○横光
委員 民主党の横光克彦でございます。
質問をさせていただきます。
まず、この
法案とは直接関係はございませんが、しかし、関連としては大変大きな問題で関連しているわけでございますので、現在の
警察のありようについてちょっとお尋ねをいたしたいと思います。
まず、みずからの命を顧みず他人の命を救おうとして、宮本巡査部長、殉職後は二階級特進して警部になられたんですが、この方が殉職をされました。これは本当に、国民から見て大変勇気ある行動であり、大きな感動を広げた、
警察に対する信頼というものを一挙に高めたと私は思っております。そういった宮本さんのような思いでほとんどの
警察官は日夜勤務に励んでおられると思うんですね。
しかし、その一方で、やはりこのところ
警察の不祥事が多発いたしております。ことしになってからの分を紹介させていただきますけれ
ども、ちょっと
大臣には頭の痛い、耳の痛い事例を挙げますけれ
ども、聞いてください。
宮本さんのようにすばらしい行動をとる
警察官がいる一方で、ことしの一月に富山県警で誤認逮捕がはっきりしましたね。三
年間も無実の罪で服役していた。しかも、その判決の前には、うんかはい以外には言うなというような非常に強制的な自白を迫られた結果、とうとう自白してしまって、服役までした。後に真犯人が出た。三
年間を奪われたわけですね。こういったことが富山で起きた。
また、二月には、鹿児島地裁で、鹿児島県議選で被告となった十二人、この方たちが全員無罪を言い渡された。これもまた、
警察では大変な自白を取り調べの段階で強制した。これもちょっと異常ですね。長時間に及んだきつい取り調べに耐え切れずに告白した人がほとんどだと。
その中で、ちょっと、こんなことがあるのかというのは、こんな人間に育てた覚えはないなどとする父親ら親族の署名を捏造した上、それを足で踏ませて自白を迫ったという踏み字
事件ですね。それも、その文章は勝手につくって、それを踏ませた、そこまでやってしまったんです。これは現在ですよ、全く。こういった鹿児島県警での強制的な自白誘導があった。
そして、この三月には、佐賀の北方
事件で三女性殺害も一審、二審無罪だと。この裁判長の判決内容で、決定的な客観証拠は皆無であり、この程度の情況証拠で被告を有罪とするのは刑事裁判の鉄則に照らしてできない、ここまで非常に厳しいことを言っておる。
そして、きのうの報道では、山口県警で、何と取り調べ室で容疑者に暴行を与えて重傷を与えてしまった。こんなことが現在でも平気で行われておるんですね。
片や、宮本さんのようにすばらしい方、こういったことがほとんど。しかし、一方で、こういった事例の不祥事が発生すれば、国民の
警察に対する信頼というのがどうしても落ちていかざるを得ないんですね。やはり、このところ
警察内への風当たりは強いわけでございます。批判は高まるばかりだと思うんですね。
職業などに対する信頼意識という調査でも、残念ながら
警察官は余り上位ではございません、医師や消防士等に比べたら。もっとも、もっと低いのは国
会議員でございますが、これは、ほとんどの国
会議員も一生懸命職務に専念してはいるんですが、やはり一部の国
会議員の不祥事によって全体の国
会議員の
評価は物すごく下がっている。
こういったことで、この問題を冒頭
大臣に、今の
警察の状況、ありようというものをどのように
認識しているかということをまずお聞きしたいんですが、いかがでしょうか。