○中井
委員 民主党の中井洽です。
役所の方、どうぞ御退席いただいて、役所でお仕事をしていただいて結構でございますから。
大臣とだけしゃべらせてもらうだけですから、どうぞ。
極めて異例な形で当
委員会が開かれることになりました。
私
ども不本意な中で、
法案が当
委員会、本
会議で議決をされるという事態になりました。私
ども野党は欠席をいたしました。これは、当
委員会議論の最中にも続発しました
いじめによる自殺事件、あるいは当
委員会で野党側が持ち出しましたやらせのタウンミーティングの問題、また当
委員会が始まりましたときに大きく報道されました高等
学校の未履修の問題等々について、一向に当
委員会での
議論の方向性というのが見えてこない、また資料も十分出されていない、こういう中での採決。
あるいは、与党的に言えば、百時間を超える、かつてない
審議だという時間的な要因がおありであったかもしれませんが、私
どもから見れば、当
委員会には
二つの
法案が出ておって、従来の他の
委員会と比べて、私
ども民主党が
提出しました
日本国
教育基本法についてもかなりの質疑があった。そういう
意味では、二本の
法案を質疑しているし、また、
憲法に次ぐ大事な、
国民の将来を決めていく
教育基本法、こういう問題であるから、時間的にはもっともっとかけてもいいんじゃないか、私
どもの
思いがなかなか通用しなかったというところ。
また、御努力いただいて、中央公聴会を開催させていただきました。珍しくたくさんの公述人の希望の方も出てこられるという中で公聴会が開催されて、これはこれで成果があったと思っておりますが、残念なことに、中央公聴会がやられた午後から採決をするという日程提示、こういったことが続いたわけでございます。
特に、中央公聴会の後、
委員会でその御
意見をもとに
議論をするということもなしに、その日に採決に入るということは私はすべきじゃない、こう考えております。
昨日、参議院では中央公聴会が行われ、本日一般質疑になっていると聞かせていただきまして、参議院においては私
どものそういった主張が生かされた質疑もやられているかと、こう考えております。
そういうことが重なりまして、私
どもは採決ということについて反対をいたしました。もちろん、反対の仕方にはいろいろあります。野党そろって欠席をしましたことについても、
国民の各界各層から御
意見をいただいております。また同時に、野党内、私
どもの党内からも含めまして、どうして物理的抵抗をしなかったんだという批判もあったことも事実でございます。
しかし、私は、野党側の筆頭
理事といたしまして、
いじめの問題を含めて、
教育の荒廃している現状を
改革するためにどうあるべきかという根幹の問題を一月余り
議論をしてきて、また、前の
国会から
議論をしてきて、我が党は対案を出しておって、その場をやじと怒号の中で終えるということは絶対だめだ、こう考えておりました。
実は、昨年の郵政民営化の
法案のときにおきましても、私は野党側の筆頭
理事をいたしておりまして、このときにおきましてもいろいろ
議論はありましたが、実は粛々と採決をいたしました。
国会史上の中で、与野党の対決あるいは
意見の相違が残った大
法案が二回続けて静かに採決をされたということは、私自身、少し誇りに思っているところであります。
同時に、与党側も、かなり時間的にも御努力をいただきました。いただきましたが、最終的には、
総理大臣の外交日程をもって、なかなか質疑時間の差が埋まらない、こういう結果になったことは大変残念であります。
これからも、たびたび各
委員会において、こういうこともあろうかと思っております。私は、外交は大事でありますから、各
大臣が外交日程優先で行かれるということを、何も反対ではありません。しかし、こういう日程は、保安上のいろいろな問題もありましょうが、できる限り早く
国会へお伝えをいただいて、お互い円満な話し合いの中で
国会審議が行われる、こういったことにしてほしい、このこともこの
機会に強く望んでおきたいと考えております。
いずれにいたしましても、きょうの時間は短時間でありますが、質疑時間が足りなかった、まだ十分尽くしていない、こういう
思いの中で、御配慮をいただいて
委員会を開かせていただくことになりました。一時間やろうと思ったら、どうしても時間よこせと言うので、自民党さんと
公明党さんに十分ずつお分けしたら、自民党の
議員からおしかりをいただいたりいたしまして、何のことかよくわからぬのでありますが、短い時間の中で少し私なりの
思いを
議論していきたいと考えております。
最初に、
総理にお尋ねいたします。
大分、三月たって、大役でお疲れもあろうかと
思いますが、おなれにもなってきたんだと、先ほどからお姿を見て感じております。御健康に気をつけて頑張っていただきますことを、まず冒頭申し上げます。
前回は、官房
長官としての御
議論を少しさせていただいた記憶がございます。六月の初めでございます。そのときに、政府案と民主党案との違いをどう思うか、こういうことをお尋ねいたしました。
総理は、私
どものいわゆる愛国心というところの条項等をお読みいただいて、「これはなかなか琴線に触れるところもあるかもしれない、このように思っておるわけであります」、このようにお答えをいただきました。「ほかにもそれぞれ細部にわたっては違いもあるわけでありますが、」こういうふうにも、私
どもの党の案と政府案との違いについてお尋ねしましたら、お答えになっております。
今日、質疑をかなりお聞きになられて、私
どもの案、民主党の案と政府案と根幹的に一番違うのはどこだとお感じになっていらっしゃるか、お尋ねをいたします。