加をしています。そして、
子供の指導に直接関係しない事務活動といいましょうか、いわゆるPTA対応だとか、
報告書の書類を作成したりする時間、これが、六六年当時小
学校では四十三分だったのが、今回の
調査結果では一時間四十三分と、実は一時間以上もふえているわけであります。中
学校もまたしかり、四十九分から二時間一分とふえています。
子供たちと接する時間が減って、そして、指導に直接関係のない時間がふえている
教育現場。
そして、もう
一つ興味深い
調査結果を御披露させていただきたいと
思います。例えば、教員が、先ほどおっしゃったように、休み時間を利用して、専門性を高めたり、授業で
子供たちにわかりやすい授業をする、指導力を向上させるといった趣旨の、いわゆる
学校内での研修、もちろん
先生同士が集まって、こういうふうにこの課題については指導をしましょうというような
学校内での研修というのもあるわけでありますが、この研修、民間でいえばOJT、オン・ザ・ジョブ・トレーニングですけれども、この時間が、実は、小
学校で比べても一時間十分から五十五分と減っておりますし、中
学校では何と一時間二分から七分に減っているんですね。
本来ならば、教員同士がお互いの指導力を高めていこう、そういう
学校内、もしくは
教育委員会が主催する研修等でそれぞれの
先生方の指導力を高めてもらう、そういうことが必要不可欠だと私も考えますが、絶対的な時間が今なくなってきている。もちろん、
大臣が懐疑的に、このデータに対して余り信頼を置いていらっしゃらない様子は何となくわかるんですけれども、しかし、如実に、随分この数字が減っているということは、どんなに例えば計算を精査したところで間違いなく減っているんだと私も
思いました。
指導力向上に必要なこういった研修に時間が割けないということは、今
議論されている指導力不足の教員の増加という点にまで関連性があるのではないかと私は思うわけであります。そう考えると、短絡的に指導力不足とレッテルを張る前に、もう少し
学校現場でやるべきことがあるのではないかなと考えるわけであります。もちろん、今申し上げた、直接
子供たちの指導と関係のない事務業務の時間を減らすことも
一つです。それ以外にも、指導力向上に寄与できる研修の時間を確保するということも大きな課題の
一つではないかというふうに
思いますが、
大臣、どのように
認識をされ、取り組まれようとお考えか、お答えください。