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遠山清彦君 次、また
外務大臣にちょっと後で
お答えいただきたいと
思いますが、例のテレビ番組の件ですけれども、その前に、私、政
務官時代に、これは
外務大臣にも直接御報告申し上げましたけれども、一番感動した体験は、昨年の暮れですけれども、タイのプーケットに、津波被害の一周年の式典がありまして
外務大臣の代理で私
出席をさせていただきました。その際に、タイに駐在する若い女性の
日本の
外交官が、その津波の直後に邦人の遺体確認のために
日本から派遣された法医学の専門家と奔走した話を聞きました。
この女性
外交官は海岸沿いに、私は一年たってから行きましたので写真で御遺体の全部凄惨な姿見ましたけれども、溺死の遺体ですので、
大臣御存じのとおり、棺おけというかケースに入らない形のものが多いんですけれども、それが数百、数千と海岸沿いに並べられておりまして、そこをこの女性の方は法医学の専門の方と毎日朝から晩まで歩き回って、歯形等を取って邦人の遺体の確認作業に当たったということなんですね。
これはもう言わずもがなのことですが、災害直後の凄惨な現場で法医学の、
外交官は法医学の専門的な訓練を受けませんので、研修で、法医学の専門的な訓練を受けていない若い方がこういう現場で作業をすると、体力的なものは当然として、精神的な負荷というのが非常に大きいわけなんです。
実は、この御本人に私会ったわけですけれども、御本人は、その作業をしていた当時は何も変わったことはなかったと。ところが、作業が一か月ぐらいあったんでしょうか、終わった後、私とちょうど会ったのは一年後なわけですけれども、そのころから悪夢を見て夜寝れない、いわゆる専門的に言うとPTSDの症状が出てきていたわけですね。
私は、この後本題というか
質問の核に入るわけですが、最近、ある民放のテレビ番組で非常に偏った、
外務省を中傷、非難する報道内容を含む番組が報道されました。非常にこういう番組見ると
外務省、
外交官の仕事や生活について大きな誤解を国民に与えていると
思います。それは、週刊誌とかテレビのバラエティー番組のたぐいをまともに相手にしなくていいんじゃないかという話も一方であります。ありますが、今テレビが持つ国民に対する影響の大きさ
考えたときに、ここまで悪質だと私は看過できないというふうに思っています。
ちょっとだけその悪質さを言うと、この番組の中では、夢の超ぜいたく生活を
日本の
外交官がしておると。それから、中堅
外交官の華麗なる厚遇ライフみたいな話があって、例えば具体的には、次の
質問でこれ聞きますけれども、在外勤務手当のおかげで三年間で四千五百万円貯金がたまりますと、こういう話が言われている。
それから、金田前副
大臣、私、一緒に同じ時期に働いたわけですけれども、の御
発言を切り文的にある部分だけ取って、ワイングラス片手でパーティーに出ることが
外務省の仕事といって、切って放映しているんですね。御本人は、と思われがちですがしかしと言って、全く全否定
発言の中でしているわけです。だから、金田副
大臣ここにいたらもう怒って真っ赤っかになると
思いますが、多分マイクも壊すぐらい怒る、どなると
思いますけれども、そういうのを流していると。
それから
あと、私が、これで最後にしますけれども、要はこの番組の中で、一等書記官の一日と題したドラマがあったそうなんですね。それで、このドラマの中で、
日本の
外交官というのは大した活動もしないでぜいたくな生活をしているセレブという印象を国民に与える内容だったと。
これ
外務大臣、私、二十か国近く政
務官として回りましたし、その前、議員としても同じく二十か国近く回っていますけれども、私は
日本の
外務省の一等書記官の方で華麗なセレブみたいな人は会ったことないんですね。あえて言えば、
麻生外務大臣よりセレブな人は職員でいないと感じますけれども。
だから、いずれにしても、こういう内容の番組を、
外務省に取材を掛けたんでしょうけれども、報道されたことに対して、
外務省としてどのような抗議をされて、その概要も併せてお伺いしたいと
思います。