○渡辺(周)
委員 こうなってきますと、今のこの社会の中で、実は一番安全なのは最もアナログなやり方で、結局、手書きにしてメモにして、それをどこかに保管しておくのが一番いいんじゃないか。これは本当は変な話ですけれども、これだけ簡単に侵入される、そして
流出する、そして
データがひとり歩きする、あるいはそれをネット上で簡単にだれもが見ることができるようになってしまう社会になると、本当に大事な
情報というものは、実は手書きにしておいて、そしてかぎをかけてそれを金庫にでも保管しておくのが一番安全なんじゃないかな、本当にそう思ったりもするわけであります。
先ほど
市村委員も指摘しましたけれども、さまざまな
情報提供者もいるでしょうし、また、皆様方が日ごろの職務の中でさまざまな
情報を収集した、これが一気に外に出てしまったことによって、まさに
警察の
信頼は失墜をするわけであります。では、何のために協力をしたのか。それは、逆に
情報提供者の身を危うくすることでもありますし、当然、
情報提供者の身元がわかれば、もう二度と話はしてくれないわけであります。このことをぜひ重く受けとめていただきたい。
そして、
情報をさまざまストックすることも必要だと
思います。その中で、たとえ
流出しても、善意の第三者、協力者や、あるいは、そこに名前が出たことによって社会的信用が失墜することが本当にその方の人生にとっても大変な致命傷になるわけでございますので、そうしたことに配慮して、やはり私はそこに最善の注意を払っていただきたい。
そして、それは何らかの形でイニシャル化するとか、まさに暗号化するとか、何らかのコードを使って、コードというのは、一種の
皆さんでしかわからないような暗号化されたものを使って、やはり私
たちは持っていていただきたい、また、そうでなければ治安維持のために協力をしている人
たちに対して申しわけが立たない、ぜひ今回のことは重く受けとめていただきたいなというふうに思うわけでございます。
銃の話に移らせていただきます。
これは質問通告にはございませんけれども、先般の愛知県の立てこもり事件を見ておりまして、事後にいろいろ言う方はいると思うんです、各マスコミが批判をしました。マスコミが批判をして、不可解な現場での対応だったとか、なぜああしなかった、こうしなかったというたらればはたくさん出ているわけであります。
ただ、私、一つ言えることは、こうした緊迫した局面において現場の指揮官がどう
判断するかというのは、これはやはり日ごろからシミュレーション、イメージトレーニングでいろいろ
考えてはいるんでしょうけれども、では、実際あの場にいた場合に何をどう行動できるかというものは非常に難しいと思うんです。見えるものを信じるか、見えないものを信じるかということになった場合に、見えないものを信じて決断をするということは、指揮官にとってはこれは本当に大変な苦悩だと
思いますし、では、見えないものを信じて対応を立てよと言われれば、これはなかなか次の一手が打てない。
ですから、事後にいろいろ言うことは、これは我々を含めて簡単だと思うんです。それは結果を見てから物を言えるわけですから。ただ、そうでないということの前提に立った上で私は申し上げたいと思うんですけれども、あのときの
警察官、最初に駆けつけた方が撃たれて、五時間そのままそこに、ある意味では救出されずにいた、それがずっとリアルタイムで報道されていた、なぜあの方を救いに行けなかったのだろうか。そして、そのことが非常に、我々にしてみると、
警察の信用というか、本来なら行くべきだろう、なぜ行けないのか。もう一回あそこに銃弾が来たら、多分とどめを刺されていた、言葉を選ばずに言えば。そうすると、助かるはずの人を助けなかったばかりに命を落とすということもあり得たわけでありまして、それは最終的には現場の
判断だったのかと
思いますけれども、救いに行くだけの装備もなかったのかなと思うわけなんです。
たとえ銃弾を受けても、救いに行くことができる装備があればあそこに行けたのかどうか、その点についてまず伺いたいと思うんですけれども、いかがなんでしょうか。