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大門実紀史君 私は、ほとんどそういうケースはレアケースで、実際には起こり得なくて、例えば韓国の
一つの銀行が、韓国じゅうの銀行が一遍にATM障害を起こしたら別ですよ、
国内全部が。これ、コンピューターの
リスク上あり得ません。韓国で一番大きい銀行がコンピューター、ATMで何か障害を起こしたとしても、韓国も外貨準備一杯持っていますし、それを
日本が助けるような事態というのは余り考えられないので、おっしゃるようなことはないとは言えませんけど、ほとんど余り、そういうことではなくて、むしろ日中韓の友好のシンボルというふうなこともレクのときおっしゃっていましたけれ
ども、そういう
意味合いが強くて、それはそれでいいんですけれ
ども、これが、去年この
委員会で申し上げましたけど、やっぱり私は、アジアの共通
通貨的なこの枠組みのあるときに、単一
通貨は、ユーロみたいなのはちょっと難しいと思いますが、共通
通貨的な構想になるときにやっぱり円がイニシアを取っていってもらいたいと、それは重要なことだと思っております。その点で、さっきのスワップが役に立つのかなと思ってちょっと調べてみたんですけ
ども、直接そういうものには、円の流通促進にスワップですから、つながるものではないなということも思ったりしているところですけ
ども。
いずれにせよ、円がなぜ主導権握っていってほしいかといいますと、これは
日本の国益のためだけではなくて、やっぱりアジア
通貨で安定しているといいますと、ドルは、見解違うかも分かりませんけど、いずれどこかで下がるんじゃないかというのもありますし、人民元は、今最高値ですか、なっていますが、やっぱり不安定な要素が
国内にもございますから、何だかんだ言って
日本の円が一番安定しているという点では、アジアの中で円がイニシアを取っていくべきではないかなというふうに思っているところでございます。
その点で、人民元が、先ほどの北朝鮮も含めてですけ
ども、流通を
拡大しております。北朝鮮の中でもかなり中国貿易との関係で人民元が流通をしていると。これが北朝鮮の
経済を液状化さしていて、それに対して軍部が文句言っているとかいろんな情報ありますが、未確認ですけ
ども、いずれにせよ相当流通していますし、中国は北朝鮮だけじゃなくて韓国にも貿易伸ばして、むしろ韓国に伸ばしておりますから、人民元の影響というと韓国もかなり影響を受ける、円よりも人民元の方が影響を受けるようになっております。香港にも人民元が流通
拡大しています。
こういう人民元が、何も円対人民元、けんかしているような話をしているわけではないですけれ
ども、人民元が今流通を
拡大しているということに対して、これはそれだけ、
通貨価値までいかないと思いますが、流通力があるから
拡大しているんだと思いますけ
ども、そういうものをどうとらえておられるか。
例えば、この前中国の
金融制裁ですけ
ども、中国銀行と中国建設銀行の北朝鮮の口座を凍結したと。調べてみますと、現地の新聞読んでみますと、結局凍結したのはその中の外貨の取引だけで、人民元で両替してならば引き出せるとか、人民元の口座だったらば取引できるとかということで、自分のところの人民元については除外して、外貨だけ口座の取引停止をしているようですね。かなり人民元の流通ということを中国は意識しているようですけれ
ども、そういう、今人民元がかなりアジアのところに流通
拡大をしているということを、別に対抗上という
意味ではありませんけど、どういうふうに、客観的にも含めて、
日銀で円がイニシア取っていくためにというようなことも含めてどうとらえておられるか、その辺も聞かしてもらえればと思います。