○市村
委員 私は、ここで実はひっかかるとは思ってもいなかったことなんです。要するに、ゼロ歳、一歳は対象じゃないということだけ確認できればよかったわけですけれども、どうもそれがあいまいでありますので。ただ、ちょっとこれに余り時間をかけておきたくありません。実はもっと
指摘したいことがございますから、とにかく非常にわかりにくいということだけ、私も今、改めて認識しましたので、恐らく、皆さんも聞いていて、
委員長もお聞きになられていて何だろうなと思ったと思われますが、これはちょっとここでやめさせていただきます。
それで、実は、私が今、
子供のことで考えたときに、どうも今
教育産業界で行われていることは
子供の抱え込みじゃないかという気がしてならないんですね。すなわち、なるべくちっちゃいころから自分
たちの範疇に
子供を置いておきたい。昔は、大学受験、高校受験、中学受験、小学校受験、最近は、もうなるべく早目に
子供を自分
たちの範疇に抱え込む、そのためにはゼロ歳児からでもお預かりします。一回自分
たちの世界に入り込んでおけば、その後、その世界で生きてくれる、どうもそういう
状況があるんではないかということを、実は私、感じているんですね。
どうもその
状況の中で
子供たちに、早くから
集団生活になじめ、もっと早く覚えろ、だんだんおおらかさがなくなってきて、ちっちゃいころからそういうものになじめないと、ちょっとおかしいぞとか、何かこういうふうにレッテル張りが進められるような
状況があるような気がしてならないんです、物すごく。
だから、そういう中で、やはりだんだん、
幼稚園もこうやって三歳、二歳となってきて、ゼロ歳、一歳となってきて、ひょっとして、もしそういう観点からこういう低年齢化が行われるとすれば、これはゆゆしき問題じゃないかと思っているんですね。
実は、二歳児になってくれて大変うれしいのは、私もその一人なんです。今、一歳児の
子供がいますから、妻と三歳になるまで
あと一年半待たなければいかぬねと言っていたんです。ところが、二歳になってくれると、来年から
うちの
子供はまた
幼稚園に行かせていただける。どっちにしても、今、
子供の送り迎えに一緒に連れていっているわけですから、では、その子もちょっと用事があるので一緒にお願いしますと、
子育て支援でぽんと預けていければ、妻もその間一人になれて、
子育てから少しでも解放されるということで、それはうれしいと思います。だから、個人的にはいいことだと思うんです。
しかし一方で、
小宮山委員もおっしゃったように、
子供の観点じゃなくて業者の観点、いわゆる
幼稚園の観点、
保育園の観点とかいうことで、何とか早く抱え込んで自分
たちの世界で生きてもらおう、こういう発想であった場合、すなわち、
受け入れ体制もないまま、これは
申請主義なんですが、しかし、ほかがやっていてうまくいっているのを見ると、やらなければいかぬという気にさせられるわけですね。そうすると、無理にでもやろう、無理にでも何か
受け入れようとし始めたときに、無理がだんだん職員の方にも圧力になってきて、何とかしなくちゃいけないということの中で行われていく
教育の場、また
保育の場となると、それは
子供にとって果たしていい場なのかというふうに大変心配をしている
部分があります。
大臣、いかがですか。私はそうならないようにしていただきたいんです。だから、はっきり言って、抱え込む、つまり
子供の観点じゃなくて、何とか抱え込みたいという観点から、何か
現場に圧力がかかって、無理が入ってくるようなことだけにはしてほしくないと思っているんですが、
大臣、御所見をいただきたいと思います。