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松野(頼)
委員 民主党の
松野頼久でございます。
きょうは、また
委員長を初め各党の皆さんにこうしてお時間をいただきますこと、感謝を申し上げます。
今回、昨年の十二月からこの
環境委員会におきまして、実は三回目のお時間をいただいて、犬、猫の殺処分の問題について、また再び
質疑をさせていただきたいと思うんです。
資料は配られていますね。
質疑に入る前に、ぜひこれは皆さんに見ていただきたいんですが、資料の十六ページ、カラーコピーでつけておりますけれども、大変胸が痛むような写真であります。
全国で犬や猫が四十万匹こういう形で殺処分されている、これが実態の写真でございます。ぜひ、これに基づいて、この数を少しでも減らしたい、こういう思いで
質疑をさせていただきますので、どうかよろしくお願いをいたします。
まず、菅原
政務官にきょうは来ていただきました。前回、四月十日の
質疑で私が
指摘をさせていただいた点について、
全国の都道府県並びに政令指定
都市、特別区に通知を送っていただきました。
環境大臣も同じでございます。資料を冒頭につけてあります。
このことには大変感謝を申し上げると同時に、
全国で狂犬病予防法、動物愛護法の現場で働いている職員さんからも、もちろん、厚労省では前からこういう運用なんですよということをきのうレクの段階でおっしゃっていただいていますが、実際にはこういう運用をしてもいいんだということを知らなかった自治体の職員さんがたくさんいまして、私のところにも電話やメールで随分いただいております。今までは本当に、現場で働いていても、法律のもとで三日目以降は処分をしなければいけない、その処分の仕方は殺すことだけだと思っていて、自分でも胸が痛い思いをしながら、でも仕方がないということで処分を行っていた。
ただ、この通知が出たことによって、大きく改善ができるのではないかというような声を大変いただいておるのと同時に、以前から私の地元を
一つ例にとりまして御説明をさせていただいていましたけれども、私の地元の熊本市は
日本で有数の命を助けている自治体でありますけれども、熊本県が同じ基準の中でやはりワーストフォーだったということなんですが、いよいよこの熊本県も百八十度方向を転換して、命を助ける方向に変えなければいけない、こういう動きに実際なってきております。この通知は非常に大きな
意味を持つ通知だったのではないかというふうに思っております。
さて、実際には、この通知を出していただいて、まず、資料一の通知を見ていただければありがたいんですけれども、昨年の十二月に
指摘をさせていただいた生後九十日以内の子犬に関しては、狂犬病予防法の適用外だということを明記していただいております。そしてまた、四月の十日に
政務官から御答弁をいただいた、処分とは殺処分だけではない、これもしっかり自治体に明記をいただきました。
ただ、現実にそうなると、では、今まで三日目に殺処分をしていた自治体が方向転換をして、例えば、三日目からは動物愛護法のもとに移して、そこで譲渡先を見つける、要は、飼養に適すると判断をされた犬や猫に関してはできるだけ生存の
機会を与えるように、いわゆる動物愛護法の精神にのっとって運用をしようとした場合には、これが一週間なのか十日なのか二週間なのかわかりませんけれども、現実問題としては、保護する数と期間が長くなってくるわけです。そうすると、施設も必要である、えさも必要である、もしかしたらワクチンも必要である、現実的に今度費用がかかる問題というものが出てくるわけです。
そういう中で、実は私も
総務省の方に、狂犬病予防法ではなく動物愛護法、狂犬病予防法はもう既に交付税措置の
対象になっていますからあれですけれども、動物愛護法の保護管理に関して交付税措置が今なされていないんですね。要は、一般財源の中で各自治体が行うということですけれども、実際に、それでは、現実問題として各自治体はお金がない中で、本当にその改善がなされるのかということで、今
総務省の方で
検討していただいているんです。
ぜひ
大臣も
総務省の方に
検討を働きかけていただきたいんですが、その
検討する中で幾つか今問題点があるということがございます。
まず、どれぐらいの施設を用意したらいいのか、また、どれぐらいの期間の滞留で、その滞留、保護されている期間に何匹ぐらいいるのか、ひいては、えさ代がどれぐらいかかるんだろうか、ワクチンがどれぐらいかかるんだろうか等々、そのことについてきょうは幾つか質問をさせていただきたいというふうに思っています。
まず、
全国ベースでお伺いしたいのは、毎年狂犬病予防法に基づいて捕獲され、要は抑留をされている犬の数、動物愛護法に基づいて、引き取り義務に基づいた形で持ち込まれる保管が必要な犬の数、こういうきちっとした合わせたデータというのはあるんでしょうか。それぞれお答えいただければありがたいと思います。