○篠原
委員 誇りを持たせるということで、民間で文部科学省の外郭団体で何とか士何とか士ということで試験ばかりしてやっているようなのはよくないというのが一時いろいろ国会でも問題になりましたけれ
ども、僕は、こういう
資源管理をきちんとするようなのは逆でして、きちんと資格を与えて、そして給料も高くするべきだと思います。皆さん御存じのものでは農業改良普及員、あれは県の職員ですけれ
ども、別途試験をして、そして給料も一〇%から十数%、技術を持っているということで高くしてやっているわけですよ。
ですから、私は、こういうことこそ、誇りを持っていただくためにも国家資格にしてやっていく。ただ、日本はそういうプロフェッショナルを大事にしない官僚社会のくせがありまして、何かあっちちょこ、こっちちょこやっている
人たちが幅をきかせている。しかし、これは絶対現場重視でいかなけりゃいけないんじゃないかと思います。
今はそれはありませんけれ
ども、私なんかがそこそこのときに見たことがあるのは、森林レンジャーというのがあります、
資源管理をきちんとするというもの、それからコーストガードとか、みんなテレビ番組になっています。非常にきっちりとした使命感を持って、きっちりとしたいいことをしている。もちろん警官が一番、何といっても刑事物が多いわけですけれ
ども、その延長線上で、自然を守る、
資源を守るというようなことをしているというものがテレビドラマにもなったりしているわけですよ。ところが、そういうようなことをしていないんですね。ですから、そういう職場づくりというものも私は必要なんじゃないかと思います。
それで、行政改革の一環としてですけれ
ども、この二ページの下の方、「水産研究機関の概要」というところをちょっと見ていただきたいんです。これは、なぜここで申し上げているかというと、二年前の独法のときに申し上げたんですが、そのときに申し上げてから進んでいないんじゃないかと思いまして、再度
指摘したいと思います。
「水産研究機関の概要」というのを見ていただきたいんですが、国は、あちこちにあった水産研究機関を水産総合研究センターというふうに一般化して一体的に研究をしていくようになっています、もちろんあちこちにあるわけですけれ
ども。それに対して、県が一体どれだけあるかということです。
農林水産関係全体でも多いわけですけれ
ども、水産だけでも九十四研究機関あります。二ページの私の資料を見ていただきたいんですが、研究員数も国の独立行政法人の倍以上ある、職員全体の数は二・五倍、予算は、国の研究予算が二百三十八億に対して一・五倍の三百二十三億。
我々は国のことばかりで行政改革、行政改革と言っていますけれ
ども、県をほったらかしにしているわけですよ、道州制とか言っている。急に道州制にするんじゃないんです。農業とかいうのは、山
一つ越えればもう違ったものというのがあったりして、その
地域で
品種改良しなくちゃいけないというのがあったりするんですよ。だけれ
ども、魚は広いですから、そんなに変わりないわけですから、水産の研究とかいうのは、
取り締まりも国と同じようにしていいんじゃないかと思います。
それで、
山本副
大臣に敬意を表しまして、
福井県、石川県、
京都府、兵庫県の日本海側の
漁業取り締まり体制及び研究体制の表をつくってまいりました。ちょっと見ていただきたいんですが、現場に即して考えていただきたいんですよ。
取り締まり体制が一体どうなっているかということですね。それぞれ日本海側の似たような県で、
漁業監督公務員は、合計、これは四県合わせると五十七人、司法
警察員三十三人、
取り締まり船数は七隻あるというのですね。境港、香住というところに、兵庫県にあったんですが、今は境港に行っちゃっているそうですけれ
ども、国の
漁業調整事務所があって、職員がこれだけ働いている。これは分けている必要ないです、一体なんですね。
ですから、これは、国を減らすことばかり考えている、道州制を踏まえたことをやっていく、そういう点では、僕は道州制の見本になるのは水産だと思うんです。ですから、これは五十七人もいる
漁業監督公務員、減らすということにつながったりして、言っていることと矛盾するじゃないかと言われるかもしれませんけれ
ども、こういうものは一体的にやればいいのであって、そうしたら船の数も少なくて済むしというようなことが言えるんじゃないかと思う。これはばらばらなんです。これを
一つのものにして、例えば、同じ研究開発するにしたって、北海道と日本海の
福井沖、若狭湾は違うかもしれませんが、若狭湾と
京都、
中川さんのところの
京都の北のところとそう大して水温も変わらないし、
漁業資源も変わらない、だから一緒にやればいいわけですよ。
そして、これは松岡
大臣が農業の分野でよく言われる緑の補助金、研究開発は緑の補助金なんです。
漁業も同じなんです。幾ら出したっていいわけです。研究開発で国と県がダブっている、県と県同士がダブっている、
取り締まりについてもダブったりしている。だから、こういうものを率先して
水産庁がこういうときに一体化してやっていくということを打ち出していくべきじゃないかと思います。これも建設的な提案型質問でございますけれ
ども、いかがでしょうか。