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山口(壯)
委員 今
大臣から
シビリアンコントロールという非常に大事な話がありましたので、もう少し私はそこを突っ込ませていただきたいんです。
私が言っているのは、制服が突っ走っているかどうかではないんですね。私も二年間
外務省から出向して、当時の防衛局運用課というところで頑張ってやりました。大韓航空機の後始末とか、あれはいわゆる航空自衛隊の担当だったから空幕の
人たちとも大変な
議論もしましたけれ
ども、別に制服が突っ走っている感覚は、私もそのときに持った覚えはありません。そして、今もそういうふうには見ていません。
しかし、別に制服だけじゃないんです、防衛省全体が、例えば守屋さんを初めとして、次官が官邸の意を受けたかどうか私は知りませんけれ
ども、
外務省をほとんど外しながら、例えば
グアムの
移転の話についても、これは私は突っ走っていると。
外務省は全くおざなりにされているところがよくあったはずですよ。
外交が防衛をコントロールするというのも、
シビリアンコントロールの
一つの形だと
思います。そういう
意味で、別に制服だけじゃないんです、防衛省が突っ走ることがないようにということを、私は先ほ
ども、
安保条約に関しては
外務省が
主管だということを何度も何度も繰り返して確認を求めたのも、その趣旨です。
したがって、
大臣、
シビリアンコントロールについてはいろいろなとり方がありますから、今の防衛省は、制服組を背広組が、内局がコントロールするのを
シビリアンコントロールだと昔はそう思っていた。そんなものじゃないですね。
大臣あたりは、例えば選挙で選ばれた人が
大臣をやっているから
シビリアンコントロールじゃないかと言われますけれ
ども、私はそれも十分じゃないと思うんです。市民の代表の
国会が
軍事をコントロールするというのが究極の
シビリアンコントロールだと思うんですね。
アメリカも、そういう
意味で、軍隊というか
軍事力を動かすときには議会の
承認というものを非常に重要な
部分として要件づけているわけです。それはその趣旨です。
そういう
意味では、別に制服出身の人が
大臣になったって何も問題はないんです。
国会、議会が
軍事をコントロールできていればそれでいいんです。ぜひそういう
議論を共有させていただければと思うんです。
米軍再編については、ラムズフェルドという例のおじさんが一生懸命やっていた。もう彼は首になっているわけですね。しかも、このことに対しては、いわゆる
アメリカの制服組の
人たちも非常に反対が強かった。彼は首になって、しかも、もともとの制服組の
人たちが反対が強いのであれば、
日本が何も律儀に、いろいろな
アメリカ領土内の住宅までつくってさしあげるということは全く必要ないと思うし、
祖父、
吉田茂さんが生きておられたら、私は絶対にこんなことはしなかったと思うんです。彼は、マッカーサーの前でも、対等の
同盟だということを
国民にアピールするために一生懸命非常に努力したわけですね。その系譜の
大臣のときに、米軍が
アメリカに帰っていくのに、向こうでの住宅とかいろいろな施設、場合によっては道路や橋についてもと聞いていますけれ
ども、そういうものまでつくるということ自体が、これは極めて本当はおかしいことなんだという
認識がなきゃいけないと思うんです。
今、何か
国会の中では、会計検査院が入るのかどうかなんてしていますけれ
ども、もともと出しちゃいけない
お金なんですよ。会計検査院がそれの使い道がどうかという、本当はそんな次元の話じゃないと
思います。そのこともちゃんと理解していただいていると思うけれ
ども、私としては切に言いたいですね。
米軍再編の問題で大分時間を使ってしまいましたけれ
ども、きょうは
イーターの話ですから、
イーターのことも今から聞きましょう。
もともと、
中根さんと私は上司と部下の
関係でした。
アメリカから帰ってきてすぐ
中根さんが上司でいて、大分鍛えられましたよ。別にきょうはそのお礼をするつもりでもないんですけれ
ども、できるだけきつい
質問をしようかなと思って、きのう大分考えたけれ
ども、これはいい
条約なんだから余り変な
質問をしてもいけないなと思って、大きな
質問だけします。
イーターというのは核融合。核分裂を起こしていわゆる核爆弾をつくる物質ができるあれとは全然違うわけですね。核融合というのは、残りはある
意味で気体とかそんな話だけです。だから、これは正直言って一番安全なものでしょう。これを
日本が進めていくというのは非常に大事なことだと思うんだけれ
ども、いかんせん五十年かかるというから、話が十年、二十年どころじゃなくて半世紀かかるというんだから、それに対して莫大な
お金を出すという点で、確かに
国民にもいろいろな
説明が必要でしょう。
大臣は、この
イーターのような大型プロジェクトを
外交戦略の中でどう位置づけておられますか。