○赤羽
委員 公明党の赤羽一嘉でございます。
まず、
甘利大臣、
山本、
渡辺両副
大臣、高木
大臣政務官、このたびの御就任、大変におめでとうございました。
特に
甘利大臣におかれましては、商工族と言うと聞こえはよくないかもしれませんが、商工
関係の大物議員としてこれまで御活躍もされておりましたし、満を持しての御登板ということで、たゆまない、絶えざる
経済成長を続けていかなければいけない難しい時期の御就任ということで、大変その意義は大きいと思いますので、どうか、今後とも御指導いただきますよう、よろしくお願いしたいと思います。
きょうは、先日の
大臣のごあいさつに関する御
質問ということで、きのう、率直に言うと余り時間がなかったものですから、通告は細かく書きましたし、多分役所もきのうは夜を徹して答弁も用意されているかもしれませんが、きょうは時間も限られておりますので、そんな細かいことをぎりぎり詰めるというのは次回以降、それぞれの
委員会のときにということで、きょうは、これからの大きな
経済産業省としての戦略というか方向性について、率直に
甘利大臣の御見解というか、感想というレベルで十分なんですが、お述べいただきたい。本当は
委員会じゃなくて二人で話せばいいじゃないかと言われるかもしれませんが、
大臣も大変お忙しいので、こういう場じゃないとなかなか議論というか感想を述べ合うこともできないと思いますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
実は、私、久方ぶりに
経済産業委員会の所属になりました。以前、もう十年以上前に商工
委員会と呼んでいたときに
委員をやっておりましたが、率直に、久しぶりに
経済産業省の役人の皆さんと話をさせてもらって、非常に、平たく言うと、随分元気になったなというふうに感じました。
これまで私が思っていた旧通産省というのは、恐らく、戦後復興に際しまして、まさに
日本の
産業界の旗振り役として、とにかく自分たちが頑張らなきゃいけないということで、大変優秀な人材も集まって、旗を振り続けて、
日本の高度
成長を支えてきた。
しかし、近年になって、重厚長大
産業に陰りが出てきて、また一方では、
規制緩和というか、
民需主導というような中で
構造改革をしていかなければいけないということで、その中で、なかなか
経済産業省の役割というのが、率直に言ってすごく小さくなってきたのではないか。悪い
言葉で言うと、どうも、優秀な人ほど、
規制緩和の法律をつくって、自分がみずからベンチャーを起こして役所をやめていくとか、大学教授になられるとか選挙に出られるとか、大変優秀な人材が相当省外流出をしているんじゃないかと私はすごく率直に思っておったんですね。何となく、予算を見ても、資源エネルギー庁とか
中小企業庁というのはそれなりに機能しているけれ
ども、本体の方がどうも旗振る場を失っているのではないかということを大変心配しておるわけでございます。
一方で、歳出歳入一体
改革というのがこれまで
政府部内の中でいろいろある中で、どうしても、私も財務副
大臣をやらせていただいておりましたが、非常に、余りおもしろい話ではなくて、切り詰める、夢のあるというより、カット、カットの話ばかりでして、どうも暗い中で、今回の
経済産業省というか、前の二階
大臣の多分リーダーシップのもとで人口減少下における
経済成長戦略といったものを発表されたというのは、私は大変意義が大きいのではないかと。
本当に、
甘利新
大臣のもとでこの
経済成長戦略を肉づけしていこうということが、恐らく、冒頭申し上げました、
経済産業省の役人の皆さんが大変元気を取り戻している原因の
一つなのかな、こう想像しているところでございます。この
経済成長戦略について、また後ほど
質問させていただきたいと思います。
その前に、先ほどの御答弁にも、
大臣の御答弁の最後の方で出ておりましたが、景気回復についてちょっと、これは少し所管とは違うかもしれませんが、御感想を聞かせていただきたいんです。
景気については、イザナギ景気を超える景気
拡大というか、長期にわたる景気回復がなされている。マクロの数字ではそういうふうに出ている。
しかし、我々政治家としては、私は神戸選出ですが、神戸市の中を歩いていて、マクロ
経済的には景気は回復したとか、イザナギ景気を超えるあれだとかという話をすると石を投げられるような、何を考えて言っているんだと。景気回復を実感できているというのはなかなか言えない。もちろん、非常にもうかっている人というのは余りもうかっていると言わないという傾向もあると思いますが、大変だという声がまだまだ強い。
マクロの数字も、よく見ますと、
企業部門の数字はいいし、
設備投資は大変強含みだという数字が出ておりますが、やはり
個人消費については、以前よりよくなったとはいえ、かなりまだまだ想定よりも低目に出ている、弱いということが、これはもう正直なところだというふうに思っております。
その中で、格差問題というのが言われているわけでございます。
私、格差問題というのはちょっとどうなのかなと。私個人としては、アメリカなんかと比べますと明らかに
日本の方が格差が少ないわけなんですが、
日本の中で格差、格差と言われているというのは、私、ちょっと少しその辺、疑義もあるのであります。
しかし、先ほど申し上げましたように、東京とか名古屋とかといういいところと、神戸といったら、
地方都市と言われるかもしれませんが、一応政令都市ですし、神戸と比べても、それは相当、まだまだ景気回復のタイムラグがかなりある。今
大臣御答弁ありましたが、
地方に行くと、タウンミーティングなんかで高松とか仙台に行きましたけれ
ども、
地方に行けば行くほど、というのは、
公共事業に依存している
地域に行けば行くほど相当まだまだ深刻な
状況が続いているというのはやはり事象としてはあると思うんですね。
あと、大
企業と
中小企業というのも、これも随分粗っぽい言い方でありますが、いろいろな業種でよし悪しもあると思うんですが、そういった業種の中、業種ごとのよし悪し、回復度の違いとか、その中での大
企業、
中小企業との違いというのも、現状は違いがある。
あと、正規、非正規。これは非正規雇用が進んだ結果、
経済がよくなったという側面もあると思うんですけれ
ども、それが固定化されるということはやはり余り麗しい
状況じゃありませんし、非正規雇用とか、加えて、ニート、フリーターという就職できなかったいわゆる三十代の人たちが、そのまま置いておくと、やはりそこについて、
個人消費についてはなかなか回復しないというような側面もある、私はそう認識をしておって、やはりこれを何とかしていかなければいけない。そのための恐らく
経済成長戦略という位置づけだというふうには思うんです。
ちょっと御感想というか御認識を
伺いたいわけですけれ
ども、こういった、景気回復と言われながら、その景気回復の実態と、そしてそこに生まれている格差と言われる現象について、
大臣の御見解並びに今後の修正というか
改善の方針というか、御見解を賜りたいというふうに思います。