○土肥
委員 私は、インターネットの日経ネットでとったものでございまして、少し数字なんかが合わないところがありますけれ
ども、また詳しくその
報告書を提出して私にお示しいただきたいと
思います。
いずれにしても、日本は今や一千六百万人が外へ出ていく、外国旅行をする、一千七百万になっていますかね。二〇〇六年まででいいますと、訪日外国人が七百三十三万、七百万台を超えて、小泉さんが叫び出しましてから、五百万、六百万、七百万、こうきている。では、二〇〇七年はどうだろうかということで、八百万を目指すという
国土交通省のデータが出ております。十年
計画ですからまだまだ上がるということでございますけれ
ども。
私は、自分なりに日本の国の
あり方を考えてまいりますときに、いろいろなハンディキャップが日本にはあるなと思うんです。
もちろん、いい面はたくさんあるわけですね。とにかく、北海道から沖縄までの縦に長い、さまざまな季節感や風土や風景を持っている日本という意味では、無限の観光資源があると
思いながらも、一方で、外国からやってくるお客さんが、そういう日本の情緒ある風景に接してみようというふうにはなかなか思わないわけでございまして、東京に来て秋葉原で電化製品を買って、そしてちょこちょこっと回って帰っていくというのが定番だそうでございます。これでは困るわけでございます。
ハンディキャップというのは、やはり位置的なハンディキャップですね。何しろ東アジアの極東にあるわけでございまして、東の方からは太平洋を渡ってこなきゃいけないし、西の方からヨーロッパの人が来るとなれば大変な時間をかけて来なきゃいけない。
ですから、やはりアジア、特に中国、韓国、台湾、もうこの三カ国がほぼ観光客の大多数を占めているわけでありまして、アジア
対策といいましょうか、これを特にやらなきゃいけないのではないかというふうに思うのでございます。私の統計では、二〇〇六年でございますけれ
ども、中国が八十一万、台湾が百三十一万、韓国が二百十二万、アジアだけでも七百三十三万中、五百二十五万、こういうわけでございます。
私もそんなにアジアの旅行者と数多く接しておるわけではございませんが、韓国の方は温泉がお好きなようでございまして、
余りいい温泉が出ていない、日本の温泉は非常によろしいというふうにおっしゃいますね。
中国人に聞きますと、中国という国は
余りお風呂を使わない国で、相当寒いところでもシャワーで、しかも水でシャワーを浴びて済ませるという、今はどうかちょっとわかりませんけれ
ども、
余り関心がなくて、ある
団体に聞いてみましたら、パチンコが好きだというんですね。中国では禁止されているんですね。大挙、ツアーを組みまして、伊豆や熱海のもうつぶれかけていると言ったら語弊がありますけれ
ども、ホテルを安く安く借り上げまして、そして東京へ出てきて日夜パチンコを楽しむというのでございます。はあと思って、私もそういうパチンコ
団体を受け入れる旅行
業者を自分でつくろうかなと思ったぐらいでございまして、ひたすらパチンコをやっているそうですね。
そういう、非常に特性があるわけですね。その特性、好みに応じたメニューを我が日本の観光業あるいは観光
事業として用意しなきゃいけない、こうなると非常に難しいですね。しかも、リピーターがいないとこの
事業は続かないんです。新しい人だけ探して回って、次から次に新しい人を探しても、もう二度と来ないなんという、特に、もう二度と日本になんか行くものかと思うような気分を味わわせるツーリズムでは絶対にだめだと
思いますね。
そこで、今、いろいろ水とか衛生とかありましたけれ
ども、やはり人間なんですね。人間、日本
国民がどれくらい外国人に対して配慮があり、そういうホスピタリティーがあって、いい
思いをして帰ってもらうような
国民であるかどうかということでございます。
これをこの基本法と照らしてみますと、やはり人間だと言っているんですね。だから、
人材の育成が必要なんだ、しっかり高等教育を充実しなさい、そのほか、先ほど言いましたように、知識とか能力を向上させて
地域固有の文化、歴史等に関する知識の普及の促進等に必要な施策を講じなきゃならない、こういうわけです。
どうでしょうか、日本の
地方にもし外国人が入っていって、まず、言葉が通じるんでしょうか。英語ぐらいは何とかなると思うんですけれ
ども、韓国語、中国語となってくるとどれくらい通じるんでしょうか。大体、日本人は、外国人が来たといったらぱっと目をそらして逃げ出すというのが通例でございまして、ハローとか一言言ったらどうかと思うので、あとはもうボディーランゲージでやったらいいわけですけれ
ども、やはり日本人に国際性がないんですね。そうすると、国際観光に頑張れと言われても、何か、もう
国民性から問題があるんじゃないか。
だから、外国語教育をやろうというので小学校から英語をやりますけれ
ども、それはあいさつ程度の英語はできたにしても、このお寺はこういうお寺なんです、これはもう何百年にわたって守っているんですとか、お祭りがあったら、こういうおみこしはこういう意味があるんですとかというのは、ガイドがつけば別ですけれ
ども、ガイドなしで、例えば単独であるいは夫婦だけでやってきた人とどれだけのコミュニケーションをする能力があるだろうか。これもメルクマールの
一つですね。
相当低いんじゃないかというふうに思っておりまして、そうすると、基本法にあるように学力をつけなきゃいけないというところまでいきますと、もはや観光
産業の
対応ではなくて日本
国民全体の教育とか教養とかいうふうな領域のことに入っていくのではないかと思うのでございます。
日本語というのはやはり特殊な言語でございまして、どこにも通じないんですね。しかも、日本語というのは外国人が学ぶともう至難のわざだそうでございます。例外的なのが山形弁の方言でしゃべれる外国人がいたりしますけれ
ども、ある外国人が、日本語ほど難しいものはない、こう言いまして、その人はギリシャ人だそうでございます。ギリシャ語ほど難しい言語はないと私は思うのでございますけれ
ども、日本語だそうでございます。言葉が通じないというのも大事なメルクマールの
一つだと
思いますね。そうすると、どんどんやはり下がってくるわけです。
そういう言語のハンディ、コミュニケーションのハンディをどうするかということで、実は、これもインターネットで調べていただいたんですけれ
ども、経団連フォーラムというのがございまして、ここで言語のハンディ、これは日本の国際化を語るとき、コミュニケーションの困難さを挙げるときにこれほどのハンディはない、こう言っておるわけです。
日本語を使っている我々に日本語をハンディだと言われても困るんですけれ
ども、そういう日本語なんだ、日本人なんだというふうなことを
認識した上で観光政策をやらないといけないのでございますけれ
ども、審議官のお考えを聞きたいと
思います。