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松岡国務大臣 北村
先生の御
指摘について
お答えしたいと思いますが、まず、事実関係でございますけれども、十八年は、前年に比べまして
農林水産物の輸出が一三%という大変大幅な伸びを示したところでございます。
その背景といたしましては、これはもう
日本の
農林水産物は非常にすぐれた高級品として、そのような
意味で
海外から非常に需要が高くなってきている。そしてまた、
海外において
日本食ブーム、さらには
アジア地域における経済水準の向上、こういったことが大きな背景になっていると思っております。
そこで、安倍内閣といたしましては、この
農林水産物の輸出というのを一大柱として掲げて取り組んでいこう、こういう方針でございますが、いろいろな
観点からこれは進めていかなきゃならぬ、こう思っています。まず何といっても、輸出を進めるための相手国との検疫
交渉、こういったことも大事でございますし、こういったこともしっかり取り組んでまいりたいと思っています。
そこで、米がやっと今度
中国に輸出ができるということになりました。また、五月十四日、来週ですけれども、鹿児島から香港に向けて牛肉の輸出が再開、こういう運びになりました。
しかし、これも一朝一夕じゃないわけでありまして、私ども、今ちょっと席を立たれましたが近藤
先生、
西川先生や皆さんと一緒になって、自民党で輸出促進の会、議員連盟をつくっています。そういう中でずっと取り組んでまいりました。もう三年ぐらい前から
中国へも働きかけをし、そして一昨年の十七年の一月に、当時の阿南大使の御協力もいただきまして、試食会を大使館で催した。それから二年たって今日の解禁に至った。また、香港の牛肉も、一昨年、香港閣僚会合のときに先方の衛生
大臣と
交渉し、それを皮切りに、やはり一年半かかってまいりました。
したがって、大変な積み重ねの結果でありますが、しかしやっとで
きた。今後とも、そういう形で努力を重ねながら、そして一大輸出産業に発展できるような、そういう
取り組みを
強化してい
きたいと思っております。
もちろん
知的財産権、やはりすぐれたものがすぐれた形で
世界に出ていくことができる。ところが、それが守れずに相手に利用されてしまったのでは、これはやはり全然逆
効果でございまして、そういった点で
知的財産権との兼ね合わせというのは非常に重要でございます。そういった
観点からしっかり取り組んでい
きたいと思っています。
そこで、ちょっと時間がかかって申しわけないんですが、きのうも近藤
先生の御質問に申し上げたんですけれども、フランスで
日本食の価値向上
委員会というのが、フランスの人を
委員長にして、著名な十一名の方でできている。今度会談をしてまいりました。
やはり私は非常に確信を持ったのは、そのポイントだけ幾つか申し上げてみたいと思うんですが、以前は五十軒程度であった
日本食レストランが、十年ほど前から急にふえた。そして
日本食とは全然違うものが広がった。これを何とかしなくてはと考えていた。フランス人からも、一体どれが
日本食なのかと言われていた。そこで、フランス人と
日本人とで準備を開始した。計画はあったがなかなか進まなかったところ、二〇〇六年に
日本政府が
取り組みを始めると聞いたことが心強く、それが大きな支えになって進み出した。
これは我々が打ち出した方針でありました。間違っていなかったな、そういう確信を持ったところでございます。認証という
言葉で誤解をされまして、許認可みたいに受け取られましたけれども、やはりみんなが求めている、どれが本当の
日本なのか、こういった点もありました。
そこで、
日本の
取り組みについてプレスなどが批判しているようですが、自分としては、当地の
日本食レストランの現状を前に、むしろ何もしないことに罪悪感を感じていた。本物を提供するレストランを知ることができるとフランス人はほぼ一〇〇%が賛同、三百七十一名に聞いて三百六十八名が賛同、こういったことでございまして、やはりこういったこともしっかり進めながら、
日本食の、
日本の食材の受け皿をしっかりとつくって輸出にこれを資していく、こういう
取り組みをしていくことが大事だ、こんなように思っております。