○長安
委員 長安豊でございます。
冬柴新
大臣、私は二〇〇三年の初当選以来この
国土交通委員会に所属させていただきまして、もう四年目となりました。この間、石原元
大臣また北側前
大臣とさまざまな議論をさせていただきました。その中で、きょう、三十五分という時間に限りがございますので、航空、空港問題に観点を絞って
お話をさせていただきたいと思っております。
この航空という広い分野の中では、この三年間を振り返りますとさまざまな案件がございました。航空機からの部品の落下の問題であったり、またドアモードの変更忘れというのもございましたし、一方で、整備という話でいきますと、羽田の沖合に展開する滑走路の建設あるいは関空の二期工事というような問題もございました。
こういう中にあって、まず、今回、安倍新内閣が提唱されております
アジアのゲートウエー構想というものと、私の
地元であります、またこれは関西にとっては唯一のと言っていいぐらいの重要な空港である関西国際空港、この問題について
お話しさせていただきたいと思います。
二〇〇四年の三月に石原
大臣と関空の
連絡橋について
お話しさせていただきました。
大臣、恐らく関空もう何度も御利用されて御存じのことだと思いますけれども、関西国際空港というのは沖合五キロのところに海を埋め立ててつくった、その結果、
連絡橋を通らないと関空に行けないわけでございます。この
連絡橋、実は毎年風の影響で鉄道部分が通行どめになっておるわけであります。過去の実績を申し上げますと、
平成十五年ですと一年間に十三回、
平成十六年ですと一年間に十九回、
平成十七年度で十二回、月に一回から二回ぐらい橋が利用できない、鉄道部分の利用ができないということが起こっておるわけであります。
昨今、スーパーやコンビニなどは年中無休で二十四時間営業というのが当たり前の御時世に、関空は、二十四時間オープン、二十四時間利用できるということを銘打っておりますけれども、実は、月に一回から二回は鉄道を使って行けないというような状況に陥っているわけでございます。
これはやはり強風の影響で通行どめになるわけですから、防風壁等の整備をすることによってこの回数を減らせる、あるいはなくせるのではないかという議論も石原元
大臣とも
お話をさせていただきました。こういう
委員会で議論させていただいた結果、
国交省の中でも大分御議論をしていただいたと思います。おかげさまで、ことしから全線にわたって防風壁を整備するという
お話もお
伺いしております。総工費で約三十億円ぐらいの工事になるかということですけれども、この防風壁設置によって通行どめというものが大幅に減らせるということが予想されるわけで、
関係者の皆様に心より
敬意を表したいと思う次第でございます。
こういった通行どめがなくなれば、関空の
魅力といいますか、関空を利用する方にとって、便利、今までの不便さがなくなっていくわけですから、これは関空の競争力アップには当然役立つのかなと思っております。今までがある意味異常であった、関空の信頼感というか安定感というものを損なっている要素の一つではないかなと私は危惧しておりました。
昨年の夏には北側
大臣とも議論をさせていただきました。現在、国際物流ネットワークと国際空港へのアクセシビリティーという観点から、この
連絡橋の通行料の
お話をさせていただいたわけでございます。
御存じのように、現在、平日ですと、一回空港に行くだけで千五百円という通行料が取られてしまうわけであります。物流業者さん、また我々一般の利用者にとっても同様ですけれども、これが、空港という
公共施設に行くにもかかわらず、それを払わないと行けないという、まさにアクセシビリティーを阻害する要因になっていると私は考えておるわけであります。
一方で、
安倍総理の
所信表明演説を思い出していただきたいと思います。総理は、あの中で、「使い勝手も含めた
日本の国際空港などの機能強化も早急に進め、人、物、金、
文化、情報の流れにおいて、
日本が
アジアと
世界のかけ橋となる
アジア・ゲートウエー構想を
推進します。」ということをおっしゃっておりました。
そういう意味で、その中でこの関西国際空港というものをどう位置づけておられるのか、また、今申し上げました
連絡橋のあり方、また、現在整備されております二期工事の
方向性などについても、
大臣のお考えをまずお
伺いしたいと思います。