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山井委員 民主党の
山井和則です。
これから一時間にわたって、消えた年金問題を中心に質問をさせていただきます。
きょうは、資料を二つお配りしております。
一つ目の資料は、衆議院
厚生労働委員会山井和則一ページ目と書いてありまして、「五人の消えた年金被害者の事情—
民主党に寄せられたお手紙から—」ということで、毎日数十通、メール、手紙、ファクス、電話、いろいろなものが届いておりまして、これはその一部ですけれども、毎日多くの方々から、納付記録が十カ月欠けている、あるいは十年欠けているという悲痛な叫び、相談が
民主党に寄せられております。
それともう一つの資料は、十ページ目からになっておりますが、「マイクロフィルムに関する調査回答票」ということになっております。
この資料を入手した経緯についてはるる申し上げますが、柳澤
大臣、私はきょう、徹夜でこの質問に立っております。なぜ徹夜をして質問しているかということも今から申し上げたいと思っております。
きょうの新聞も、見ておりますと、「三千九十件中四件にミス」「年金サンプル調査」ということで、こういう調子でいくと六万件ぐらいのサンプルに間違いがあるのではないか、そういうふうなことが報道で言われております。これは無作為の抽出でありますので、三千九十件のうち四件が間違っているということは、特殊台帳は三千二百万件あるわけですから、計算上は四万件以上の食い違いが存在する可能性があるということであります。
この調査は、もともと我が党の長妻議員が三月の段階から要望していたわけで、本来、社会保険庁改革関連法案の審議の最中に当然出てくるべきであったわけであります。それが出てこないままに強行採決になり、強行採決が終わってからもう二週間たってやっと出てきたという、いわくつきの資料であります。
そして、例えば、きょうの資料に配付しております中村正見さん、中村美津子さん御夫妻、このお二人は、正見さん、御主人が七年八カ月、中村美津子さんが四年四カ月、一括納付、特例納付で払ったものが一気に消えてしまった。その結果、二十年間で、このパネルにありますように、二十年間の被害総額は、御主人が二百七十七万円、そして中村美津子さん、奥さんが二百万円、夫婦で、この特例納付の期間のものが見つからなければ四百七十八万円年金の不払いになってしまうという、これは大変なケースであります。
そして、その次に出ておりますU夫妻、これもこの週末、我が党に手紙で相談が来たケースであります。昭和五十年十二月に夫婦で年金を特例納付で納めた。特例納付というのは、今まで何年か未納であった部分を一括して納付するということであります。夫の分が十一年八カ月、妻の分が九年六カ月、一括で大金を納付した。お便りによりますと、余りに大金だったので、役所の人が、本当にこんな大金、一気にお支払いになっていいんですかということまで念押しをされているわけであります。にもかかわらず、夫十一年八カ月分、妻九年六カ月分、合わすところ二十一年と二カ月分が納付されていないということになってしまっております。
皆さんも考えてもらったらわかると思いますが、一カ月納めたかどうか忘れたな、二カ月納めたかどうか忘れたなというのはあろうかと思います、三十年前。しかし、十一年八カ月分、御主人、奥さんが九年六カ月分、一緒になって納めに行って、役所の人が、こんなにたくさん一気に払って大丈夫なんですかということも聞かれた。これでうそをついているというふうには普通は考えにくいのではないかと思います。
朝日新聞や毎日新聞の報道でもありますが、このような特例納付、一括納付というのが、例外的な事務であったので非常に消えてしまっている確率が高いというふうになっております。柳澤
大臣も、月曜日の質疑の中で、このことに関しては早急に調査をするという答弁もされました。
そして、今回調査になったこの三千九十の多くがこの特例納付の特殊台帳なんですね。これだけばたばたと特例納付が消えている。毎日のように
民主党の年金一一〇番に特例納付で消えているお便り、メールが来る。また特例納付が消えたのか、毎日のように私はそう思っているわけです。にもかかわらず、今回は、三千九十件中ミスがたった四件しかないということで、私もちょっと不思議に感じたわけであります。
それで、このことを通じて、昨日の
理事懇談会、五時の時点で、この三千九十件中四件という結論だけをペーパーで見せられてもわからないから、もとの生データを提出してくださいということを、与野党合意で、
理事懇談会の名においてお願いしました。その際には、集計や加工をすると、またもとのデータはどうだったんだという議論になるから、もう四月二十七日にメールで三百九の社会保険事務所に頼んで、五月二日締め切りで、返ってきているわけです、多くが。だから、その返ってきたとおりでいいから、そのもとのデータをくださいということを、夕方五時の
理事懇で、与野党合意で社会保険庁にお願いしました。
そして、
菅原政務官が社会保険庁の方に相談したら、まあ十時か十一時に出せるということになりました。その際に、
理事からは、あしたこの質問を午後したいから、できるだけ早く出してほしい、その資料が出てから質問取りになるわけだから、最悪十一時、でも、できれば十時ぐらいに出してほしい、余り遅くなると質問取りで社会保険庁の方にも迷惑がかかるからということになったわけであります。
それで、十時から、私のみならず、多くの
理事は待機をして、待っておりました。十一時になっても連絡はありません。十二時になっても連絡はありません。一時になっても連絡はありません。新聞の朝刊の締め切りが一時過ぎでありまして、もう間に合わないな、それにこんなことをしていたら寝られない、だから、もう電話をして、出ないんだったらしようがないからもう帰らせてもらいますということで、電話をしようと思ったその瞬間、一時十五分に、今完成しました、今から届けに参りますという電話が榎本さんという方からございました。
ああよかった、二時間十五分おくれだったけれども、一時十五分まで待っていてよかったな、社会保険庁からは車で五分でありますから、一時十五分に電話があったから一時二十分か二十五分に来るのかなと思って待っていた。待てど暮らせど参りません。来たのが二時十五分。二時十五分。十一時と言っていたのが、出てきたのが三時間十五分おくれであります。榎本さんが来てくださいました。
そして、榎本さんからいただいたのが、きょうお配りしておりますこの「二時十五分受取」という資料、これ、六ページ版であります。
このときに、ちょっと説明が長くなりますが、私は、えっと言いました。というのが、この頭紙、十六ページには、「サンプル調査に関する各社会保険事務所からの回答書の集計について、お届け致します。」と。それで私は言ったんですね、
理事懇で要望したのは集計じゃないと言ったでしょう、加工したら、またもとのデータはどうかということになるから、加工せずに、もうメールで来たままの、生のデータをくださいということになっているでしょう、なぜ集計したのを三時間十五分も待たせて持ってくるんですかと聞いたら、榎本さんは、さて私にはわかりませんということをおっしゃいました。
それで、でも来てもらった以上は、レクが待っているわけですよね、レクが、これを踏まえて。だから、説明を聞かせてくださいと。この資料を見て、皆さんわかりますか。たくさん、いっぱい食い違っているわけですよ。三千九十件中四件しか食い違いはないと言っているのに、いっぱい食い違っているわけですよ。説明を一個一個聞かせてくださいと言ったら、榎本さんは、私が作業したのではありませんので私は詳しくありませんとおっしゃるんですよ。
そうしたら、何で詳しくない人が来るんですか。資料を持ってくるということは、渡したら説明してくださいという話になるに普通決まっているじゃないですか。(発言する者あり)
それで、今も高橋
委員が待っていたとおっしゃいましたが、
阿部議員も待っていた、高橋議員も待っていた。みんな、これを踏まえてきょうの午後質問をするんですから、これが来なかったら質問通告できない。そして、お一人お一人帰られて、
山井さん頼むよ、
山井さん頼むよということで、私は最後まで残っていたわけですよね。
それで、やっと二時十五分に来たから、説明を聞かせてくださいと言ったら、私が作業したのではないから私は詳しくないと。それで、私は申し上げました、もうここまで待った以上は、それは説明を聞かないわけにいかないと。私も、与党も含めた全
理事の代表として待っているんだから帰れない。帰れないと。(拍手)それで、説明できる人を連れてきてください、それと集計前のもとデータ、加工しなくていいんですよ、それを持ってきてくださいと。
そうしたら、今からとりに行きますとおっしゃったので、私は、待ってくれ、次いつ来てくれるんですかと。もう帰ってこなかったら、帰れないから。三時十五分に帰るとおっしゃったので、何分ぐらいでそれが、資料ができるかと聞いたら、電話をされて、三十分ぐらいで帰ってこられるとおっしゃったので、わかりました、今三時十五分ですから三時四十五分ぐらいですね、待っていましょうということを言って、待っておりました。待っておりました。
そうしたら、その次に、榎本さんと業務センターの企画調整課の嶋崎課長と神宮主査が来られたのは、この資料の十七ページ目にありますように、「五時十分受取」。ちょっと私も意識もうろうとしておりましたので不確かですが、五時十分ごろに三人でやってこられたわけです。それで、やっとそのとき私は、要望してから、五時に要望してから十二時間十分たって、やっとこれを入手したわけですね。こっちの、これが原本です。四十七都道府県から四十七枚来ているわけです。
そうなんですよ、もと来たとおりでいいのに、何で頼みもしないのに集計して、頼みもしないのに勝手に集計して九時間もおくれてくるんですか、もとからこれあるんでしょう、何でこれを出してくれなかったんですかと言ったら、その嶋崎課長も、
山井議員、違うんですよ、この四十七枚を打ち出す方が時間がかかるんですと。逆に、このまとまった六枚ペラは既にあったんですとおっしゃるんですよ。それで、ちょっと待ってください、既にあったんですか、この六枚ペラは。では、いつこの六枚ペラの集計はできていたんですかと言ったら、この集計をもとに、昨日
理事懇に、四件しか給付漏れに関係する入力ミスがなかったという結果を出したベースとなるのがこの六ページのペーパーです、だから月曜日にはこの六枚の集計はできていました、こうおっしゃるわけですよね。
それで、神宮主査にも確認して、嶋崎課長にも、月曜日にあったんですか、月曜日にあったものを、五時の
理事懇で要求して、何でそれから七時間か十時間かかるんですか、あったらすぐに持ってきてくれたらいいじゃないですか、この消えた九時間は一体何だったんですかと言ったら、精査をしていたと言うんですよ、もう一回。でも違うでしょう、精査は既に、四件しか給付に関係する間違いがないということを
理事懇で十時に発表する時点で既に精査は終わっているんだから、精査をしたからマスコミにも
理事懇にも参議院にも提出しているわけなんですよね。それを衆議院の
理事に出すから、もう一回九時間かけて精査するというのは一体どういうことだと。それで、精査をしてどういう修正があったんですかと言ったら、修正はありませんと言うわけですよね。そうしたら一体何をやっていたんですかと。
それで、もうその時点で五時十分を過ぎておりました。でも、あした質問しないとだめなわけですから。五時十分。朝の部会は八時から始まるわけですね。朝の部会は八時から、
民主党は。でも、もうここまで来たら説明を聞かないと帰れないじゃないですか。五時十分だけれども、説明を聞かせてくださいと言って説明を聞きました。私は、ここにいろいろ書かせていただきました。一件一件、これはどうだ、これはどうだといって、書かせていただきました。
そうしたら、また嶋崎課長と神宮さんが、いや、このデータも、最初に来たのと修正があったりしていますからなかなかよくわからないんですよと言うから、ちょっと待ってくださいと。これがもとのデータじゃないんですかと言ったら、いや、もと来たデータを多少修正したのもあるんですと言うから、ちょっと待ってくださいよと。だから、もとを出してください、十二時間前から言っているでしょう、まだこれよりもとがあるんですか、そうしたら、そのもとを持ってきてくださいよ、もう六時じゃないですか、朝のと。
それで、そうしたら一回出直してきますと言うから、ちょっと待ってください、出直して本当に帰ってきてくれるんでしょうね、私は八時から部会なんですよと。そうしたら、いや、往復の時間もあるけれども七時過ぎには戻りますと言うから、頼みますよ、七時過ぎには。八時からもう部会なんですからということを言ったわけですよね。そうしたら、七時十分になっても帰ってこない。七時半になっても帰ってこない。もう八時から
民主党の厚労部会ですよ。厚労部会に行った。
そうしたら、八時十分に持ってこられたのが、きょうの配付資料の最後にあります「八時十分受取」で、要は、長野と京都と岐阜と、三つだけが最初より修正をされていました、三件だけです、三つの社会保険
事務局だけですと言うから、さっきと話が違うじゃないですかと。かなりいろいろな修正を加えたからよくわからないと言っていた割に、たった三つですか、たった三つに何で二時間かかるんですか、三十分ぐらいで戻ってこれるじゃないですかと言ったら、探しても見つからなかったんですと言うわけですよね。これはほんまかいなということなわけですよ。
それで、八時十分に至って部会が始まって、九時五十分から
理事会で、私はずっと起き続けているわけです、きのうから三十何時間。
それで、まず
大臣にお伺いしたいんですけれども、当たり前の資料を
理事会の与野党合意で出してくれとお願いして、
菅原政務官が、責任を持って、早ければ十時、無理でも十一時には必ず届けます、その後質問通告をしてくださいと言っておいて、私たちが要望したもとのデータが来たのが、最終的に来たのが朝の八時十分。こういう状況。
もしかして、
大臣に言うのはお門違いかもしれませんが、でも、これが現状なんですよ、まさしく。
大臣、今の話をお聞きになられて、どう思われますか。