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馬淵委員 法令、定款にのっとっているということは私は
十分理解をしているつもりなんですが、このような形で、申請して、申請者に対して承認、交付という形で、いわゆる
一般競争入札あるいはさまざまな形で最も公に資するような形の中では、コストを下げていくといったことがこれで働くんだろうかということがまず非常に疑問が生じました。
そして、この空港施設という会社が、では、どういうところでどういう
事業をされていますかということで、不動産賃貸
事業、お尋ねをしたんですね。14、15をごらんください。
これを見ますと、全国の空港にもこのような格納庫の設置者というのがおります。ところが、全国の空港を見ますと、格納庫を賃貸する
事業専業というのはこの空港施設だけなんですね。それ以外は、自社機や、これはいわゆる飛行機を飛ばす会社ですよ。不動産賃貸業として空港に格納庫をつくって貸しているという
事業をやるのは、これをごらんいただいたらわかるように、空港施設なんですよ。つまり、一社独占なんですね。一社独占でこういうことができるようになっています。
しかも、それは
地方航空局が承認するということになっていますから、先ほど申し上げたように、なるほどな、もっと安く格納庫をつくってさまざまな
事業展開をしていきたいなと思ったときに、これは決めるのは役所ですから、ここを使いなさいと言われたときに、では新たに私のところでつくらせてくださいといって出しても、これは受け付けてもらえない可能性があるわけですね。
さて、この空港施設という会社を見ていきますと、上場会社ですので有報が出ております。この空港施設という会社は、現在、一番直近期で、
平成十八年三月末、売上高二百四十一億、経常利益が四十八億、売上高経常利益率が二〇%なんですね。これは非常にすばらしい会社ですよ。過年度を見ましても、
平成十四年の三月も同じようにこれは二一%。独占で
事業ができるんですね。しかも、それは航空局が申請受け付けという形で決めているわけです。
この賃貸業以外にも、先ほど申し上げたように
事業があります。給排水
事業というのがあるんです。給排水
事業というのを見てみました。16をごらんください。
これは羽田の水道費なんですが、羽田空港の敷地の横までは東京都が、水道、来ていますよ。そして、そこから空港の施設になるので、東京都はノータッチです。上下水道料金というのがありますが、これは東京都が提供している金額です。そこに、国有財産の使用料、これがかかる。これもむべなるかなかもしれません。税金をかけて空港を
整備しているわけですから、そこの使用料ということを、これを取るというのはむべなるかな。
しかし、その上をごらんください、維持
管理費というのがございますね。これで、一番右の欄をごらんいただくと、維持
管理費だけで、人件費からずっと修理費、水道光熱費云々かんぬんありますが、これはつまり空港施設の、かかっているお金なんですよ。維持
管理費で一番右の欄をごらんいただくと、三百四十三円、水道料金にこれだけ上乗せされているんです。この三百四十三円分の維持
管理費と呼ばれる金額、これは空港施設が必要だと称している金額ですが、これが約五億、つまり、空港施設がこの
事業をやる上にかかるので必要なんですということで、五億が水道料金に上乗せされているんですね。
この五億という金額、先ほど申し上げたように、有報を見ていきますと、これがまさにこの空港施設という会社の
事業部門の人件費や、さまざまなここに載っている費目の金額に該当します。経常利益率二〇%ですよ。経常利益率二〇%を維持するためのこれは費用なんですよ。これはおかしくはないですかね。私は、これはびっくりして、こういうことを放置してきたのかなと、これもちょっと調べてみました。17をごらんください。
やはり国としては、これは問題だなということをきちっと確認されています。
予算執行調査、これは
平成十五年、ですから、十四年の決算額を見て、ここで指摘しているんですね。この総括調査票の左の欄を見ていただくと、空港施設のことも含めてここに載っているんですが、「一時使用の許可を受けた
事業の一部は、空港という極めて集客性の高い土地又は建物を使用して、
事業を独占的に運営することが可能」という
事業なんですね。だから、こういったところで「空港内の土地・建物等の一時使用許可については、不透明であるとの指摘もある。」ということも「調査の視点」として持っておられて、「調査結果及びその分析」によると、「空港施設(株)についても、売上高経常利益率は二一%」、先ほど申し上げた、これは
平成十四年三月の決算期の数字なんです、「二一%である等、高い収益性があると考えられる(上場企業の不動産業の平均は六・九六%)。」これは、もうけさせるためにこういう会社に独占的にやらせているということになりませんか。
少なくとも、これは
財務省は指摘しているんです。
財務省がこういう指摘をした上で、お
手元には添付しておりませんが、「今後の
改善点」として、反映
状況票の中には「空港土地等に係る使用許可には透明性が求められる」、透明性だけではないですよ。これはおかしいですよ。二一%もの経常利益が計上できるような費用をそのまま、要は丸のみで、これは料金として、費用として認めているわけです。何か変だなと思いました。
さて、そこで、この空港施設という会社にどういう方がおられるのかということをちょっと調べてみたんですが、お尋ねします。この空港施設に行かれている
国土交通省出身の方々というのは何名いらっしゃいますか。
局長で結構です。