○小宮山(泰)
委員 おはようございます。民主党の
小宮山泰子でございます。
まずもって、先般のジェットコースターでお亡くなりになった方にお悔やみを、そして負傷をされた皆様には早い回復をお祈りしたいと思っております。
この事故を通して、
国土交通省というのはいかに広い範囲を持っているのかということを改めて感じましたし、また、建築基準法の改正等、この中で随分、耐震偽装のことでございましたのでやりましたけれども、まさか遊戯機具までもこの
法律にかかわるということは正直考えていなかった
部分も申しわけないほどに思っております。そういう意味では、この
国土交通省の所管の事業というもの、また所管していることに関しては、大所からも見て、また小さなところ、細かいところまでしっかりと私たちは審議をしていかなければいけないんだということを改めて思っております。
通常ですと、やはり今話題のことを多くやるわけであります。特に、国際情勢でいえば、ブレア首相が十年間の任期を終えて今度退陣をされるということで国際関係の問題があったり、また、自民党の、これは私ども考えられない、迂回献金というんでしょうか、村岡被告の有罪判決が一審と変わり出たことを考えれば、政治とお金の問題というのは、残念ながらまだ、ことし予算
委員会で強行採決された後に予算
委員会でやるといったことが実行されていないということを考えても、やはり私たちは、多くの皆様の税金だったりいろいろな思いというもの、政治が決定権を持ったりという、大きな意味を持ってはそういったこともする必要があるとは思いますが、きょうはあえて大所のところから、日本がこれからどういう方向へ進むべきかということを考えて、港湾と空港ということで、国際物流というような形の中で
質問させていただきたいと思います。
日本においては、エネルギーの九割以上、
食料の六割を海外に依存するという、資源小国と言われる我が国でありますけれども、製造業産品とかの輸出を初め、今、
川内委員も言っておりますが、
食料の輸入なども、安全という面においても、貿易ということに関しては、また、今思いますが、新潟もまだ復興支援がありますし、私も
阪神・
淡路大震災の後、青年
会議所のメンバーとして神戸
会議にずっと出ておりました。そして、先般の輪島でのあの被災の後においても、首長さんがおっしゃるように、やはり
地域経済の活性化というものが何といっても復興には一番力強く影響するんだということを考えますと、それに寄与する物流というのは、
国土交通省の所管のものというのは非常に大きな
役割を今担っているし、ここをしっかりとつくり上げるということが、これからの日本の発展や、もし何か万が一のときがあったときの復興に大きく寄与する、そういった礎になるんだというふうに思っております。
そこで、本日は三点を
念頭に伺っていきたいと思います。
空港や港湾にかかわる政策で、やはり将来展望をしっかりと
国民の皆様に明示をしていくことが、今後の商社のことであったりとか、そういった意味においては、大変経済活動には重要であるという
観点で
質問させていただきたい。
そして第二点では、日ごろからいろいろ施策を見ていて感じることでありますけれども、個別の政策がばらばらに提案されていて、果たして個別の政策の間に総合性とか統一性、そして整合性があるのか。ある意味、いろいろな白書が出たりとか政策は出てきますけれども、どれもいいことを言っているんです。でも、トータルで見ると、では何がやりたいのかというのがはっきりしない。国策としてどういう方向に向いていくのかという力強さを感じない。一つ一つはどれもいいことを言っているんです。そういった意味で、しっかりとこの点をやはり明確にしていただきたいという思いがあります。
そして第三点では、新たな政策を提案する際に、これは今までの法案もそうですけれども、これまでとってきた政策についての反省点というものをなかなかうかがうことができませんでした。中心市街地活性化法のときもそうですし、
地域復興再生のときもそうですけれども、いろいろいいことは言うんですけれども、では、実際余りうまくいかなかったじゃないかといったところの反省が余りにも聞こえない。
私たちは、やはり過去の反省、歴史の上に乗っかり、そしてそこからよりよい未来をつくり上げるという責任がございます。
政府のすべての事業において
国民の皆様の税金を投入して行われるわけですから、
政府がかかわったプロジェクトについてはやはり政策評価をしっかりとして、そして、今までのうまくいかなかった点、また時代によってうまくいかなくなった点というものをしっかり反省して検証した上で次に進むべきだと思っております。
この三点を
念頭に置いた上で
質問をさせていただきたいと思います。
そして、ことしは大きな意味で、国土形成
計画ももう間もなく固まってくるんだと思います。国家百年の大計という意気込みでやっていただきたいと思いますけれども、国土形成
計画の中にあります空港
整備や港湾
整備に関するもの、また道路、鉄道
計画、そういうものがどうやって位置づけられているかというのが問われていくんだと思いますので、まずは空港の国際競争力について
質問をさせていただきたいと思います。
日本の国際空港、成田空港やまた関空などは、アジアの主要空港であります韓国の仁川、また中国は北京で浦東、シンガポールのチャンギなどと比較しまして、空港
機能が脆弱ということは現実として否めないと思います。
成田の滑走路は、A滑走路が四千メートル、B滑走路が二千百八十メートルで、現在、B滑走路を二千五百メートルに延伸する工事中と伺っております。完成は
平成二十二年三月末の予定となっておりまして、また、このB滑走路延伸工事が完了すると、二万回の発着枠がふえ、発着能力は年間二十二万回にふえる。
しかし、中国と比較しますと、着陸回数ですが、北京が三十・一万回、上海が十七・六万回と、中国は二つの空港で着陸回数だけで四十四万回を超します。成田の場合は延伸のB滑走路を加えても発着能力二十二万回となりますので、残念ですけれども、発着能力という意味においては中国に及ばないということも現実としてあると思います。
また、年間の国際線の旅客数においても、約三千万人でありますけれども、中国では香港空港が成田空港を上回る三千六百万人、そして韓国の仁川、非常に立派になりましたけれども、これも国際旅客中心の空港では二千六百万人が利用しておりますし、中国では、オリンピックなど、またいろいろな意味で発展が今見込まれるわけであります。
こうやって見ますと、現在でも、アメリカ、ヨーロッパから日本を飛び越して香港や仁川からアジア入りをするというお客様、旅客者というものが大変ふえてきているというのも現実だと思います。
ぜひお
伺いしたいんですけれども、成田空港を初め日本の国際空港をアジアの玄関口として、シームレスということ、また今、東アジア日帰りビジネス圏ということも提唱を始められておりますけれども、なぜこうやって国際競争力が落ちる結果になってしまったのか、また将来展望を含めてどうお考えになっているのか、ぜひ
伺いたいと思います。