○
古賀(一)
委員 冒頭、私は、
国民の顔が
皆さんのイメージに浮かんでいないのではないかという危惧を申し上げましたけれども、今の話を聞いても、官民一体、確かにいい
言葉でありますけれども、でも、やはり私は発想がお役所的過ぎるように思うんです。これでは
国民の心にも届かないし、
海外まで、今みたいな手法では。それは徐々には効果はあるでしょう。でも、やはり、もっと決定的な、民の力というものをもっと引き出した
キャンペーンというものをやらないと、この目標というものは達成できないと私は思うんですよ。
六百万人を超えた、最高だと言うけれども、それはやはり
一つのトレンドで、
世界各国伸びているものは多いわけで、とりわけ中国がどんどん豊かになってじゃんじゃん来るものだから、この点、今の官民一体、確かに
ビジット・ジャパン事務局があります、国際
観光振興機構もありますと言うけれども、確かに
理事長さんは日産の、民間の方でありますけれども、でも今度は、日産の方だったら
観光を、そんな戦略を知っているのかと私もやはり疑問に思いますよ。
やはりこれは、今までの発想を超えた情報、ノウハウ、そういうものをもっと広く鋭く集めていく仕掛けをつくらないと、お役所仕事で、確かに来年は六百五十万人を超えるかもしれない、ああ、
日本最高だ、これまでで最高だと言うんだろうけれども、これが
キャンペーンの結果であったかどうかというのは検証できない。私は、そういうトレンドに甘んずることなく、
観光立国基本法という
法律までつくるならば、この
やり方、そして主体、そういうものは、自分のテリトリー、
許認可行政とは言いませんけれども、その中のテリトリーでちょこちょこやるのではなく、もっとダイナミックにやっていくことを考えなきゃ、私はこれは広がっていかないと危惧をいたしております。
今、アフォーダブル・ジャパン、評判が大変いいというお話でしたけれども、アフォーダブルとは何だろうと私も思ったんですね。アフォードにエイブルがついている。手ごろな
日本、そんなにお高くないですよという
意味なんでしょう。これも確かに、これにすしが載っているんですね。これで百五円だそうです。
アメリカ人が来て帝国ホテルに泊まって、近所に何か菊鮨というえらい高いすし屋があるんですけれども、行って目ん玉が飛び出るのではないかと。だから、こういう、そうお高くないですよというのも、確かに
外国人の心配であろうけれども、これではやはり、
ビジット・ジャパン・キャンペーンのある面で一番いいパンフレットとするならば、私はちょっと寂しい気がしますよ。
ただ、お金持ちは幾ら金を出してもいい、
日本のすしは本当に高くてもいい、ぜひ食べたい、行こうというのが本当の一番いいところですよ。安いから来いというのは、結局、私は将来頓挫すると思うんです。
中国人なんかもこれからどんどん来ますよ。しかし、安いからというだけで彼らは来ませんよ。中国人なりに、何か、あのメロンがいい、一千元するらしい、おれは金を持っている、行こう。こういうところがやはり
観光の、もちろん高ければいいというものじゃないですよ。これはちょっと、
日本を売り込む素材としては、アフォーダブル・ジャパン、
日本、お手ごろ、そんな高くないよというのは、私は寂しいと思うんです。
では、もう
一つ事例を申し上げますと、私の地元、福岡市に、これは一回だれかに
紹介したことがあるんですが、シーホークというホテルがあるんです。前はダイエーがやっていました。その横に福岡ドームがあるんです。野球で。今ヤフードームです。数年前に、これは新聞に載ったんですよ。私は驚きました。これは
ビジット・ジャパンの大成功例だと思うんですけれども、中国は今伸び盛りです。大変もうけた企業がたくさんございます。その企業の社長が、うちの社員は頑張った、売り上げを伸ばした。その
人たちを、報奨
旅行というんですね、御褒美
旅行。百五十人の社員を、あるいは取引先も含めてでしょう、招待したんです。最初は大阪に行くということになっていたんです。ところが、だれかが売り込んだんですよ、本物のプロ野球が見られますと。あっちは棒球というんですね。中国人は、やはりないものにあこがれる。これは強いね。野球が見られる。福岡のシーホークに泊まると横が福岡ドームです、野球が全部見られます、買い物ができます、こうやって、結局、大阪行きの
ツアーが、佐賀空港にチャーターで行って、シーホークに四泊して、野球を見て、買い物して帰ってくるという
ツアーになったそうなんです。
ところが、これのアンケートをとった人がいるんです。そして、それが西
日本新聞に載ったんです。私はそれを見て驚いた。どれだけ買い物をしましたかと。何と百万円買い物した人が二十人いたんです。何と五百万円お買い物した人が一人いたんです。
日本人でこんな豪勢な買い物をできる人はいませんよ。ああ、中国も変わったなと思いましたよ。今後、そのトレンドは拡大していきますよ。
そうしましたときに、先ほど言いましたような、やはり
相手がどういうニーズがあり、どこをつけば彼らはこの
観光メニューに飛びつくというようなところは、やはりお役所仕事ではできないんです。そこら辺は、具体的にどうしたらいいというのはあれですけれども、私は、ひとつしっかり情報をとったらいい、とるべきだと思うんです。
そこで、今の事例の
紹介ですけれども、私は
一つぜひやってもらいたいことがあるんです、あるいは聞きたいこともあるんです。これは、
外国人の意見というものはどうやって把握されたんですか。