○泉
委員 民主党の泉
健太です。
新たな
内閣委員会ということで、また
大臣各位、そして
委員長、よろしくお願いいたします。
まずは、私の地元で起こりましたあの児童虐待死亡事件について少し触れさせていただきたいと思います。
その前に、長官におかれましては、きょうはありがとうございます。
特にこの三年間、刑法犯の認知件数が減少傾向にあるというのは大変すばらしい成果だというふうに思っておりまして、私からは評価の、また感謝の意を述べさせていただきたいと思います。
やはりこの
内閣委員会、最近審議をしていて思いますのは、ぜひ各
大臣にも聞いていただきたいんですが、
内閣で扱う問題が大変多岐にわたってまいりました。主要なものだけでも二十近くありまして、官房長官を入れると六
大臣、こういう
状況でございますので、一人の質疑にかなりいろいろな問題を詰め込まなきゃならないという事情が今出てきているということも御理解をいただいて、
委員各位におかれましては、ぜひ、
委員の定数や質疑時間についても含めて、これからともに話し合っていきたいということも少し冒頭に申し上げさせていただきたいと思っております。
もとに戻りますが、この虐待の事件でございます。これは十月の二十一日に死亡が
確認をされました、佐々木拓夢君、三歳。
〔
委員長退席、平井
委員長代理着席〕
公安
委員長は
アメリカンフットボールをされておられたというふうにお伺いしております。恐らくたくさんの筋肉をつけられて精悍な時代も、今もそうかもしれませんが、あったというふうに思いますし、また、長官も本当に
警察の一人間として体も鍛えてこられたかと思います。
この三歳の子供は、見つかった当時、七キロでした。平常の子供が十五キロ。しかし、見つかったとき、半分の体重の七キロ。きのう、私は現地、現場に行ってまいりましてお花を供えてまいりましたけれ
ども、隣のおばちゃんから話を聞いたら、運ばれるときには既にふくらはぎに肉がなかった、白くて細い骨と皮だけで運ばれていったということを話をされていました。本当に痛ましい話でありました。
現地の町内会長さんとも話をさせていただきました。これは町内会長と民生児童
委員さん、兼任をされているところでして、また、非常に地域のコミュニティーは活発なところでありました。残念だったのは、たまたまというか、そこの加害者の、両親というか、その二人とその被害児童のお宅は自治会にそのときは加入をしていなかったという
状況がありまして、自治会としても手が出しづらい環境にあったという話でもありました。
警察が、九月二十六日に厚生労働省とともに、改めてこの児童虐待を何とかしたいということで通達を出されております。私は、それでもなお起こってしまったということは、これは国会は国会として、
政府は
政府として、責任を存分に果たそうという気持ちはあるんだけれ
ども、まだやはり現場には届いていないんだろうな、それが悲しいな、つらいなというふうに思っております。ですから、何とかして現場に私たちがつくった
法律の隅々までを届けたい。その意味では、通達は非常に私は大切な重みを持っているというふうに思っております。
その中で幾つか
指摘をしたいことがございます。まず
一つは、ことしの三月二十八日にまず長女が保護をされました。これは夜中に、真っ暗な時間に外に出されていた長女を近所の大学生が見つけて、そして
警察に通報したという事例でありました。
警察はすぐ現場に駆けつけ、その児童を確保し、
確認をし、児童相談所に通告をし、そして対処は大変早くて、二時間後には児童相談所にお届けして保護していただくという対応をとっておりました。これは、
警察の従来の対応としては、私はほぼ完璧な対応だというふうに思っております。
ただ一方で、いま一度私たちが再発防止という観点に立てばなんですが、私はこう思います。
この通達にはこう書いてあります。
警察と児童相談所、まずこれが連携をとること、そして、都道府県
警察本部と都道府県の児童福祉担当部局、また、
警察署と都道府県
警察本部、この三者がしっかり連携をとることだと書いてあるんですね。
ただ、実は、きのう民生
委員の方に
お話をお伺いしましたら、三月二十八日、年度がわりの直前です。実は、この保護された子供は、数日後には入学式を迎えていたわけです。そして、地元の方がおっしゃいました。もしあと数日待っていただければ、入学式に家族が来たかもしれない。そして、学校という枠の中で家族の
状況をよりつぶさに地域が見ることができたかもしれない。しかし、
警察と児童相談所だけでそのやりとりを終えてしまって、地元の、いつも子供たちや家庭を見ていた民生
委員、児童
委員、そういった方々にこの件についての連絡がなかったということをおっしゃられておりました。
これはあくまで再発防止という観点からですが、私はぜひ地元
警察署におかれましては、児童相談所とだけの連携ではない、そういうふうに思っております。もちろん、長岡京市にも児童虐待防止の協議会というものがございました。これはしかし
会議体でありまして、実際には
機能的、機動的に動くものではありませんでした。
それを考えますと、
一つ一つの事例において、
警察が現場で児童を保護したら、地元で事情をよく知っている人がいないかどうか、いたら、その方との連携が可能かどうか、これをぜひ署単位で、地域か何かと協調してやっていただきたい。私は、そういう意味での新たな通達を出していただきたいというふうに考えておりますが、長官、いかがでしょうか。
〔平井
委員長代理退席、
委員長着席〕