○阿部(知)
委員 社会
民主党・市民連合の阿部知子です。
この連休中は、
我が国の安倍総理を初め、
麻生外務大臣また
久間防衛大臣が
アメリカ並びに中東に行かれて、今、世界的に見ても外交上最も多難で、なおかつ何とか平和を回復せねばならない時代の要請を
一つでも実現すべく、外交
努力を重ねてこられたことと思います。そういうことにのっとって本日は
質問をさせていただきます。
冒頭、予告外のことですが、お帰りになりました
塩崎官房長官にお
伺いをいたします。
安倍総理の訪米に関しまして、その中で従軍慰安婦問題について、総理みずから、人権問題がこれまでも歴史の中でも侵害され、また
現状、
我が国の北朝鮮の拉致問題等々でも深く傷つく人々がいて、何とか二十一世紀を人権の世紀とするためにも、
我が国の従軍慰安婦に対する態度はきちんと河野談話を継承したものであり、総理としても深く反省の念、遺憾の念、同情の念を持っておられるというお話をしてこられたという
報道があります。
私は、そのことにのっとって、もしその言葉に偽りなきことであれば、もう
一つ実は解決していただきたい、この従軍慰安婦問題についての安倍総理の
発言がございます。
塩崎官房長官は、きょう私がここに持ってまいりました「歴史教科書への疑問」、こういうタイトなものでございますが、この書物は御存じでありましょうか。——はい、御存じないと。
官房長官は入っておられないのですが、実はこれは、
日本の前途と歴史教育を考える若手
議員の会、自民党の中川昭一現政調会長が代表、そして、当時まだ若手の
議員であった安倍総理、これは平成九年の書物でございますが、皆さんで
会議を持たれて歴史教科書の記載についての論議をなさったというもので、編集もこの若手
議員の会になっておりますから、編集
責任もあるものだと思います。その中で、本来これは安倍総理にお
伺いすべきですが、残念ですがこの場においでではございませんので、官房長官に宿題をお願いしたいと思います。
安倍総理は、この従軍慰安婦問題で、私が読みましてずっと懸念しております、韓国
政府に対しての
二つの大きな、私は不適切な
表現かなと思うところがあります。
一つは、拉致問題に関して、
実態は強制的に連れていかれたということになると、本人だけではなくて、その両親、そのきょうだい、隣近所がその事実を知っているわけですね。強制的にある日、突然、拉致されてしまうわけですから。横田めぐみさんみたいに連れていかれちゃう。そうすると、周りがそれを知っているわけですね。その人
たちにとっては、その人
たちが慰安婦的行為をするわけではなくて、何の恥でもないわけですから、なぜその人
たちが、日韓基本条約を結ぶときに、あれだけ激しいやりとりがあって、いろいろなことをどんどん、どんどん要求する中で、そのことを誰もが
一言も口にしなかったか
ということを述べておられます。
要約すると、そもそも従軍慰安婦問題は、日韓基本条約のときになぜ韓国
政府なり慰安婦とされた方が言い立てなかったのか、不思議に思うということが
一つ。
そして、後段でございます。
もしそれが儒教的な中で五十年間黙っていざるを得なかったという、本当にそういう社会なのかどうかと。
これも疑問に思うと述べておられます。
実態は韓国にはキーセン・ハウスがあって、そういうことをたくさんの人
たちが日常どんどんやっているわけですね。ですから、それはとんでもない行為ではなくて、かなり生活の中に溶け込んでいるのではないかとすら私は思っているんですけれども、
と続いてまいります。
これは逆に、売春あるいは買春、そうした行為が、キーセン・ハウスが韓国は多いから日常生活の中に溶け込んでいる、それゆえに慰安婦の方
たちも
発言されなかったという筋立てになってございます。
私は、これが、
議員の会が
責任編さんでありまして、これは安倍総理御
自身の言葉であります。もし今こういうことが韓国との間で問題になれば、これもまた、
我が国は、もちろん中東との
関係も重要ですが、一方で、このアジアで生きていくわけでございます。このことがどのように
理解され、どのような余波を生むのか。私は、この書物が発行された当時から、ほかにも幾つも問題と思うところは赤い線を入れさせていただきましたが、特に安倍総理御
自身の言葉としてやはり非常に問題が多かろうと思います。
きょう、
塩崎官房長官には初めてお読みするので、内容等々つまびらかでなければ、これは総理
自身はお持ちであろうと思いますから、ぜひ伺っていただきまして、このたびの米国での謝罪とこのこととの関連性をきちんとお話しいただけるようお伝えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
〔中谷
委員長代理退席、
委員長着席〕