○市村
委員 はい、ありがとうございます。
では、これにつきましては、今
委員長からも御協議いただけるということになりましたので、きょうはこれで終わります。ありがとうございます。
それでは、お二人の
大臣、お待たせしました。
実はきょう、お二人の
大臣にお出まし賜りましたのは、やはりこれからの日本の社会はどうあるべきかという中で、私はこの
内閣委員会でも、初当選以来でございますけれども、ずっと提案してきたことがございます。もう何度も聞かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、多分お二人の
大臣は初めてでいらっしゃいますので、御
説明させていただきます。
やはり今、日本に欠けているのは、かいつまんで申し上げれば、民の公の分野だと私は思っています。特に戦後ですけれども、高度経済成長期以降は、官が税金を集めて公のことができる。実際そういう時期があったと思います、税収がどんどん伸びれば、何でも官が税金を使って公のことをやれるということを、すべてこれができるんじゃないかと幻想を抱かせる時期も一時的にあったかもしれませんが、残念ながら、それはある意味での幻想でありまして、官がすべてできるわけではない。税金も無限にあるわけではない。結果として、今どれだけの借金を抱えているか。
私たちのことは私たちでする、みんなのことはみんなでする、そうした当たり前のセクターがないと、やはり社会というのはなかなかバランスを失うということでありまして、実は、こっちの方が、日本の有史以来二千年とか、もっと長くあるかもしれない。日本と今言われている地域の歴史も、それは何万年、数十万年の歴史があるんでしょうけれども、少なくとも、みんなのことはみんなでやってきたという歴史の方が極めて長いわけです。
行政という仕組みが発見されたのがこの数百年ぐらいのことでありますから、しかも、日本において
行政というものがある程度機能してきたというのが明治以降でありますね。しかも、
行政がもっと民の立場に立って、
国民の立場に立って動き始めたというのは戦後かもしれません。極めて短い時間しかないんです、その時間は。
ということは、私たちのことは私たちでする、みんなのことはみんなでするというセクターの方が長かったわけでありまして、今どうもそのことが忘れられているような気がしてなりません。だから、そういったセクターをしっかりとまた改めて再
認識して、この国でしっかりと定着させていくような制度づくりが必要だということを提案させていただいております。
実は、そのことが私が言っているNPOなんです。NPOというのは私の
言葉です。ところが、皆さん、恐らく違う意味で今NPOというのをとらえられていると思います。先ほど田端
委員からボランティアという話もありましたけれども、ボランティア団体みたいなイメージでNPOというものをとらえておられるとすれば、それは実は私の意思と全く違うとらえ方でありまして、私は、社会の仕組みの問題として、NPO、NGOでも構いません、市民団体でも構いません、住民団体とかでも何でもいいです、
言葉は何でもいいです。少なくとも、民の公をしっかりとしていくということが重要なんだということをずっと御提言申し上げております。
実は、この観点から、さきの
通常国会で公益法人改革がありました。私は、公益法人改革というのは、あれは実は
行政改革で語られたんですが、そもそもおかしいんですね。だって、公益法人というのは民法法人なんです。民法法人というのは、まさに民法という名のとおり、民の法人なんですね。なぜ民の法人が
行政改革で語られないかぬのか、極めておかしいということを御
指摘申し上げて、実は、この
内閣委員会で公益法人改革をやるべきだということも主張させていただいたわけです。残念ながら、それは通らずに、
行政改革の方で
議論されまして、私もその中で
議論を深めさせていただいたわけであります。
いずれにしましても、今、
行政の方もそういう流れで、どうもこのNPOなりのセクターが必要だということは
認識いただいている。その意味での公益法人改革だったということは、そこは素直に
評価したいと思っています。しかしながら、前回通った公益法人改革の中身は、残念ながら、新しい時代をつくる土壌づくりには中途半端なものであったというふうに私は
評価をしております。
それで、私は、みずから議員立法として、今民主党の中で御
議論を始めていただいています。できれば私は超党派でこれをやっていただきたいと思います。なぜならば、こうした、今申し上げたような民の公のセクターをつくる土壌づくりですから、やはりちゃんとした土壌にしないと、いい花は育ちませんし、いい木も育ちませんし、いい野菜も育たない、米も育たないわけですね。やはり土壌づくりが必要なんです。その意味で、私は、非営利法人法というのを今つくらせていただいております。
ただ、そのときに、きょう、なぜ
大臣に来ていただいたかということなんですが、まず公益法人改革ということでありますけれども、佐田
大臣、公益法人というのは、私の感覚では民の公の存在だと思っていますし、
行政改革ではないと思っていますが、佐田
大臣の御見解はいかがでございましょうか。