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河村(建)
委員 本日は、
安倍総理大臣御
出席のもとに、この
特別委員会の
締めくくり総括質疑をと、こういうときを迎えたわけでございます。まことに感慨深いものがございます。
ただ、極めて残念なことは、ごらんのとおり、
野党席は空席になっております。まさに
国会議員としての責務を放棄した、
野党の側が
審議拒否をしたと、こういうことになるわけでございまして、極めて遺憾な
思いでございます。
これまでの経緯についてはまた御
説明したいと
思いますが、そもそも、この
教育基本法の
改正問題、この現
教育基本法が昭和二十二年に
成立した当時、その直後の
国会、
先輩議員の
皆さん方の
議論を聞いていても、いろいろな
問題点が既に
指摘をされておった。
個人の尊厳は大変結構なことだけれども、このままいくと
個人主義の
子供ができてしまうのではないかとか、いろいろな御
指摘があった。そのことが今、いろいろな問題として現実にあらわれてきているということを我々も痛感してきたところでございます。
実は、私
自身がこの問題に直接かかわるようになりましたのは、
平成八年
橋本内閣、
橋本総理のもとで六つの
改革、六番目に
教育改革というのが上がってまいりました。当時私は
文教部会長でございまして、当時の
文教制度調査会長がここにお座りの
森山眞弓先生でございまして、早速、党としても
教育改革を本格的に取り組まなきゃいかぬということで、
教育改革本部というものを
立ち上げたものでございます。そこに
教育基本法に関する
特別委員会が生まれた。そこからスタートしたところでございます。
自来、あれからちょうど十年になるわけでございます。この間さまざまな
議論を尽くし、今日に至っておるわけでございますが、特に
平成十二年の
小渕内閣におきまして、
教育改革国民会議を
総理の
私的諮問機関として設置をされた。そこで十七の
提言というものが提示をされた。
皆さん御存じのとおりでございますが、特に、その中でも、やはりこれから
教育の抜本的な
改革をやろうとすれば、まずこの
教育基本法の見直しが必要であるという
提言がされた。これが
一つの大きなエポックになった、こう思っております。
自来、
森内閣におきまして
町村文部大臣のもとで周到な準備をされ、次の
小泉内閣におけるときは
遠山敦子大臣のもとで、
中央教育審議会にこの問題に対する
諮問がされ、そしてその答申を受けて、さらに
与党間の協議を経て、本年初頭に、
通常国会に入りまして
法案が
提出されて、今日に至っておるわけでございます。
安倍総理は、
さきの
国会では
官房長官でいらっしゃいましたから、当時は常時
出席していただいて、
議論にも参加をいただき、
状況については
御存じだと
思いますし、また、その後の経過についても逐次御報告を受けておられると
思います。
この今回の
教育基本法におきまして、広範な
議論がされた、私はこう思っております。その結果、
現時点で、午前中に御案内のように
中央公聴会を有意義に終えたところでございますが、すべて
野党の
要望に応じてこの
委員会は時間をとってきたわけでございますが、既に
現時点で百五時間十六分、もう私が三分か四分いただきましたから、もう十九分、二十分と来ておるわけでございます。
さきの
国会で四十九時間三十八分、そして今
国会で五十五時間三十八分ということになるわけでございます。
森山委員長におかれましても、
公平無私の運営をされました。また、
町村筆頭理事も極めて忍耐強く、
中井筆頭理事の
要望に沿って、そしてすべて
野党の主張に沿って、
地方公聴会も二回やりましたし、
中央公聴会は、既に前回の前
国会から引き継ぎますと四回やっているわけでありますから、必要ないのではないかということも強く言ったのでありますが、ぜひということもございまして、
中央公聴会をいたしました。また、
中央公聴会においては
一般公募者が二人加わるという、これまでになかった
審議も先ほどされたわけでございまして、そういう意味では非常に円満な
公聴会でございました。
また、
野党の
筆頭理事もこのことについては高い評価をされておりまして、一昨日におきましても、
理事会において、
野党側が強く求めた
中央公聴会が開かれる予定になって、その後いわゆる
締めくくり総括をやられて、討論、
採決が自然の流れだな、こういう話も出たわけでございますし、きょう早朝の
理事会におきましても、円満に
公聴会が開かれた、このことについてはお互いの努力が実ったものであって感謝する、こういう
言葉があったわけでありますが、いわゆる
採決には応じられないと。言われたことは、
いじめ、
自殺、
タウンミーティング等々、未
履修の問題もありますが、この
議論がまだ十分でない、こういうことであったわけでございます。
実は、きょうは
伊吹大臣には引き続いて御苦労さまでございますけれども、午前中は
文部科学委員会もこの問題の
集中審議をされたと聞いておるわけでございますから、当然そこでできるわけでございまして、これは
審議拒否の
説明になっていないわけでございます。仄聞いたしますに、これはどうも
党利党略、まさに政局にせんがための
民主党の
戦略そのものであるのではないか、こう断ぜざるを得ないわけでございまして、
政権交代を標榜されております
野党第一党としてその
資格は真にありや、問わざるをなりません。まさに、正体見えたり枯れ尾花とでも申しますか、そういう
状況下にあるということを非常に残念に思っておるわけでございます。
ここで
野党を攻撃いたしましても
教育がよくなるわけではございませんので。
本格的な機会をいただきました。時間の許す限り
質疑に入りたいと
思いますけれども、きょうは十一月十五日でございまして、
日本の
文化、
伝統、風俗によりますと七五三の日でございまして、一昨日ですか、
秋篠宮家におきましても
悠仁親王がお参りをされたと伺っております。新聞には
愛称ゆうちゃんなんて出ておりましたけれども、我々はそういう
伝統、
文化を持っております。
実は、私ごとでございますが、私も、二人目の孫のために、今週中に土日にかけてお宮参りをと要請されておるようなわけでございます。この
未来を担う
子供たちが、
日本人として、これから自信と誇りを持って、そしてまさに自立をし、みずから生きる力をしっかり蓄えていく、この
教育が問われております。みんながよき
教育のためにという
思いでこの
教育基本法に取り組んでおるところでございます。
安倍総理が
総裁選挙のときから
教育再生を第一
課題に挙げて、そして
総裁になられ、直ちに組閣をされて、
安倍内閣の最
重要課題に
教育再生を挙げられたということ、私は、満腔の敬意とそして賛同を送り、ぜひこの実現に全身全霊を打ち込んでもらいたい、そういう
思いでおるところでございます。
先ほど申し上げましたように、
官房長官としてもこの席にずっとおられました。この際、改めて、これまでの
委員会の
質疑等々もお聞きのとおりでございますし、御承知のとおりでございますが、
教育再生に臨む
決意というものをお聞きいたしたい、こう
思います。
特に、
再生会議をお立てになったということ、私は非常に意義のあることだと思っております。私も
小泉内閣で
文部科学大臣を拝命いたしましたときに、
経済財政諮問会議に呼び出されて、そこで
教育論議をしたわけでございますが、
経済財政諮問会議、
経済効率を重んじるその場で
教育を語るというのは、どうしても違和感があった。私は、これこそまさに、
教育は
国家の百年の大計でありますから、やはり
教育を主体とするそうした
会議があって、そこで
議論を述べるのが本来ではないか、こう
思い続けておっただけに、
再生会議にかける
期待も大きいものがあるわけでございます。
ぜひ、今まさに
教育基本法をこれから
衆議院を通し、参議院で
議論し、今
国会で
成立を目指しておるわけでございますが、その
成立も
一つの
視野に入れながら、
再生会議の
立ち上げに向かってのこれからの御
決意を改めてお聞かせいただきたいと思うわけであります。