○原田(憲)
委員 ありがとうございます。
そこで、少し地元の事例を引かせていただいて
質問をさせていただきたいと思います。
私の補欠選挙のときに、与野党を問わず、応援に入ってこられた皆さんは御存じかもしれません。先ほど党首討論をされた小沢党首もお入りになりました。大阪府の豊能郡の能勢町、
石井先生なんかはよく御存じだと思いますけれ
ども、
藤村先生もかつて選挙区でありました。大変自然の豊かな町、今、浄瑠璃の里、昔から浄瑠璃を、今は人形はまた出てきましたけれ
ども、素語り、語りだけの浄瑠璃の里というような、文化、伝統のある町であります。本当に自然の
環境が充実した町であります。
そこをちょっと例にとって
お話を申し上げたいんですが、都会の人は、よく自然
環境を守れ守れという
お話をされます。
今申し上げました能勢町に長谷川という川が流れております。大変小さな川でありますけれ
ども、そこで、圃場
整備に伴いまして、河川改修をしようということになりました。昔ながらの堤防、何にも手を加えていない土の堤防です。そういったところですから、蛍も乱舞しておるようなところでありました。そこで、蛍が出ているところを河川改修するのはけしからぬというような話が、地元から出るのではなくて、都会の人ですね、我々の貴重な自然財産だからということで、自然を残せというような意見が出たわけです。
圃場
整備の
関係もあって、できるだけ蛍が戻ってくるようなそういう
環境にしようということで、河川改修をされて、農家の皆さんは一生懸命農薬を減らしたり、あるいは河川の清掃をしたりして、時間はかかりましたけれ
ども、ようやくまた蛍が帰ってきました。
そこで、蛍が乱舞し始めましたよという報道が、新聞で取り上げられまして、写真入りで出たんです。そうしましたら、一遍に、町中、町中といっても大阪市内ばかりではないと思いますけれ
ども、そういう、いわゆる都会の人が見に来ました。見に来ていただくのはありがたいんだけれ
ども、中にはひどいのがおりまして、蛍を持って帰るなというのに、持って帰るんですね。網で持って帰るのはまだしも、ひどいのになりますと、恐らくこれは業者か何かだと思いますけれ
ども、植木屋さんが使うブロワーというのがありますね、風で落ち葉を寄せておいて、最後には吸い取る、あれを使って蛍を吸い寄せて持って帰っちゃう、こんな者まで出る始末。
蛍の出る
環境を守れ守れと言って、言われた地元の人は一生懸命になって
環境を守って、蛍を戻すような努力をして、蛍が戻ってきたんです。そうしますと、町の人が見に来て、そして、田んぼのあぜは踏みつぶしていくわ、朝になったら、
コンビニの、多分お弁当でも買ってきたんでしょう、河川改修が終わった川にあの白いビニール袋が散乱しておるというような姿。それで、また河川を清掃しておるのはだれかというと地元の農家の人なんです。そういう
状況が私の地元能勢町で見られたわけですね。
環境保全意識、こういうのを大事にしてもらいたいということで、
学校教育において、自然体験活動、こういうものもやはり充実させて、子供たちにこういうことも教えていかなければならない。先ほ
ども申し上げましたけれ
ども、こういう体験学習をした子供たちが逆に大人を
教育する、そんなところへごみ捨てちゃだめ、空き缶捨てちゃだめ。こういうような子供たちをぜひ育ててもらいたい、
教育をしていただきたいと思うんですが、文科省のお考えはどうでしょうか。お尋ねをいたします。